『妻みぐい3』

『妻みぐい3』

『妻みぐい3』は2016年にWIN用として、
アリスソフトから発売されました。

黒田晶見(ちょも山)さんの妻シリーズということで、
期待した作品だったのですけどね。

妻みぐい3 dl

<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
勤務先のビル改築で、夏期休暇と合わせて突然与えられた一ヶ月の休み。
金もなく、やることもない夏樹明人(主人公)は、
故郷でのんびり過ごすことにする。
そこに待っているのは、かつて、想いを寄せていた海夕里(兄嫁)と、
母親のように優しくしてくれる砂夜子(未亡人)だった。
いつものように気持ちを隠して、義理の弟を演じるはずが、
ふとしたことで本心を口にしてしまう。
止まっていた関係は、少しずつ動き始め、
やがて、深く絡み合っていくことになる。

<グラフィック>


妻みぐいシリーズの3作目になります。
もっとも、前2作品とはつながりがありませんので、
本作からのプレイで全く問題ありません。
前2作品はロープライスだったのに対し、本作はフルプライス。
同系統のフルプライス作品としては、アリスには『妻しぼり』があります。
そのため、個人的には『妻しぼり』の後継的な印象で期待した作品でした。

まず良いところから書きますと、
やっぱり黒田晶見さんの描く熟女となるのでしょう。
事前に期待していたよりというか、
過去の代表作と比べるとエロさが少し足りないようにも思うのだけれど、
それでも十分に満足できる内容でした。

ただ、グラフィック全体となると、一つ気になることもありまして。
本作はワイド画面ではありません。
エロゲにおけるワイド画面については、
最近の私は一般論としてはむしろ否定的ですらあります。
どのブランドも似たような構図のCGばかりだし、
画面全体を十分に活かしたと思える作品が非常に少ないですから。
しかし、そのような一般論は一旦置いておくとして、
妻シリーズは2002年から始まり、『妻しぼり』ですら2006年です。
したがって、本作の画面をワイドにしただけでも、
昔の妻シリーズとは違うのだよという新しさをアピールできたはず。
簡単にアピールできる部分なのに、
なんでワイド画面にしなかったのかなと思ってしまいます。

<感想>


新しさを演出しないと、どうしても過去作が頭をよぎるところ、
アリスの寝取り寝取られ系の作品は他所の同系統の作品とは異なり、
適度なゲーム性があり、そのおかげで面白さが増していたものでした。

本作は、上記のように端的に言えばノベルゲームとなるのでしょうが、
細かくみればマップ上から移動場所を選択するタイプになりますし、
それ以外にも幾つか工夫がされています。
しかしながら、その幾つかのアレンジがほとんど意味をなしておらず、
アリスの過去の作品とは異なり、
ゲームとして面白さを感じられませんでした。
なんか、ノベルゲーをただ面倒にしただけという印象を受けましたし、
アリスの過去の名作との一番の違いは、この部分にあるのでしょうね。
シナリオライターの問題もあるけれど、
それ以上にトータルのゲームデザインをできる人が、
今のアリスには必要なのかもしれません。

シナリオに関しては、細かい部分を言い出すときりがないので、
肝心なところだけ書くにとどめますが、
結論としては寝取りと寝取られを混ぜたことが失敗だったのでしょう。
主人公が寝取るシナリオと間男に寝取られるシナリオがあることで、
ヒロインの性格にも破綻が生じてしまい、
ヒロインの内面的な魅力は削がれてしまいますし、
それによりNTRというジャンルとしての魅力も削がれてしまいました。
もちろん、NTLとNTRの両方を混ぜて、
それで面白い作品を作ることも十分に可能です。
しかし本来はベクトルが反対で、近くて遠い属性なだけに、
その扱いは極めて慎重になされるべきであり、
上手く扱いきれないのであれば、片方だけにすべきだったのでしょう。
主人公が兄嫁を寝取るノベルとか、
シンプルに構成した方が上手くいったように思います。

