『消えた世界と月と少女』

『消えた世界と月と少女』

『消えた世界と月と少女』は2018年にWIN用として、
ひよこソフトから発売されました。

エロゲ市場の今後という意味で、
期待した作品ではあったんですけどね・・・



<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
きっかけは、母の不審な死だった。
大和国広瀬郡 散吉郷―――
竹取物語と多少の縁がある名を持つ沖名 誠司は
数年ぶりに故郷の村へと戻ってくる。
父との不仲から幼馴染の家に居候することになった誠司は、
彼女の持つ広い交友関係のお陰で、
心地よい【仲間】と呼べる友と出会うこととなる。
しかし、そんな彼らと過ごす穏やかな日々は、
永くは続かなかった。
母の死の真相を調べたことをきっかけに、
誠司たちは惨劇に巻き込まれていく。
次々に起きる、伝承になぞらえたかのような、
連続怪死殺人事件。
信じるべき仲間達が、一人、また一人と消えていく。
月に照らされた惨劇は、
やがて信じたくない犯人の姿を映し出す。

<感想>


作品の内容について期待している人がいましたら、
違う話になってしまいますので、すみません。

さて、この作品に期待していた人は、
それなりにいると思います。
私もその一人ではあるのですが、
必ずしも内容についての事前情報から期待していたのではなく、
むしろ、ひよこソフト自体に期待していたのです。
なぜかというと、ひよこソフトのバックに大きな会社がつき、
資本レベルでは業界最大手クラスになったからです。

アダルトゲームの売上げについては、
とある業界人のコメントによると、96年が最盛期とのことです。
WIN95の登場とPCの価格下落により、
この時期にエロゲデビューした人は非常に多いです。
葉鍵信者なんてのも、まさにそれですしね。
また地方の家電屋で普通にエロゲも売っていましたし、
オタクの存在についてはまだ冷遇されていたかもしれませんが、
エロゲに関してはむしろゼロ年代以降よりも、
世間から寛容に受け入れられていましたからね。
そういうのも考慮すると、96年が最盛期だというのも、
納得がいくというものです。
(通販やDL販売で買えると言う人もいるかもしれませんが、
それは既存ゲーマーにとっては良いとしても、
新規獲得にはつながらないんですよね。
全国どこでも家電屋で普通に買える時代でなくなった時点で、
エロゲは落ち目になったと言えるのでしょう。)
それから20年以上が経ちますが、
WIN時代に入りCS市場の技術が進化し、
ゲーム制作費が高騰し、
相対的に年々厳しくなっていったエロゲが、
ここまで生き延びられたのは、
低予算でもアイデア次第で何とかなる、
ノベルゲーの存在があったからなのでしょう。
WIN時代以降、ノベルゲーに活路を見出さなければ、
エロゲはもっと昔に淘汰されていたのだと思います。
そういう意味では、
ノベルゲーから脱却できない云々は本末転倒な話であり、
資金も技術も乏しいエロゲブランドにとり、
ノベルゲーは正しい選択肢だったといえるでしょう。

とはいえ、だからといって、そればかりというのでは、
先がないと思うわけでして。
90年代にしても、確かに、
資金も技術もないけれどアイデアのある中小ブランドは、
ノベルゲーで大きくなっていきました。
葉鍵が良い例ですよね。
しかし、その一方で、最大手のエルフ等が、
技術面での進化を見せつけたり、
未開の地であったCSギャルゲ市場を開拓し、
新規を獲得していったことが、
エロゲ市場全体には大きかったのだと思います。

今、そういう新しい風をどこが生み出せるのか。
少なくとも一番お金のあるところならば、
その豊富な資金で他所とは違う何かをできるのではと、
個人的にはそれに期待したんですよね。

ノベルゲーは、いくら演出が凝っていて、
グラフィックとか凄かったとしても、
シナリオがいまいちだと、
どうしても全体の満足度は下がってしまいます。
案の定、本作のストーリーは、過去の某作品に似ており、
独自性に欠けるものとして、
いわゆるシナリオ重視な人には、
少し物足りないであろう内容になっています。
それは残念なことではありますが、想定内でもあります。
それよりも、演出であるとかUIであるとか、
ゲームデザインであるとか、金をかけることで、
他所との違いを生み出せる部分もあるわけでして。
個人的には、そういうところに期待していたのです。
しかし結局のところ、そういう部分で、
何らの特徴を生み出せていなかったわけで、
個人的には、それが非常に残念でした。

<総合>


総合では凡作としておきます。

シナリオそのものは平凡でも、
その他の要素が優れていたことにより、
総合で傑作扱いした作品は幾つもあります。
本作には、そういう存在になって欲しかったわけで。
老舗ブランドのようなしがらみもなく、資金もあり、
そういう環境が整っているというのは、
絶好のチャンスでもあるわけですからね、
次こそは、業界を引っ張るんだくらいの気持ちで、
良い作品を作ってもらいたいですね。

ランク:D(凡作)





DL版


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