『永遠の都 Eternal Love』
『永遠の都 Eternal Love』は1998年にWIN用として、
ちぇりーそふとから発売されました。
ブランドデビュー作になります。
個人的にはSLGやRPGの印象が強いブランドですが、本作はノベルゲーでした。

ジャンルはノベル系のADVになります。
あらすじ・・・あなたは都内の大学に通う、大学生。
幼い頃に父親を亡くし、母親の志乃とずっと2人で暮らしてきたが、
3年前に志乃が再婚し、今は母と義父、
それから義父の連れ子の『まりこ』と4人家族だ。
夏休みのある日のこと、『九月島(くげつとう)』に住む、
まりこのペンフレンドの『圭子』から奇妙な手紙が届いた。
「この前ね、すっごく変なことがあったんだ。
お願い。早く来て。ちょっとだけ、怖いんだ」
『九月島』……その名前には聞き覚えがあった。
幼い頃、亡くなった父親とともに、一緒にこの島を訪れたことがあったのだ。
あなたは『まりこ』とふたりで、『圭子』ちゃんのいる『九月島』へ向かう。
そこでは、『圭子』がメイドとして勤める
『久遠寺家』に泊めてもらうことになっていた。
洋館に住む、久遠寺家の当主、『舞子』。グラマラスな長女の『麻紀』。
寡黙な次女の『夕紀』。圭子ちゃんのメイド仲間の『理恵』。
いったい圭子の聞いた声とは…?
そして…瀬戸内海の孤島で起きる謎……事件……そしてロマンス。
ロマンティックなストーリーが、あなたを待っています。
孤島で発生した事件に始まり、基本的にはサスペンスでありつつ、
そこに恋愛要素を絡めた作品になります。
本作に関して言うならば、まずボリュームが多かったわけでして。
まぁ今のノベルゲーを基準にするならば、
標準か少し多い程度ってところなのでしょうが、
当時のノベルゲーの中では最上位クラスのボリュームだったと思います。
従って、とにかくボリュームが欲しいって人ほど、
本作を楽しめる確率が高くなるのでしょう。
個人的には、途中までは普通に楽しめたのですが、
長さのわりには楽しさが伴っていないというか、
もう少しコンパクトにした方が良かったのかなと。
ジャンルはノベル系のADVです。
画面の上をテキストが覆うタイプなのですが、画面全体を覆うのではなく、
画面の中段を覆っているだけでした。加えて文字が大きいこともあり、
テキストの表示量は通常の3行より少し多い程度でした。
イメージ的には、普通のノベルゲーは画面下部にテキスト欄がありますが、
そのテキスト欄が画面中央に配置された感じでしょうか。
本作は一応マルチエンドの作品なのですが、
一つのルートをクリアすると別のルートが表れるという構造で、
攻略できるシナリオの順番が決まっていました。
そのため実質的には、一本道の作品と言えるでしょう。
こういう実質的に一本道で、最初から何度もやり直す類の作品は、
個人的には今も昔も嫌いです。
貴重な時間を既読スキップに割くことほど愚かなこともなく、
既読スキップ時間の長い作品は、それだけでマイナス評価したくなります。
もっとも、今でも繰り返しプレイに対し何らの配慮もしていない、
ユーザーのことを考えない作品が多数ある一方で、
本作は15年以上前の古い作品ではあるものの、
選択肢サーチという機能により、どの選択肢にも戻ることができました。
これにより、上記の煩わしさが生じなかったのです。
こういう機能こそ標準化されるべきだと、個人的には思うのですけどね。
まぁ、とりあえず本作は、この点では快適にプレイできました。
本作は選択肢サーチにより周回プレイも苦になりませんでしたし、
オマケなども充実していてクリア後も楽しめますし、
製作側がユーザーを意識して、
十分に配慮がなされているなとの印象を受けたものです。
その点では非常にブランド・作品に対し好感が持てるのですが、
残念なことに細かいシステム周りは少し不便でした。
不便というか、重かったんですよね。
