D-Again ~第4のユニット5~
『D-Again ~第4のユニット5~』は1990年にTOWNS用として、
データウエストから発売されました。
第4のユニットシリーズの5作目にして、
第1部の完結編となった作品でした。
ゲームジャンル:コマンド選択式ADV

第4のユニットシリーズ全般については、
以前にデュアルターゲーットで書いたので、今回は省略します。
端的に言えば可愛いキャラでハードな展開という、
萌えと燃えの融合の先駆け的な作品だったのです。
このD-Againは7作品出ているシリーズの中の5作目なのですが、
全体における位置付けとしては第1部完ということになります。
シリーズ内という観点からは、
そういう節目的な点が大きな意味を持つのでしょう。
もっとも、試験的にではあるものの初めてDAPSを搭載したことが、
ADVの歴史的な観点からはむしろ大きかったように思います。
DAPSはDatawest Active Picture Systemの略で、
PC上でアニメーションを再生するために用いられた画期的なシステム、
というかプログラム技術でした。
このDAPSのおかげで、その後数年にわたりデータウエストは、
アニメーション関係で他より一歩リードすることができたわけですね。
因みに本作の動画担当は、
今ではアニメ業界ではすっかり有名となった京都アニメーションだそうです。
また本作では、DAPSは試験的に一部機能の使用のみということもあり、
それで従来通り98版なども発売されていました。
しかしこれ以後の作品は、
DAPSの能力を最大限に活かすためにTOWNS専用へと移行してしまいます。
ここら辺の事情は今でも通じる話だと思うのですが、
ゲームは誰でも遊べるようにどの機種でも出せば良いじゃんって思いがちです。
つまりPC・PS3・XBOX360とか、全部マルチで出せば良いって感じですね。
でもそういうのって、結局一番低いラインでゲームを作らざるを得ないわけで、
先端のハードの能力を存分に活かしたゲーム作りをするためには、
マルチはありえないのですよ。
今だって下手にマルチにしやすい環境ができたものだから、
先端の技術を用いたPCゲーがかえって作りにくくなって、
それでPCゲーが斜陽ムードになってしまったわけですからね。
そんなわけで優れたゲーム作りという観点からは、
この時期PC98を切り捨てたデータウエストの判断は素晴らしかったのですが、
セールス的にはPC-98を切り捨てたのは痛かったかもしれませんね。
優れたゲームには売れて欲しいものですが、
この時期は優れているがゆえにマイナーにならざるを得ないわけで、
そのジレンマが何とも歯痒いものでした。
まぁ何にせよ、98オンリーの人には、
本作がシリーズ最後の作品になってしまったってことです。
何か少し脱線してしまいましたが、ストーリーの節目でもあり、
システム的な新要素も加わったということで、
シリーズ内部にあっても意味あいの大きい作品ではあったのでしょう。
ただ、画質自体は綺麗になったものの、
絵の頭身は高くなるし可愛さがちょっと減ったのかなと思ったりも。
それと特徴でもあった喜怒哀楽システムは、
全部ではなく感情というコマンド内に限られてしまったわけで、
ゲーム性における本作ならではの特異性も、
若干失われてしまったように思います。
そこら辺も含めてトータルでは良作かなって思ったわけですが、
ADVの発展の歴史の観点を重視すれば名作と評されてもおかしくない、
それだけの内容と面白さを伴った作品ではありましたね。
ランク:B-(良作)

関連するタグ ADV /コマンド選択式 /
消えた世界と月と少女 少女グラフィティ 少女と年の差、ふたまわり。
データウエストから発売されました。
第4のユニットシリーズの5作目にして、
第1部の完結編となった作品でした。
ゲームジャンル:コマンド選択式ADV

第4のユニットシリーズ全般については、
以前にデュアルターゲーットで書いたので、今回は省略します。
端的に言えば可愛いキャラでハードな展開という、
萌えと燃えの融合の先駆け的な作品だったのです。
このD-Againは7作品出ているシリーズの中の5作目なのですが、
全体における位置付けとしては第1部完ということになります。
シリーズ内という観点からは、
そういう節目的な点が大きな意味を持つのでしょう。
もっとも、試験的にではあるものの初めてDAPSを搭載したことが、
ADVの歴史的な観点からはむしろ大きかったように思います。
DAPSはDatawest Active Picture Systemの略で、
PC上でアニメーションを再生するために用いられた画期的なシステム、
というかプログラム技術でした。
このDAPSのおかげで、その後数年にわたりデータウエストは、
アニメーション関係で他より一歩リードすることができたわけですね。
因みに本作の動画担当は、
今ではアニメ業界ではすっかり有名となった京都アニメーションだそうです。
また本作では、DAPSは試験的に一部機能の使用のみということもあり、
それで従来通り98版なども発売されていました。
しかしこれ以後の作品は、
DAPSの能力を最大限に活かすためにTOWNS専用へと移行してしまいます。
ここら辺の事情は今でも通じる話だと思うのですが、
ゲームは誰でも遊べるようにどの機種でも出せば良いじゃんって思いがちです。
つまりPC・PS3・XBOX360とか、全部マルチで出せば良いって感じですね。
でもそういうのって、結局一番低いラインでゲームを作らざるを得ないわけで、
先端のハードの能力を存分に活かしたゲーム作りをするためには、
マルチはありえないのですよ。
今だって下手にマルチにしやすい環境ができたものだから、
先端の技術を用いたPCゲーがかえって作りにくくなって、
それでPCゲーが斜陽ムードになってしまったわけですからね。
そんなわけで優れたゲーム作りという観点からは、
この時期PC98を切り捨てたデータウエストの判断は素晴らしかったのですが、
セールス的にはPC-98を切り捨てたのは痛かったかもしれませんね。
優れたゲームには売れて欲しいものですが、
この時期は優れているがゆえにマイナーにならざるを得ないわけで、
そのジレンマが何とも歯痒いものでした。
まぁ何にせよ、98オンリーの人には、
本作がシリーズ最後の作品になってしまったってことです。
何か少し脱線してしまいましたが、ストーリーの節目でもあり、
システム的な新要素も加わったということで、
シリーズ内部にあっても意味あいの大きい作品ではあったのでしょう。
ただ、画質自体は綺麗になったものの、
絵の頭身は高くなるし可愛さがちょっと減ったのかなと思ったりも。
それと特徴でもあった喜怒哀楽システムは、
全部ではなく感情というコマンド内に限られてしまったわけで、
ゲーム性における本作ならではの特異性も、
若干失われてしまったように思います。
そこら辺も含めてトータルでは良作かなって思ったわけですが、
ADVの発展の歴史の観点を重視すれば名作と評されてもおかしくない、
それだけの内容と面白さを伴った作品ではありましたね。
ランク:B-(良作)

関連するタグ ADV /コマンド選択式 /
消えた世界と月と少女 少女グラフィティ 少女と年の差、ふたまわり。
- カテゴリ「1990」内の前後の記事
2011-06-18