『晴れのちときどき胸さわぎ』

『晴れのちときどき胸さわぎ』

『晴れのちときどき胸さわぎ』は1997年にWIN用として、
カクテルソフトから発売されました。

晴れのちシリーズの3作目にして最後の作品であり、
唯一のWIN用になります。



<感想>


ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。

晴れのちシリーズは全部で3作あるのですが、
1作目と2作目以降はつながりはありません。
他方で、2作目の『晴れのち胸さわぎ』と本作は、
直接つながっています。
まぁ、基本的には、お気楽なラブコメ路線の作品なので、
前作を知らなくても楽しめます。
ただ、前作を知っている方がキャラへの思い入れは深まり、
より楽しめるのは間違いないのでしょう。

というわけで、前作の続きとなる本作。
ジャンル的にはラブコメであり、
主人公が馬鹿なことをやって、
ヒロインにどつかれるというのが基本的な流れになります。
暴力系ヒロインというのは、昔からよくある属性ですし、
私は特に気にならないのですが、
他の人のアニメの感想とかを見ていると、
どうも苦手とする人もいるみたいなんですよね。
そこまで神経質になることなのかなとも思うのですが、
まぁいろんな考え方の人がいるのでしょう。
確かに、なまじリアル路線になると、
暴力系ヒロインには違和感を覚えてしまうのですが、
本作はギャグの様式美として割り切れてしまう内容なので、
たぶんほとんどの人は大丈夫だと思います。
むしろ、主人公がどつかれて、
その数がコンボ数で表示をされることに、
ほとんどの人は快感すら覚えるのではないでしょうか。
演出の効果も相まって、あれはなかなか癖になるものです。

前作に続き、とにかく笑えて楽しい作品ですが、
続編ということもあり、
少しマンネリに感じる人もいるかもしれません。
もっとも本作では、舞台が修学旅行となりますので、
その心配はあまり要らないかもと思いますけどね。

このシリーズの長所の一つに、
カットインやフェイスウインドウを多用した演出があります。
この手法はPC98時代は少なからずあったものの、
その中でもカクテルソフトは、扱いが上手かったうえに、
90年代後半からゼロ年代前半にかけては、
ほとんど見かけなくなっていった手法でもありますので、
相対的にも目立つように思います。
こうした手法がこの時期減っていったのは、
個人的には衰退としか思えないんですけどね。
多くのブランドの場合、
WIN用のノウハウを蓄積する必要がありましたから、
仕方なかったんですかね。
それとも、目パチ口パクの技術と同じで、
労力のわりにWIN世代の新規ユーザーにうけなかったから、
なくなっていったんですかね。
いずれにせよ、残念です。

かように演出は相変わらず良かったのですが、
問題は画質ですね。
もちろん、十分に水準以上の内容なのですが、
アイデスの同時期の他作品の綺麗さに比べると、
少し見劣りがしてしまうように思います。

<総合>


総合では良作といえるでしょう。

新鮮さは失われましたが、
WIN用となりグラフィック面が向上したこと、
ストーリーも前作より良くなった部分もあり、
トータルではあまり変わらないと思いますから。

それにしても、このシリーズはとても面白いのですが、
時期が悪かったかもしれませんね。
続きものであるにもかかわらず、
前作がPC98用で、今作はWIN用なので、
ユーザーが分断されてしまいますから。
PC98時代のユーザーで、前作を知らない人は、
ほとんどいないと思っています。
しかし、その頃のユーザーは、
結構WIN移行期に引退してますし、
逆にWINから入った人は、
前作をプレイする機会がないですから、
なかなか手を出しにくいと思います。
どちらもWIN用とかだったら、
もっと現在の知名度もあったと思うと、
本当にもったいないなと思ってしまいますね。

ランク:B-(良作)



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