だから全体で言うと、決して快適なプレイではなかったわけでして。
その点は残念でした。
背景は基本的に実写を加工したタイプで、
当時は幾つか見かけたのですが、個人的には好きになれないタイプでした。
どうも手抜きに見えたというのもありますし、
背景とキャラの塗りがマッチしていれば文句はないのですが、
両者が上手くマッチしていないのが多かったですから。
本作も上手くマッチしているとは言えず、良いとは思えませんでした。
また、「ちぇりーそふと」と言えば、
その後の作品では、あきらさんの繊細なグラフィックが特徴になります。
しかし本作では、別人かと思うほどでして。
悪くはないのだけれど、後の作品の様な良さは感じられませんでした。
他方で本作は立ち絵が非常に豊富でした。
これは本作の特徴の一つでしょうね。
まぁ、当時の低いPCの性能で立ち絵をマメに動かすから、
だから重くなったとも言えるので、演出が過剰な作品とも言えるのかも。
立ち絵の豊富な作品とかエフェクトの多い作品は今は好まれますけれど、
昔のPCの性能では処理が重くなるだけですからね。
快適なプレイを重視する人なんかは過剰な演出を嫌う人も多く、
その辺は当時と今とのユーザーの認識の違いとなるのでしょう。
今は総ノベル時代のようなものなので、
一本道ノベルだからマイナスに考えることはありません。
しかし当時は多少のゲーム性を有したADVも多く、
本作の様な一本道ノベルは不満に感じやすかったです。
本作はシステム面での工夫が見られるし、
一本道ノベルとしてのゲームデザイン的工夫はあるものの、
システム面全体ではプラスとまではいかなかったです。
シナリオも非常にボリュームがあったものの、
いまいち面白さにつながりきれていなかったですし、
グラフィックもCGのもの足りなさがあり、
あまり当時は楽しみきれなかった作品でした。
なので、個人的には佳作としておきますが、
何を重視するかでも印象の変わる作品ではあるのでしょう。
上記のように選択肢サーチの存在であるとか、
ボリュームの多さであるとか、立ち絵の豊富さであるとか、
今のユーザーに評価されやすいポイントが強い作品ですので、
今のエロゲユーザー向きの作品ではあるんですよね。
この部分を高く評価する人なら、
本作の評価も確実に上昇するように思いますね。
ランク:C(佳作)

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /
春ゆきてレトロチカ AMBITIOUS MISSION 蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2
ちぇりーそふとから発売されました。
ブランドデビュー作になります。
個人的にはSLGやRPGの印象が強いブランドですが、本作はノベルゲーでした。

<概要>
ジャンルはノベル系のADVになります。
あらすじ・・・あなたは都内の大学に通う、大学生。
幼い頃に父親を亡くし、母親の志乃とずっと2人で暮らしてきたが、
3年前に志乃が再婚し、今は母と義父、
それから義父の連れ子の『まりこ』と4人家族だ。
夏休みのある日のこと、『九月島(くげつとう)』に住む、
まりこのペンフレンドの『圭子』から奇妙な手紙が届いた。
「この前ね、すっごく変なことがあったんだ。
お願い。早く来て。ちょっとだけ、怖いんだ」
『九月島』……その名前には聞き覚えがあった。
幼い頃、亡くなった父親とともに、一緒にこの島を訪れたことがあったのだ。
あなたは『まりこ』とふたりで、『圭子』ちゃんのいる『九月島』へ向かう。
そこでは、『圭子』がメイドとして勤める
『久遠寺家』に泊めてもらうことになっていた。
洋館に住む、久遠寺家の当主、『舞子』。グラマラスな長女の『麻紀』。
寡黙な次女の『夕紀』。圭子ちゃんのメイド仲間の『理恵』。
いったい圭子の聞いた声とは…?
