濡れる孤島
『濡れる孤島』は、2022年にWIN用として、
Waffleから発売されました。
目の演技と、最後の選択肢が印象的な作品でしたね。

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
サンセットディナーを楽しもうと、
豪華クルーザー走らせている資産家の令嬢とその使用人。
超わがままで傲慢な性悪女の葉鳥雫、葉鳥美緒の姉妹は、
使用人である武次郎をコキ使い、
武次郎の行動が気に入らないと文句ばかり言って、ひどい扱いをしていた。
しかし、クルーザーが故障し遭難する。
「アナタが無能だからこんなことになったのよッ!」と、
遭難した全責任を武次郎に押し付ける姉妹。
数日間の漂流の末に、無人島に流れ着いた武次郎と、雫と美緒。
それまで教養のない貧乏人の武次郎を忌み嫌っていた姉妹だったが、
文明と隔絶された極限の環境の中で、武次郎と姉妹の立場は見事に逆転し、
次第に野生に返った男と女の本能の赴くままの無人島生活が始まる……。
まず驚いたのが、その容量です。
15GBくらい使います。
グラフィックや演出が凄いのかなと期待しつつ始めると、
アニメーションがあるわけでもないし、立ち絵の動きは乏しいし、
目パチ口パクがあるわけでもないし、
そもそも背景だけで進むシーンも多いことから、
一体なんだこれはと思ってしまいます。
本作は、我儘なお嬢様二人と、バイトの使用人の主人公が、
無人島に流れ着いたことにより、3人の無人島での生活が始まります。
序盤は、お嬢様二人の我儘と無能っぷりが存分に描かれており、
そのうえグラフィック等も上記のとおりですから、
これ、面白くなるのかと不安に駆られました。
少なくとも本作は、序盤からエロ満載のヌキゲーではありません。
中盤以降、主人公とお嬢様たちとの関係は逆転します。
そこからHシーンも増えていきますし、
ストーリーもようやく面白くなっていきますが、
このHシーンもアニメーションというわけでありません。
総じてヌキゲーという観点からは、あまり期待しない方が良いのでしょう。
どちらかというとストーリー重視寄りの作品であり、
クソみたいな性格のお嬢様たちが、主人公に精神的に依存していき、
ご主人様と思うまでに変化していく様子を描いた作品となります。
ただ、ストーリー重視として面白いかとなると、それもまた微妙で、
ラストの後味の悪さも相まって、消化不良な印象を受けました。
ボリュームも多くない作品であることから、
一体何に容量を割いているのかと思う方もいるでしょう。
本作をプレイしていて、一番の特徴となると、
それは目の動きになるように思います。
Hシーンにおけるヒロインの目の動きがとても細かく、
非常に印象的だったのです。
目でここまで訴えかけてくる作品、
目の動きの演出にここまでこだわった作品は、
あまり記憶にないように思います。
目の動きについては、これまでのエロゲの中でも1番と言えるでしょうし、
この1点だけでも、私はプレイして良かったと思いました。
演技において、目の動きというものは、非常に重要です。
私が実写ゲー好きというのも、その辺にも理由があります。
しかし、ゲームにおいては、どうしても後回しにされがちでした。
本作は、そこに着目してきたことから、
プレイしていて、なるほどなと思ったものでした。
また、本作の選択肢、特にラストの選択肢ですね。
主人公の心情と選択肢とグラフィックを連動させた見せ方は、
これまた印象的でした。
というわけで、良いところも十分ある作品ではあるのですが、
従来のADVが立ち絵に力を入れてきたり、
目パチ口パクを入れてきたりしたのは、
それが作品を良く魅せるうえで優先度が高いと思われたからなのでしょう。
本作は、他の作品が実行しているようなところ、
つまり作品として優先すべきところに力が入れられておらず、
他の作品が力を入れていないような、
つまり作品として優先度が低いところに力を入れているとも言えるわけで、
順番が違うというか、力の入れどころを間違えているというか、
なんか空回りしているような印象を受けてしまいました。
やるべきところをしっかり押さえたうえでのプラスアルファなら、
素直に絶賛となっていたのでしょうけどね。
押さえるべきところを押さえずに、プラスアルファだけされても、
先にやることあるんじゃないのって思われかねません。
そのため、プレイしていて、ちょっともやもやしてしまいました。
ヌキゲーを期待する人からも、ストーリーだけを重視する人からも、
本作は物足りなく感じてしまうでしょう。
ボリュームも決して多くないですし、後味も良くないですし、
そういう意味では、凡作以下と評されても仕方ないのかもしれません。
ただ、上記のとおり、なるほどと思ったところもあり、
それは他のエロゲでは経験することができないものですから、
その点だけでも、私個人はプレイして良かったと思いますので、
総合では佳作とします。
ランク:C-(佳作)
AMAZON


