『コリドール』
『コリドール』は1984年にPC88用として、
光栄から発売されました。
今後また何か思い出すこともあるかもしれませんが、
おそらくこれが最古のノベルゲーム、
元祖ノベルゲーと言えるのではないでしょうか。

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
北の国、サウロスの国王リゴーラス4世は次の国王を決めるため、
そして最も素晴らしい旅をした者を次の国王とするため、
3人の王子を旅立たせます。
プレイヤーは王子の1人として次期国王を目指すべく、
伝説の呪い城を探すことになるのです。
本作の発売された84年当時は、
まだノベルゲームという言葉はありませんでした。
しかし、もし今の基準で判断するのならば、
本作はノベルゲームとなるのでしょう。
具体的に見てみますと、
本作は下の画像のように背景なしの画面にテキストが表示され、
キーを押すことで読み進めることになります。

基本的には黒い画面に白いテキストが表示されるだけですが、
大事な場面では一番上の画像にあるように、
一枚絵が表示されます。
読み進めると、途中で選択肢が表示され、
この選択肢を選ぶことで、その後の展開が変化していきます。
ノベルゲームの定義の仕方はいろいろあるのかもしれないけれど、
どのように解釈したところで、
この作品を除外することはできないのではないでしょうか。
本作よりも前にノベルゲームと言える作品があるかは分からないけれど、
少なくとも84年にはノベルゲームと呼べる作品があったということで、
現時点では本作が元祖ノベルゲームと言えるのでしょう。
尚、ノベルゲームには、ゲームブックと例えられるような、
選択肢による分岐の楽しさが主となるタイプと、
近年のように小説を読むように読み進めることが主で、
紙芝居と例えられるタイプがあります。
本作は選択肢が頻繁に登場し、細かく展開が変わりますので、
前者のゲームブックタイプに分類されます。
後のPCでいうなら『ザ・キング・オブ・シカゴ』(1988)や、
CSでいうなら『弟切草』(1992)へとつながっていくのであり、
これらの元となった作品と言えるのでしょう。
当時のADVのほとんどがコマンド入力式であり、
難易度が高く先に進めることが困難であったのに対し、
ノベルゲームである本作は、サクサクと進めることができます。
当時の主流であったコマンド入力式ADVは、
いわば暗号解読のような言葉探しのゲームであったことを考えると、
すぐに先の展開を味わうことのできる本作は、
そもそも楽しみ方が全然異なってきます。
したがって、コマンド入力式が好きで、
なおかつその物差しで判断してしまうと、
本作はやり応えのない作品に見えてしまいかねないことから、
本作を楽しむことはできないと思います。
そういう意味では、このジャンルはこうあるべしと思いがちな、
柔軟性に乏しい人には向かなかった作品であり、
その点において人を選ぶ作品であるのでしょう。
逆にそこさえクリアできたならば、
内容自体は軽い感じのノリで楽しく進行しますので、
楽しめる可能性は非常に高まるのでしょう。
個人的にも、気軽に楽しめる本作は楽しかったです。
今となっては、ありふれたジャンルではありますが、
当時としては非常に斬新な作品でもあり、
そのノベルゲームの元祖としての価値は、
評価されて然るべきなのでしょう。
内容的にも楽しめる作品ですし、
十分に名作といえる作品だと思いますね。
ランク:A(名作)
中古PC-8801 MK2ソフトCORRIDOR -コリドール-
関連するタグ PC88 /ADV /ノベル系 /
缶詰少女ノ終末世界 母爛漫 クダンノフォークロア
光栄から発売されました。
今後また何か思い出すこともあるかもしれませんが、
おそらくこれが最古のノベルゲーム、
元祖ノベルゲーと言えるのではないでしょうか。

<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
北の国、サウロスの国王リゴーラス4世は次の国王を決めるため、
そして最も素晴らしい旅をした者を次の国王とするため、
3人の王子を旅立たせます。
プレイヤーは王子の1人として次期国王を目指すべく、
伝説の呪い城を探すことになるのです。
<ゲームデザイン>
本作の発売された84年当時は、
まだノベルゲームという言葉はありませんでした。
しかし、もし今の基準で判断するのならば、
本作はノベルゲームとなるのでしょう。
具体的に見てみますと、
本作は下の画像のように背景なしの画面にテキストが表示され、
キーを押すことで読み進めることになります。

基本的には黒い画面に白いテキストが表示されるだけですが、
大事な場面では一番上の画像にあるように、
一枚絵が表示されます。
読み進めると、途中で選択肢が表示され、
この選択肢を選ぶことで、その後の展開が変化していきます。
ノベルゲームの定義の仕方はいろいろあるのかもしれないけれど、
どのように解釈したところで、
この作品を除外することはできないのではないでしょうか。
本作よりも前にノベルゲームと言える作品があるかは分からないけれど、
少なくとも84年にはノベルゲームと呼べる作品があったということで、
現時点では本作が元祖ノベルゲームと言えるのでしょう。
尚、ノベルゲームには、ゲームブックと例えられるような、
選択肢による分岐の楽しさが主となるタイプと、
近年のように小説を読むように読み進めることが主で、
紙芝居と例えられるタイプがあります。
本作は選択肢が頻繁に登場し、細かく展開が変わりますので、
前者のゲームブックタイプに分類されます。
後のPCでいうなら『ザ・キング・オブ・シカゴ』(1988)や、
CSでいうなら『弟切草』(1992)へとつながっていくのであり、
これらの元となった作品と言えるのでしょう。
<感想>
当時のADVのほとんどがコマンド入力式であり、
難易度が高く先に進めることが困難であったのに対し、
ノベルゲームである本作は、サクサクと進めることができます。
当時の主流であったコマンド入力式ADVは、
いわば暗号解読のような言葉探しのゲームであったことを考えると、
すぐに先の展開を味わうことのできる本作は、
そもそも楽しみ方が全然異なってきます。
したがって、コマンド入力式が好きで、
なおかつその物差しで判断してしまうと、
本作はやり応えのない作品に見えてしまいかねないことから、
本作を楽しむことはできないと思います。
そういう意味では、このジャンルはこうあるべしと思いがちな、
柔軟性に乏しい人には向かなかった作品であり、
その点において人を選ぶ作品であるのでしょう。
逆にそこさえクリアできたならば、
内容自体は軽い感じのノリで楽しく進行しますので、
楽しめる可能性は非常に高まるのでしょう。
個人的にも、気軽に楽しめる本作は楽しかったです。
<総合>
今となっては、ありふれたジャンルではありますが、
当時としては非常に斬新な作品でもあり、
そのノベルゲームの元祖としての価値は、
評価されて然るべきなのでしょう。
内容的にも楽しめる作品ですし、
十分に名作といえる作品だと思いますね。
ランク:A(名作)
中古PC-8801 MK2ソフトCORRIDOR -コリドール-
関連するタグ PC88 /ADV /ノベル系 /
缶詰少女ノ終末世界 母爛漫 クダンノフォークロア
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2017-01-08