『ヒトカタノオウ ヲルノモリ』

『ヒトカタノオウ ヲルノモリ』

『ヒトカタノオウ ヲルノモリ』は、2006年にWIN用として、
Artel Team Prefabから発売されました。

『ヒトカタノオウ アカシノクニ』と二つで一つになるという、
珍しい販売方法の伝奇作品でしたね。



<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
それは夏の夜の夢から始まった。
何も知らず、何もわからないまま、
主人公は日々の日常を生きていた。
九天の空に鳴り響く花火の音は、
在ったはずの日常の終わりを告げる。
辿り着いた夜の底で、主人公が見る色は誰の色なのか ―――
人と妖の戦いの最中へと主人公は足を踏み入れた。
静謐な森をただ歩く。
対なす橘の木を潜ればそこは影法師の集う幻(まほろば)の里。
繋いだ手はどこまでも離れずに、
人と妖の狭間へ主人公は迷い込む。

<感想>


本作は、人間と人外の存在である妖との戦いを描いた、
伝奇サスペンスになります。
同じ日に『ヒトカタノオウ アカシノクニ』が発売されていて、
簡単にいうならば、二つのルートを分割して発売したと。
その分割販売に疑問が残らないでもないですが、
現在では、一つにまとめた『ヒトカタノオウ』もあります。

さて、内容としては、特に秀でているわけでもないのですが、
グラフィックやサウンドの雰囲気も相まって、
全体として良い感じにまとまっています。
伝奇ゲーというと、あの作品と比べてしまうとか、
そういう類の人にはあえてすすめませんが、
伝奇ゲーが好きであればまず楽しめるのではないでしょうか。
当時でも楽しめましたが、最近は伝奇ゲー自体少ないので、
恋愛ゲーに食傷気味な人にも良いと思います。

良い点だけを見れば良作相当の出来の本作ですが、
一つ気になるとすれば、表示方法なのでしょう。
本作は、いわゆるビジュアルノベルであり、
つまり画面全体にテキストが表示されるタイプになります。
SFCのノベルゲーで育った人の多い90年代までであれば、
セールス的視点で考えるならば、
この手法もありえなくもないのでしょう。
また現在でも、表示方法に工夫が凝らされているとか、
一枚絵中心であるとかの事情があれば、
特に問題はないのですけどね。
ゼロ年代も後半に入り、しかも何の工夫もなく、
それでいて本作は一枚絵の枚数が価格の割に少なく、
つまり立ち絵の変化中心の作品でして。
そこにテキストを被せるものだから、
見えにくくなってしまうのであり、これはマイナス要因です。
単純に、過去の有名作に倣って、
伝奇だからビジュアルノベルにしたというのであれば、
あまりに安直だったと言わざるをえません。

<総合>


総合では佳作としておきます。

上記のとおり、伝奇ゲー自体が今は少ないので、
もし未プレイであれば、今こそ、
こういう作品に手を出してみても、いいのかもしれませんね。

ランク:C(佳作)





DL版


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