ファンタズム2 切り裂かれた記憶

ファンタズム2 切り裂かれた記憶

『ファンタズム2 切り裂かれた記憶』は1997年にWIN用として、
シエラ・パイオニアから発売されました。

オリジナルはシエラオンラインから発売された、
『Phantasmagoria2 A Puzzle of Fresh』でして、
ファンタズム2はその日本語版となります。

ゲームジャンル:FMV(Full Motion Video)系ADV
属性:猟奇 サスペンス

phanta202.jpg

2とはなっているものの直接のつながりはなく、
作品の持つ傾向が似ているってだけですね。
前作の『ファンタズム』は残虐な描写がCGとムービーで描かれており、
国によっては過激描写を理由に年齢制限がなされたほどで、
それが作品の持つ最大の特徴でもあったわけです。

ファンタズム2はその1番の特徴であった残虐なシーンが、
更にグレードアップしています。
ゲームは全編において実写とCGから構成され、
ムービーの量も4時間を超えるとのこと。
画質も向上していますし、下手な映画よりよっぽど楽しめるでしょう。

さて、上記のようにファンタズム2は前作の長所を更に伸ばしてきた作品であり、
基本的には前作ファンにも喜ばれる類のゲームなのだと思います。

しかしグラフィックに力を入れた続編物にありがちな傾向なのですが、
より映像を楽しむって方向に特化していったために、
スプラッタなムービーに力が注がれるあまり、
ゲーム性はかなり退化しています。

ジャンルは一応ポイント&クリック(P&C)式のADVなのですが、
むしろインタラクティブムービー、
今風に言えばFMV系のADVと言った方が適切なのかもしれません。

この変化は、たぶん人によって反応が異なってくるでしょう。
アダルトゲームなんかでは、もっぱらノベル系ばっかで、
ゲーム性を廃した方向に進んでいっています。
そういう傾向を歓迎する人ならば、
ファンタズム2のようなムービー主体への変化もありと考えられるでしょう。
ゲーム性の減少によりプレイ時間は大幅に減りましたが、
ムービーだけでも4時間以上ありますからね。
映画よりずっと長いわけで、
映像作品としては決して短くはないですから。

しかし、やっぱりゲームありきだよって人もいるでしょう。
特に海外のADVでは例えムービーや映像主体のゲームであっても、
MYST系のようにゲーム性も重視した作品へと流行がシフトしていきました。
その流れの中にあっては、ファンタズム2は時代に逆行したともとれます。
当時はMYST系が全盛ということもあって、
私もムービーとゲームの両立を求めていたんですよね。
なので、個人的にはこの変化はあまり好ましくなかったです。

ストーリーは自分の中に潜む闇の部分に怯える主人公が、
自己の探求と連続殺人事件の謎を追いかけることで進行します。
まぁ、基本的にはホラー系のスプラッタな作品と思えば良いでしょう。
残虐な描写は更に増していますし、
こういうのが好きな人は好きでしょうね。
苦手な人はちょっと止めた方が心臓にも良いと思いますけど。
私は怖いという感覚が麻痺しているので、
純粋なホラーはあまり楽しめなかったりします。
前作は館物としての色彩も非常に濃く、
そっち方面で楽しんだとも言えますからね。
なのでちょっと好みとはずれてしまったのですが、
基本的に良く出来てはいるとは思います。

全体的に、長所もハッキリしていますし良作とは言えるでしょう。
ただ、ゲーム性が退化した点とボリュームが減った点は、
やっぱり1つのゲームとしては痛かったわけで、
名作とまでは言いにくいと思いますね。
まぁ、でも、これだけムービーを堪能できるゲームも少ないですし、
最近の下手なポリゴンムービーより、
この時期の実写ムービーの方がお金もかかってそうですし、
見ていて自然に感じられますからね。
気軽に手を出してみたら、案外今でも楽しめそうな気はするんですよね。
というか、当時はまたムービー系かよと思ったものですが、
今となってはこういう猟奇とほのかなエロスの感じられる作品が貴重なわけで、
妙に懐かしくなってしまうものです。
もうこういうゲームはでてこないのかなと思うと、
ちょっと寂しくなってしまいますね。

ランク:B(良作)

Windows95 CDソフト ファンタズム2

関連するタグ WIN /ADV /


面影レイルバック   美少女万華鏡 -罪と罰の少女-  蒼の彼方のフォーリズム EXTRA1
カテゴリ「1997」内の前後の記事





管理者にだけ表示を許可する

興味深い... The Bunker(2016年)についてどう思いますか? 再びGoogle Translate、申し訳ありません。

すみません、『The Bunker』は、まだプレイしていません。
今年は、あまり思うようにゲームができていないものですから。
実写のゲームは好きなので、機会があればプレイしたいです。

もっとも、90年代のファンタズムの頃と状況が異なりますので、
他に何かプラス要素がない限り、
楽しめたとしても評価は辛くなりそうだと思います。

トラックバック http://advgamer.blog.fc2.com/tb.php/398-26bf6488
| ホームへ戻る |