そして…瀬戸内海の孤島で起きる謎……事件……そしてロマンス。
ロマンティックなストーリーが、あなたを待っています。
<ストーリー>
孤島で発生した事件に始まり、基本的にはサスペンスでありつつ、
そこに恋愛要素を絡めた作品になります。
本作に関して言うならば、まずボリュームが多かったわけでして。
まぁ今のノベルゲーを基準にするならば、
標準か少し多い程度ってところなのでしょうが、
当時のノベルゲーの中では最上位クラスのボリュームだったと思います。
従って、とにかくボリュームが欲しいって人ほど、
本作を楽しめる確率が高くなるのでしょう。
個人的には、途中までは普通に楽しめたのですが、
長さのわりには楽しさが伴っていないというか、
もう少しコンパクトにした方が良かったのかなと。
<ゲームデザイン>
ジャンルはノベル系のADVです。
画面の上をテキストが覆うタイプなのですが、画面全体を覆うのではなく、
画面の中段を覆っているだけでした。加えて文字が大きいこともあり、
テキストの表示量は通常の3行より少し多い程度でした。
イメージ的には、普通のノベルゲーは画面下部にテキスト欄がありますが、
そのテキスト欄が画面中央に配置された感じでしょうか。
本作は一応マルチエンドの作品なのですが、
一つのルートをクリアすると別のルートが表れるという構造で、
攻略できるシナリオの順番が決まっていました。
そのため実質的には、一本道の作品と言えるでしょう。
こういう実質的に一本道で、最初から何度もやり直す類の作品は、
個人的には今も昔も嫌いです。
貴重な時間を既読スキップに割くことほど愚かなこともなく、
既読スキップ時間の長い作品は、それだけでマイナス評価したくなります。
もっとも、今でも繰り返しプレイに対し何らの配慮もしていない、
ユーザーのことを考えない作品が多数ある一方で、
本作は15年以上前の古い作品ではあるものの、
選択肢サーチという機能により、どの選択肢にも戻ることができました。
これにより、上記の煩わしさが生じなかったのです。
こういう機能こそ標準化されるべきだと、個人的には思うのですけどね。
まぁ、とりあえず本作は、この点では快適にプレイできました。
本作は選択肢サーチにより周回プレイも苦になりませんでしたし、
オマケなども充実していてクリア後も楽しめますし、
製作側がユーザーを意識して、
十分に配慮がなされているなとの印象を受けたものです。
その点では非常にブランド・作品に対し好感が持てるのですが、
残念なことに細かいシステム周りは少し不便でした。
不便というか、重かったんですよね。
だから全体で言うと、決して快適なプレイではなかったわけでして。
その点は残念でした。
<グラフィック>
背景は基本的に実写を加工したタイプで、
当時は幾つか見かけたのですが、個人的には好きになれないタイプでした。
どうも手抜きに見えたというのもありますし、
背景とキャラの塗りがマッチしていれば文句はないのですが、
両者が上手くマッチしていないのが多かったですから。
本作も上手くマッチしているとは言えず、良いとは思えませんでした。
また、「ちぇりーそふと」と言えば、
その後の作品では、あきらさんの繊細なグラフィックが特徴になります。
しかし本作では、別人かと思うほどでして。
悪くはないのだけれど、後の作品の様な良さは感じられませんでした。
他方で本作は立ち絵が非常に豊富でした。
これは本作の特徴の一つでしょうね。
まぁ、当時の低いPCの性能で立ち絵をマメに動かすから、
だから重くなったとも言えるので、演出が過剰な作品とも言えるのかも。
立ち絵の豊富な作品とかエフェクトの多い作品は今は好まれますけれど、
昔のPCの性能では処理が重くなるだけですからね。
快適なプレイを重視する人なんかは過剰な演出を嫌う人も多く、
その辺は当時と今とのユーザーの認識の違いとなるのでしょう。
<感想・総合>
今は総ノベル時代のようなものなので、
一本道ノベルだからマイナスに考えることはありません。
しかし当時は多少のゲーム性を有したADVも多く、
本作の様な一本道ノベルは不満に感じやすかったです。
本作はシステム面での工夫が見られるし、
一本道ノベルとしてのゲームデザイン的工夫はあるものの、
システム面全体ではプラスとまではいかなかったです。
シナリオも非常にボリュームがあったものの、
いまいち面白さにつながりきれていなかったですし、
グラフィックもCGのもの足りなさがあり、
あまり当時は楽しみきれなかった作品でした。
なので、個人的には佳作としておきますが、
何を重視するかでも印象の変わる作品ではあるのでしょう。
上記のように選択肢サーチの存在であるとか、
ボリュームの多さであるとか、立ち絵の豊富さであるとか、
今のユーザーに評価されやすいポイントが強い作品ですので、
今のエロゲユーザー向きの作品ではあるんですよね。
この部分を高く評価する人なら、
本作の評価も確実に上昇するように思いますね。
ランク:C(佳作)

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /
春ゆきてレトロチカ AMBITIOUS MISSION 蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2
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2014-10-28