『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?』

『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?』

『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?』は、
2018年にWIN用として、Qruppoから発売されました。

予想外に、読ませる作品であり、
また、読んでいて楽しい作品でした。



<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
「もしも抜きゲーみたいな島が本当にあったら?」
青藍島…「性乱島」の別名を持つこの島では、
「ドスケベ条例」によってドスケベセックスが
強く推奨されていた。
処女厨を自称する主人公は様々な理由で
セックスを避けるヒロインたちと
逃げ回る日々を送っていたのだが、
そこらじゅうビッチ&やりまくりのこの島で
逃げ切れるはずもなく…!
主人公たちは乱発するドスケベハプニングに
次々と巻き込まれていく!!
彼ら彼女らの明日はどっちだ!

<感想>


率直な感想としては、ようやくこういう作品が、
また出てきたな~というところでしょうか。

本作は、タイトルだけを見ると、
いわゆる抜きゲーに見えると思います。
なので、そういう期待を持ってプレイした人もいるでしょう。
その観点から見た場合、意外とエロが少ないので、
ガッカリしてしまうでしょう。
本作は、いわゆる抜きゲーではなく、
バカゲーをベースとしたストーリー重視の作品なのです。
今からプレイする人は、
その点だけは、事前に把握しておくべきでしょうね。

本作のようなモラルが崩壊し、エロエロな設定の世界は、
いかにもエロゲらしいと言えるでしょう。
しかし、このような世界設定にしたからといって、
ストーリーをないがしろにして良いわけではありませんし、
エロだけを描写しなければならないわけではありません。
モラルの崩壊した世界を舞台にしつつも、
ストーリーの楽しめる作品があっても良いはずです。
実際、80年代とか90年代のエロゲには、
そういう作品も幾つもあったんですけどね。
ゼロ年代以降、いわゆるシナリオゲーと抜きゲーという、
極端で無意味な二分化が進んでいくなかで、
本作のような作品がなくなっていきました。
むしろラノベの方が、
最近はこういう作品を見かける感じなんですよね。
こういうのこそ、本来はエロゲの領域だったのにと、
個人的にはずっと不満があったものです。
そうした中で、新ブランドのデビュー作で、
絶滅しかけたジャンルを復活させたわけですから、
これは大したものです。
良くぞ作ったと、称賛したくなりますね。

まぁ、そういう作品ですからね。
二分化はばかばかしいとは言っても、
その固定観念から抜けられない世代もいるでしょうし、
その人たちには、あまり合わない可能性はあります。
また、基本はバカゲーですので、
ギャグが合う合わないはどうしても出てくるでしょう。
他方で、固定観念に捉われていない新規ユーザーは、
ギャグが合えば素直に楽しめると思いますし、
反対に、80年代や90年代作品が好きだったような、
古くからのユーザーも、昔の作品みたいに思えて、
楽しめるように思います。
ここを訪れる人は、昔の作品が好きな人も多いと思うので、
比較的おすすめしやすいように思いますね。

ただ、昔からのユーザーの場合、
プレイして単純に楽しめるとは思うのですが、
あまり過度な期待はしない方が良いのかなと。
結局のところ、昔のゲームや80年代のエロマンガ路線であり、
そこから特に大きな進化があるわけでもないですからね。
もちろん、絵は綺麗になりましたが、
その分、ゲーム性とかなくなっていますし。

昔あった路線の復活自体は、
個人的には嬉しいところではあります。
ただ、名作足りうるには、現代の作品として再構成し、
プラスアルファの何かが必要だと思います。
本作は、一枚絵が少ないことや、
それを補えるだけの演出もないことから、
現代的作品としてのプラスが足りなかったと思います。
具体的に簡単にいうと、
テキストは馬鹿な世界観を表現できていたと思いますが、
それが画面に反映されていないのです。
ストーリー重視とエロは両立するはずで、
本作のストーリーの中に、もっとエロを混ぜることはできたし、
それを画面上で表現することもできたと思います。
狂った世界観であることが、画面上から伝わってこなかったため、
どうしても物足りなく見えてしまいました。

<総合>


総合では良作としておきます。

ここ数年、90年代まではあったのに、
ゼロ年代に絶滅しかけたジャンルが、いろいろ復活しています。
そういう意味も含めて、本作は意義のある作品でしょう。
本作は商業デビュー作ということもあってか、
上記のとおり、いろいろ足りない部分もあります。
それでも、こうした作品に挑んできたブランドだけに、
今から次回作に期待したいものです。

ランク:B-(良作)

AMAZON


駿河屋



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これ、ヤンジャンにコミカライズが掲載されてましたが平気なんでしょうか…
ヤンマガの搾精病棟よりはセーフかもしれませんが

>HIROKIさん

読んでないので、何とも言えないのですが、そういうのって大抵、つまらなくなるだけかと思うのですが、どうなんでしょうね。

>katanさん

すみませんヤンジャンではなくウルジャンでした
自分も読んでいないので分かりませんが、ゲームの販促にはなるのかもしれません

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