『アラビアンズ・ロスト』

『アラビアンズ・ロスト』

『アラビアンズ・ロスト』は、2006年にWIN用として、
QuinRoseから発売されました。

主人公が魅力的なだけでなく、
CG枚数とかのボリュームも凄い作品でしたね。



<概要>


ゲームジャンルは、一応はADVになるのですが、
部分的にSLGやRPGの要素もあり、
複合的なシステムの作品でした。

あらすじ・・・
主人公は、犯罪で成り立つ砂漠の大国
「ギルカタール」のプリンセス。
「盗賊王」と呼ばれる国王の一人娘である彼女の周りは、
当然ながら悪党ばかり。
平凡とは程遠い環境で育った彼女だが、
夢は「普通の恋愛」をして「普通の結婚」をする
「普通の人」になること。
間違っても、自国の悪党共とは結婚したくない。
でも、娘を溺愛する国王は、強引に婚約者候補を立てて来た!
なんとか引き出せた譲歩は「25日で1000万ゴールド貯めれば
婚約しなくてもいい」という超難題。
でも、幼いころから盗賊としての英才教育は受けている。
手段を選ばなければ、大金獲得も不可能ではない…はず。
かくして「普通」にあるための
「普通」ではない冒険が始まります!

<感想>


長所と短所のハッキリした乙女ゲーですね。

私は普段は男性向けの作品をプレイすることの方が多いですが、
女性向けの作品をプレイする理由の一つに、
男性向けにないものがあるということが挙げられます。
本作の主人公は、単に行動力があるだけでなく、
それなりに毒も持っていますし、何より芯が強いです。
こういう女性キャラは、残念ながら、
今の男性向けではほとんどいないんですよね。
男性向けには、気の強いキャラはいるけれど、決して芯は強くなく、
肝心なところで男性向けに都合の良いような感じになっていて。
だから本作の主人公を見られただけでも、
十分に得るものはあったといえます。

また、本作は単なるノベルゲーではなく、
随所にRPGやSLGの要素もあり、
ゲームとしての遊びごたえもありました。
その点も好印象といえるでしょう。

さて、本作の最大の特徴としては、
一枚絵の枚数の多さが挙げられると思います。
イベントで大量のCGを駆使することで、
大事な場面をより盛り上げることに成功しています。

こうした特徴は、
後の『クリムゾン・エンパイア』にも引き継がれており、
私は『クリムゾン・エンパイア』を名作と考えています。
では本作はどうなのかが問題となりますが、
CGの枚数が非常に多いことは確かなんだけれど、
残念なことにCGの質がとても悪かったんですよね。
その辺の同人よりもデッサンが崩れていて、
まさに質より量という感じになっていました。
これでは、せっかくの枚数の多さも、
プラスに作用するとは言い切れなくなってしまいます。

それと、本作のオリジナルはPC用だったのですが、
コンフィグとかの画面が、
同人ゲーのそれと同じだったわけでして。
些末なことかもしれませんが、
商業作品ならもう少しなんとかならなかったものかと。
キャラのデッサンの崩れや貧相なコンフィグなど、
なんか全体的にチープさが漂ってしまっていたわけで、
個人的には、そのチープさがどうしても気になってしまいました。

<総合>


総合では良作としておきます。

CG枚数の多さや、主人公をはじめとしたキャラの魅力、
ゲームとして遊べる点など、
名作に値するだけの長所も十分に持った作品です。
しかし、それら長所を打ち消してしまうほどの、
妙なチープさがあったことから、
名作には及ばずといったところでした。
ちなみに、本作で感じたチープさは、
その後に発売された『クリムゾン・エンパイア』では、
きちんと解消されています。
それにより、後に優れた作品を残せたというわけですね。

ランク:B(良作)





関連するタグ WIN /ADV /


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