他にも、兄嫁を追っかけているのに、何だこのJKうぜぇと思ったり、
全体的に、いろいろ混ぜようとして、
かえって一つ一つの魅力が失われているように思いました。
まぁ本作が『妻しぼり2』ならば、まだ構わないのかもしれませんが、
「みぐい」シリーズって、本当に大事な部分だけに焦点を絞った、
シンプルなシリーズでしたからね。
フルプライスでいろいろしたかった気持ちも分かりますが、
シリーズらしさを捨ててまでやるべきことだったのかなと、
その点は少し疑問に感じてしまいます。

<総合>


ん~文句も増えてしまったけれど、
キャラデザは非常に好みだったので、
一応の満足というか、及第点ではあったのかなと。
まぁ、私自身は絵が好みだから満足できたけれど、
逆に言えば、本作の絵が特に好きでもないって人には、
あえて本作をすすめたいとも思いませんってことですね。

総じて、方向性がハッキリしないというか、
久しぶりの妻シリーズだっただけに、
もう少しどういう作品が作りたかったのか、
企画を十分に煮詰めて欲しかったですね。

ランク:C-(佳作)



DL版
妻みぐい3 dl

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /


月影のシミュラクル   緋のない所に烟は立たない  いつまでも僕だけのママのままでいて
カテゴリ「2016」内の前後の記事





管理者にだけ表示を許可する

今回はコメント欄にて失礼します。
レビューお疲れ様でした。
このゲーム、言いたいことが多すぎるため、評価が難しいところですが、要点を言うと、あれもこれもやろうとした結果、自分たちに出来るトータルゲームデザインセンスの許容範囲を超えてしまいチームの制作で処理しきれなくなったところからボロが出てきてしまった、という形に見える事ですね。自分の主観ですが。
文句も多くなりますが、つまらない訳でもないから、及第点はクリアしていても言いたくなってしまうという、ファンの中では支援される方もいるけど、そうでもない人は文句、もしくはその両方とネットで見ると判断しにくい話題になりそうです。
元から10年ぶりの妻シリーズ、黒田晶見さん原画復活、妻みぐいのタイトルも復活、と宣伝文句もあったから自分も評価は厳しくなってしまいますね。
個人的には一番、ガッカリだったのはサンプルCGには無かったのに、白目はないですがアへ顔みたいに舌が出ているCGがやたら多かったのとエッチシーンの構図も何か、変態路線に向かっていた事ですかね。それはそれで飽き気味だけど嫌いじゃないんですが、そういうのは、そういう絵柄の原画家さんを起用して貰いたかったです。他の抜きゲーメーカー様ならアへ顔オフ機能、もしくはもっと受け入れやすくなるように描き方で工夫されているなど進化が見られるのに、何か、7年くらい前に流行った量産型抜きゲーをそのまんまプレイしている気分になりましたね。これまでの作風から可愛いくて美麗なCGを期待していただけに、なんでこうしちゃったの?感が強かったです……と書いた所で、何だかんだで自分も原画に一番、期待していたのかなと感じました。

個別のシーンとか、部分的には良いところもあるんですよね。
だから一定の満足はできるのだけれど、トータルでみると、
詰め込み過ぎで決壊してしまったような印象になってしまうと。

妻シリーズ自体、特に1はエロゲ史的には外せない1本ではあるものの、
個人的には特別好きなシリーズというほどでもないのだけれど、
今回はフルプライスということで、どうしても妻しぼりの影がちらつき、
それで期待が高くなってしまいました。

> 個人的には一番、ガッカリだったのはサンプルCGには無かったのに、白目はないですがアへ顔みたいに舌が出ているCGがやたら多かったのとエッチシーンの構図も何か、変態路線に向かっていた事ですかね。

記事を書いている時は失念していましたが、確かにそうですね。
サンプルCGはチェックしてなかったのですが、
作品内で舌を出す表情は、かえって原画の魅力を削いでいたように感じ、
変態路線は良いとしても、それにより構図が窮屈になったりで、
それで全体としてはエロさを過去作程には感じられなかったのかなと。

立ち絵のキャラデザとかは大好きなだけに、
何とももったいない作品でしたね。

トラックバック http://advgamer.blog.fc2.com/tb.php/3043-2b1be813
| ホームへ戻る |