『エーテルの砂時計 ~ANGEL TIME~』

『エーテルの砂時計 ~ANGEL TIME~』

『エーテルの砂時計 ~ANGEL TIME~』は、
2006年にWIN用として、DreamSoftから発売されました。

演出というか、特に立ち絵の動きは素晴らしかったですね。



<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
東京は銀座の裏通りには、
レンガや石組みの建物が並び骨董じみた風景に彩られた、
この世界と別の世界の境にある
‘なくしたものが集う街’があった。
そこにある喫茶店「ANGEL-TIME」のマスター、
芹緒カンナ(主人公)は‘天使の奇跡’によって、
現世に再生した青年。
再生される前の彼は、法王庁の禁じた知識の封印
「愚者の円卓」で造られた‘神への道程’の一人だった。
復活に際し、これまでの生き方とは違った
‘普通’を味わいたかった彼は、人として暮らし始める。
しかし前世の失われていない力が呼び寄せるのか、
彼の周囲では不可思議な騒動が巻き起こる。
昼は喫茶店のマスター、しかし夜になると、
死に逝く者達が残した妄執の結晶体――、
亡霊=ファントムを狩るハンターとなって、
街中を駆け回っていた。
はたして、彼に安息の日は訪れるのだろうか……。

商品紹介・・・
エーテルの砂時計は、DreamSoftが、
F&Cブランドとしてお届けする最後の作品となります。
架空の街、‘銀座○×町(そのままマルバツチョウ。
看板が崩れていてこうとしか読めない)’を舞台とした
ヒロイックな伝奇ADVです。
2002年に発売された『朝の来ない夜に抱かれて
-ETERNALNIGHT-』の後継的な作品となり、
前作で好評を頂きました
‘戦闘シーンのアニメーション演出’を更にパワーアップ!
‘立ち絵の常時アニメーション’‘動きのある背景’
‘エッチシーンアニメーション’など、
新技術・デフォモーション(デフォーム‘変形’&
モーション‘動く’の造語)により、
イベントCGのクオリティのまま動きまくります!

<感想>


本作をプレイしたのは、実は本当に最近です。
演出が良いと前評判の高かった某新作のついでに、
ふと目に入ったものですから。
そして、いざプレイしてみると、
良い意味で予想を裏切られました。
というのも、演出が良いと前評判の高い某新作よりも、
本作の方が10年以上前に発売されているのに、
私はその某新作よりも本作の方に惹かれたからです。

本作は、ストーリーとしては、伝奇ものになります。
そして、ちょっと風変わりな作りでして。
というのも、男性の主人公ではなく、
メインヒロイン視点で語られるシーンが多く、
しかも妙にリアルの女っぽい部分があり、
そこに他の設定等も相まって、
どこかしら女性向けゲームをやっているような、
そんな気分になってくるのです。
もちろん、本作は男性向けとして発売されていますので、
中には女性向けが全く合わない人もいるでしょうし、
そういう人は本作と、かなり相性が悪いと思います。
その意味では、かなり人を選ぶ作品ではあるのですが、
そこが気にならない人であれば、
ストーリーに関しては普通には楽しめるように思います。
まぁ、昔ならともかく、この時期には既に、
乙女ゲーとかも認知されているわけですから、
だったら素直に乙女ゲーで出しとけばとも思えますけどね。
男性向けと女性向けの中間的な作りになったことで、
結局どちらの観点からも中途半端になった感がありますし。

キャラデザも、個人的には好みではないのですが、
本作に関しては、背景であるとか、そして特に、
立ち絵の動きとかが素晴らしかったと思います。
具体的には、本作には目パチ口パクがあるのですが、
それだけにとどまるのではなく、
首から上が必要に応じて細かく動いたり、
肩から上が細かく動いたりするのです。
言葉だけで説明しようとすると、ちょっと難しいのですが、
今でいうE-moteとコンセプトは同じであり、
E-moteの効果に近いことを本作は成し遂げているのです。

ゼロ年代後半の作品は、立ち絵の動きが多い作品が増えました。
確かに、画面上の動きは賑やかになりました。
しかし、全体の立ち絵パターンを増やし、
それらをパタパタ動かすことにより、より人形劇感が増し、
不自然さも増してしまったように思います。
実際の人間だって、常に全身を使って会話する人など、
まずいませんからね。
立ち絵の動きが増すこと自体は良いことなのでしょうが、
正直、多くの作品が方向性を間違っていたと思います。
本作は、プレイヤーがリアリティを感じられるように、
必要な部分を必要な分だけ動かしています。
私は、これで正解なのだと思います。
まぁ、作るの大変だろうなとは思いますけどね。

<総合>


総合では良作としておきます。

演出の良い作品という評判があったとしても、
いざプレイしてみると、結構手抜きを感じてしまい、
ガッカリしてしまうケースも多々あります。
本作は、ストーリーに関しては、
人を選ぶ作品なのだろうなとは思います。
不自然な作りもあり、あまり良い出来とは思えませんし。
しかし演出に関しては、
地味なところであっても決して手抜きをすることなく、
丁寧にしっかり作られているように思うわけでして。
これがレーベル最後の作品になってしまいましたが、
この技術を活かして、
もう少し作品を作ってもらいたかったですね。

ランク:B-(良作)



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