『サルテ』

『サルテ』

『サルテ』は2020年にWIN用として、Soireeから発売されました。

エロゲらしさを活かした、ストーリー重視の作品でしたね。



<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
『人生は主観的に見ると悲劇だが、客観的に見れば喜劇である。』
血と絶望、狂気と怨嗟の果てに辿りついたのは、
死後の世界に浮かぶひとつの舞台。
観客も声援もない舞台の上、
道化師に導かれ、サルテは『過去』を演じる。
それは自身の死の理由を探すため。
それは現世へ再び還るため。
用意された演目は侮蔑と嘲笑の物語。
醜態と共に藻掻き足掻くは必至の生き様。
これは、サルテの喜劇の物語――

<総論>


本作のライターは、おぅんごぅる(おるごぅる)さんになります。
個人的には、『いつまでも・・・』は大好きでしたが、
その後の作品はそれほど好きでもなかったりします。
もっとも、一般的にはファンも結構いたと思いますし、
そのテキストには定評のあるライターとは言えるのでしょう。
Soireeというブランド自体は本作がデビュー作となりますが、
ライターの名前から注目していた人もいたのではないでしょうか。

さて、本作はストーリー重視の作品になります。
バッドエンドに派生する分岐は幾つかあるものの、
大枠のストーリーについては一本道と考えて良いでしょう。
あらすじにもあるとおり、サルテと呼ばれる少女の視点から、
彼女の悲劇(喜劇)を追体験する作品となります。

ストーリー重視の作品は、エロゲにおいては年々減ってきています。
また、ストーリー重視の作品と呼べる作品の中には、
エロを抜いても普通に作品として成立できそうなものも多く、
エロゲならではの、エロゲらしいストーリーゲーとなると、
本当に少なくなってしまいます。

本作の一番の存在価値が何かとなると、それはやはり、
エロゲらしいストーリー重視作品であるということなのでしょう。
本作には多くの陵辱シーンがあり、
それがストーリーに密接にかかわっていることから、
CSへの移植を前提としていない、本当のエロゲ―といえます。
それでいてストーリー重視の構造でありつつ、
そこに更にライターの安定したテキストも加わることで、
エロゲらしいストーリー重視作品となっているのです。
このような作品は、今は本当に少ないです。
久しぶりにエロゲらしいエロゲをプレイしたなと思いましたし、
こういう作品をプレイすると、
まだまだエロゲも捨てたものではないと、ホッとできます。

<感想>


もう少し、具体的に中身についてみていきますと、
本作の舞台は、メルシン国という、
架空の中世ヨーロッパ風の世界になります。
主人公のサルテはメルシン国の王女であり、
同時に、メルシン国営の劇団に所属する看板女優です。
その彼女、冒頭でいきなり殺されてしまいます。
死後の世界においてサルテは、クルーンという謎の道化師のもと、
自分が死んだ理由を探すことになります。

冒頭からいきなりインパクトあるシーンで始まりますし、
ストーリーの目的も最初から明らかにされることから、
読んでいて先が気になってきますし、
キャラゲーにありがちな無駄な序盤の日常シーンもなく、
テンポ良く進んでいきます。
加えて陵辱シーンも頻繁に入ってきて刺激もありますので、
ボリュームの少ない小粒な作品ということもありますが、
終始だれることなく一気に最後まで楽しめました。

かように、相対的には満足できた作品ではあるのですが、
基本的には小粒な作品ですし、
良くも悪くも綺麗に小さくまとまった作品と言えるのでしょう。
良く言えば綺麗にまとまっているのでしょうが、
悪く言えばこじんまりとまとまりすぎていたのかなと。
つまり、高水準なエロゲらしいストーリー重視作品ではあるものの、
そこから更に突き抜けた何かがあるわけではなく、
その辺りが目の肥えたユーザーには物足りなく見えるかなと思います。

<総合>


総合では良作と言えるでしょう。

現在のエロゲ事情という相対的な観点もふまえて、
少々甘めの評価になっています。
本作は目の肥えたユーザーに向けての魂の一作というのではなく、
どちらかというと、エロゲ初心者向けかもしれませんね。
エロゲらしさを活かしたストーリー重視作品もあるのだと、
こういう作品を知らない人にこそプレイしてもらいたいです。

もちろん、古くからのユーザーであったとしても、
過度な期待をしなければ、私のように楽しめると思いますので、
この手の作品に飢えているのであれば、
プレイしてみる価値があるのではないでしょうか。

ランク:B(良作)

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駿河屋


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