『Dies irae ~Acta est Fabula~』

『Dies irae ~Acta est Fabula~』

『Dies irae ~Acta est Fabula~』は2009年にWIN用として、
lightから発売されました。

厨二バトルゲーの代表的な作品ですね。

Dies irae ~Acta est Fabula~

<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
1945年、5月1日……ドイツ。
陥落するベルリンにあって、ある儀式を行っている者たちがいた。
彼らにとって戦争に敗北することなど些事であり、
むしろそれによって生じる夥しい犠牲者たちを、
儀式の触媒として生贄に捧げようとしていた。
その試みが成功したのか失敗したのか、誰にも分からない。
彼らは終戦後、行方をくらまし、生きているのか死んでいるのか、
そもそもそんな者たちが本当に存在したのか、
やはり誰も分からないまま、噂だけが広がっていく。
聖槍十三騎士団――ナチスドイツの闇が生んだ超人たち。
彼らはいずれ戻ってくる。そのとき世界は破滅する。
ゆえに、再来を許してはならない――と。そして61年の歳月が流れた。
彼らを知っている者たちは、その大半が死んでしまい、
皆が彼らを忘れていた。しかし――2006年……日本。
諏訪原市の学園に通う藤井蓮は、とある事件を境に親友・遊佐司狼と決裂し、
殺し合いじみた喧嘩の果てに二ヶ月間の入院生活を余儀なくされていた。
季節は秋から冬に――クリスマスを間近に控えた12月。
半身をもがれたような喪失感を覚えつつも、
退院した蓮は司狼のいない新たな日常を構築し直そうと思っていた。
失ったものは戻らない。
ならせめて、今この手にあるものを大切にしたいと思いながら。
しかし、それすらも崩れ去る。夜毎見る断頭台の夢。人の首を狩る殺人犯。
それを追う黒衣の騎士たち。常識を超えた不条理が街を覆い、侵食していく。
その異常は二ヶ月前の比ではなく、今まで積み上げてきたすべてのものを
粉砕する暴力的なまでの非日常。変わらなければ、生きられない。
生き残らないと、戻れない。加速度的に狂っていく世界の中、蓮は独り、
日常と非日常の境界線を踏み越える。
何も大層なことを望んでいるわけじゃない。
正義や大義を振りかざしたいわけでもない。ただ、還りたいだけ。
つまらない、退屈だけど平凡で暖かかったあの頃に。
悲壮な決意を期する胸に、司狼の声が木霊する。
この街に住んでいたら、遅かれ早かれどいつもこいつも気が狂う――と。
聖槍十三騎士団との戦い。狂気と殺戮と呪いに満ちた戦争の続き。
その果てに、蓮はいったい何を見るのか。

<感想>


厨二バトルゲーですね。
まず根本的な意識の問題として、私は少年漫画のような作品は好みません。
漫画や小説にないような作品を求めて、
それでエロゲに手を出したというのもありますし、
少年漫画やラノベでやれるような内容であるならば、
そっちでやれよという気持ちもありますから。
厨ニゲーは若いときは楽しめても、
歳をとるにつれ次第に楽しめなくなっていくという一般論もあるでしょうが、
私は厨ニアニメとかはわりと今でも楽しめていますからね。
楽しめるか否かというよりも、
むしろこの媒体でやるなよという思いの方が強いのでしょう。

その思いが妥当する点では本作も同様なのだけれど、
また違った側面から語るとするならば、
私はエロゲの進化を見ていきたいという欲求が強いのです。
そしてその欲求を満たすかという観点で考えるならば、
今のエロゲの中では、
やっぱり派手なエフェクトを要求される厨ニゲーとなるのでしょう。

厨ニゲーはゼロ年代前半から増え始め、
数の上でのピークは中頃に迎えたように思います。
ただ、ゼロ年代前半から中盤にかけてのエロゲだと、
大多数がエフェクトや演出でもの足りなさを感じてしまい、
プレイしていて面白くありませんでした。

本作のライターである正田さんは、
そのテキストに対して一定のファンもいるのですが、
だからといって文章だけで済まそうというのではなく、
映像も意識したテキスト作りを考えているように思います。
その思想・理念には非常に共感するところなのだけれど、
残念ながらゼロ年代中盤までの作品では、
映像の方が要求されるレベルに達しておらず、
全体としてもの足りなさにつながっていたのです。

そういう意味では、演出面が進化したゼロ年代後半になって、
ようやく厨ニゲーは作品として成り立つようになったのかなと、
個人的には思うのです。
数の上でのブームは去りましたが、
厨ニゲームの本当の時代はゼロ年代以降、
むしろ今なのではとすら思いますからね。
だから個人的には期待もしているのですよ。

本作も、ようやく自分の求める水準の厨ニゲーが出てきたということで、
内容的には良かったのだと思います。
まぁジャンルがジャンルだけに、合う合わないはハッキリ分れ、
若い人ほど楽しめるのは間違いないのでしょうが。

ただ、本作の評価という観点からは、
また違った問題も出てくるのでしょう。
っていうか、これ、むしろ本作だけとか、
後からプレイした人の方が印象が良くなるでしょうね。
というのも、本作は未完成版を経てからの発売であり、
いわば分割商法となりますので、
最初から追いかけていると多額の出費を要したのです。
まぁ熱狂的なファンなら、追いかけているだけでも楽しめるでしょうが、
そこまでのファンでもない場合、
本作の売り方にはウンザリきたと思います。

それ以外にも認証の問題とかもありましたからね。
なんかもう、プレイするのが面倒になってしまって。
本作は楽しめたけれど、もう次はいいやって気になる作品でもあり、
それで以後は正田さんの作品をプレイしていませんし。
そういう人は他にもいると思うので、
作品の内容と異なる部分で損をしている作品なのでしょう。

<総合>


総合では内容だけなら良作でも構わないかもしれませんが、
上記のマイナス分も考慮して佳作としておきます。
世間的にはゼロ年代後半を代表する厨ニゲーなのでしょうし、
その意見に納得する部分もあるものの、
同時に次回以降のやる気もなくなってしまうような、
何とも複雑な気分の作品でしたね。

ランク:C-(佳作)

Dies irae ~Acta est Fabula~

DL版
Dies irae ~Acta est Fabula~ dl

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