レイルロアの略奪者

レイルロアの略奪者

『レイルロアの略奪者』は2019年にWIN用として、
3rdEyeから発売されました。

アニメを見ているかのように、絶えず動き回る作品であり、
力の入った作品でしたね。



<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
今から100年、あるいはもっと先の未来――
全ての人類が異能力を備え、日常に存在する事が一般的となった世界
日々の生活にしっかりと根付いた特殊な力、
むしろ持たない者が異端となり価値感が逆転した新しい世界
時代の変革を遂げたこの時代、見渡す景色は様変わりし、
文明は大きく後退していた
人類全体の人口は大きく減少し、荒野や緑が多くを占め、
過去の建造物が風化し土地に埋もれている
都市レイルロア―― 中世的なレンガ造り、
街を囲む大きな緑と河川に恵まれた豊穣な土地に開拓された街
国という概念が崩壊し、
独立した自治都市のような形で存在している都市レイルロア
自治組織として設立された『保安統制騎士団』は、
犯罪抑止など武力を必要とする任務を主とする自治組織である
未知なる現象――
ある時、一般的に確認されている能力とは異なる、
未知なる現象を引き起こす人間が確認された
その現象を人々は恐れ、未知なる現象を‘‘異端錬成<モメント>’’、
そしてそれらを扱う人間を‘‘神憑<エラー>’’と命名
‘‘神憑<エラー>’’は突如現れる‘‘病気’’と認知され、
『保安統制騎士団』の管理下に置かれる事になった
新たな変革を迎えた時代に揺れる人々は、
自らの力で時代を切り開いていく――

<感想>


まず最初に良い点を挙げますと、その最大の特徴は、
何といっても絶えず動き回るグラフィックとなるのでしょう。
それも立ち絵ピョンピョンではなくて、
場面に合わせた一枚絵やカットインを豊富に使っているので、
まるでアニメを見ているかのように楽しめます。
ストーリーや作風は異なりますが、
今は亡きminoriの作品のような感じですね。
前作の頃は、まだ他にも演出でがんばっている作品もありましたが、
そういうブランドや作品も年々減っていますので、
相対的にも本作の存在が浮かび上がってきます。

本作は一本道ということもありますし、
主人公は顔も表示され声もあり、
プレイヤーと切り離されたタイプの作品でもありますので、
オートモードでのプレイに適した作品とも言えるでしょう。
普段、オートモードを利用しない私も、
この作品はずっとオートモードで見ていました。

さて、私は本作のキャラも気に入りましたし、
シナリオ(テキスト)も良く、会話とかも楽しめました。
ただ、長くプレイすることにより気になった点がありまして。
というのも、プレイをしていて展開がなかなか先に進まないのですよ。
いつまでこの戦闘(会話)続くの?・・・みたいな感じで。
私は動き回る作品は好きだし、
劣化アニメと言われたくなければもっと動けと思う方なので、
演出過多とは決して言いません。
しかし、他のノベルよりエフェクトが圧倒的に多いのは事実で、
性能の低いPCですと、もっさりしてしまうでしょう。
そこに加えて会話の進み具合もスローなので、
性能の低いPCを使っていると、
進行の遅さにイライラしてしまうかもですね。

私は、PC88時代からのゲーマーですし、
ゲームの動きが遅いのはユーザーが悪い、
今のPCで十分でないならば、PCを買い替えろというような、
そういう価値観で過ごしてきた世代です。
(PC88やPC98からのユーザーは、
ゲームの進化に合わせてPCを拡張してきたような、
そんな世代でしたからね。)
だから私自身は、PC性能を理由に展開が遅く感じられることについて、
批判をする気は全くありません。

ただ、別な観点から気になってしまうことはあります。
本作は、エフェクト部分において、
音声はあるのに対応するテキストがないところがあります。
制作者は、グラフィックと音声とテキストと、
その全部を総合的に見てくれということなのでしょうか。
もちろん、その気持ちは分からなくはありません。
ゲームである以上、全てをテキストで表現する必要はなく、
動き(グラフィック)で見せられる部分は、
テキストを省略して良いと思います。
しかし、セリフが音声だけでテキストがないという構造については、
それが不評だということはWIN95発売時から明らかです。
それを知らないというのであれば、それは製作者の怠慢です。

また、本作はグラフィックの構図が近いのです。
つまり、アップの構図が多いから、全体像がわからず、
キャラの動きがいまいち伝わってきません。
テキストがあればまだ脳内で補完できるかもしれませんが、
テキストをなくして絵で表現しようとして、
その絵がいまいち状況を伝えきれていないから、
結果として作品の魅力が伝わり切れてないとなってしまうのでしょう。
技術がないのか、単に手抜きなのか分かりませんが、
もう少し引いた構図で、動きを分かりやすく伝えるべきです。
本作に対し、エフェクトは多いけれど、
演出が良くないという批評があるならば、
それはおそらくこのことを言っているのだと思います。

なお、ストーリーについては、可もなく不可もなくという感じです。
まぁ、良くも悪くも今風なファンタジー作品です。
ラノベ的な感覚で、キャラやテキストを楽しむタイプの作品ですね。
キャラやテキストについては、楽しんで読めたのですが、
ストーリー自体はもう少し良く出来たように思います。

<総合>


総合ではギリギリ良作といえるでしょう。

否定的なこともいろいろ書きましたし、
実際、問題点もいろいろあるとは思いますけどね。
キャラとかも魅力的なので、プレイ中は十分楽しめましたので、
主観的には結構好きな作品でした。

それとやっぱり、エフェクトが他の作品より優れているのは確かで、
特に同人ゲーとかやった後に本作をプレイすると、
やっぱ同人とは全然違うよなとつくづく思います。

グラフィックさえ良ければ良いというわけではないですし、
昔のminoriの作品の作り方が絶対的な正解というわけでもありません。
しかし、他方で、minori作品のように、
動きにこだわった作品に対する需要もあるでしょうし、
エロゲの進化の観点からもそういうブランドは必要です。
minori亡き今、本作のように、
その方向性を受け継ぐような作品が出てきたこと自体は、
業界的にも望ましいことだと思うし、次作にも期待したいものです。

ランク:B-(良作)

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駿河屋


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