駿河屋

DL版

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /
春ゆきてレトロチカ AMBITIOUS MISSION 蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2
Waffleから発売されました。
目の演技と、最後の選択肢が印象的な作品でしたね。

<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
サンセットディナーを楽しもうと、
豪華クルーザー走らせている資産家の令嬢とその使用人。
超わがままで傲慢な性悪女の葉鳥雫、葉鳥美緒の姉妹は、
使用人である武次郎をコキ使い、
武次郎の行動が気に入らないと文句ばかり言って、ひどい扱いをしていた。
しかし、クルーザーが故障し遭難する。
「アナタが無能だからこんなことになったのよッ!」と、
遭難した全責任を武次郎に押し付ける姉妹。
数日間の漂流の末に、無人島に流れ着いた武次郎と、雫と美緒。
それまで教養のない貧乏人の武次郎を忌み嫌っていた姉妹だったが、
文明と隔絶された極限の環境の中で、武次郎と姉妹の立場は見事に逆転し、
次第に野生に返った男と女の本能の赴くままの無人島生活が始まる……。
<感想>
まず驚いたのが、その容量です。
15GBくらい使います。
グラフィックや演出が凄いのかなと期待しつつ始めると、
アニメーションがあるわけでもないし、立ち絵の動きは乏しいし、
目パチ口パクがあるわけでもないし、
そもそも背景だけで進むシーンも多いことから、
一体なんだこれはと思ってしまいます。
本作は、我儘なお嬢様二人と、バイトの使用人の主人公が、
無人島に流れ着いたことにより、3人の無人島での生活が始まります。
序盤は、お嬢様二人の我儘と無能っぷりが存分に描かれており、
そのうえグラフィック等も上記のとおりですから、
これ、面白くなるのかと不安に駆られました。
少なくとも本作は、序盤からエロ満載のヌキゲーではありません。
中盤以降、主人公とお嬢様たちとの関係は逆転します。
そこからHシーンも増えていきますし、
ストーリーもようやく面白くなっていきますが、
このHシーンもアニメーションというわけでありません。
総じてヌキゲーという観点からは、あまり期待しない方が良いのでしょう。
どちらかというとストーリー重視寄りの作品であり、
クソみたいな性格のお嬢様たちが、主人公に精神的に依存していき、
ご主人様と思うまでに変化していく様子を描いた作品となります。
ただ、ストーリー重視として面白いかとなると、それもまた微妙で、
ラストの後味の悪さも相まって、消化不良な印象を受けました。
ボリュームも多くない作品であることから、
一体何に容量を割いているのかと思う方もいるでしょう。
本作をプレイしていて、一番の特徴となると、
それは目の動きになるように思います。
Hシーンにおけるヒロインの目の動きがとても細かく、
非常に印象的だったのです。
目でここまで訴えかけてくる作品、
目の動きの演出にここまでこだわった作品は、
あまり記憶にないように思います。
目の動きについては、これまでのエロゲの中でも1番と言えるでしょうし、
この1点だけでも、私はプレイして良かったと思いました。
演技において、目の動きというものは、非常に重要です。
私が実写ゲー好きというのも、その辺にも理由があります。
しかし、ゲームにおいては、どうしても後回しにされがちでした。
本作は、そこに着目してきたことから、
プレイしていて、なるほどなと思ったものでした。
また、本作の選択肢、特にラストの選択肢ですね。
主人公の心情と選択肢とグラフィックを連動させた見せ方は、
これまた印象的でした。
というわけで、良いところも十分ある作品ではあるのですが、
従来のADVが立ち絵に力を入れてきたり、
目パチ口パクを入れてきたりしたのは、
それが作品を良く魅せるうえで優先度が高いと思われたからなのでしょう。
本作は、他の作品が実行しているようなところ、
つまり作品として優先すべきところに力が入れられておらず、
他の作品が力を入れていないような、
つまり作品として優先度が低いところに力を入れているとも言えるわけで、
順番が違うというか、力の入れどころを間違えているというか、
なんか空回りしているような印象を受けてしまいました。
やるべきところをしっかり押さえたうえでのプラスアルファなら、
素直に絶賛となっていたのでしょうけどね。
押さえるべきところを押さえずに、プラスアルファだけされても、
先にやることあるんじゃないのって思われかねません。
そのため、プレイしていて、ちょっともやもやしてしまいました。
<評価>
ヌキゲーを期待する人からも、ストーリーだけを重視する人からも、
本作は物足りなく感じてしまうでしょう。
ボリュームも決して多くないですし、後味も良くないですし、
そういう意味では、凡作以下と評されても仕方ないのかもしれません。
ただ、上記のとおり、なるほどと思ったところもあり、
それは他のエロゲでは経験することができないものですから、
その点だけでも、私個人はプレイして良かったと思いますので、
総合では佳作とします。
ランク:C-(佳作)
AMAZON
駿河屋

DL版

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2022-09-18