『誘惑の吐息』

『誘惑の吐息』

『誘惑の吐息』は1994年にPC98用として、
メイビーソフトから発売されました。

当時流行していた館モノであり、
またENDが非常に印象的な作品でしたね。

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<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVで良いですかね。
館モノなので、館内をうろつくことになるのですが、
ストーリー自体は一本道だし、汎用コマンドもないし、
移動先を選ぶ以外のコマンドもほとんどないですから。

内容的には、この当時流行っていた、いわゆる館モノになります。
ぶっちゃけ、『河原崎家の一族』の亜種のようなものですね。

主人公は大学の4回生であり、
夏休みを利用して住み込みで家庭教師のバイトを引き受けます。
もっとも、家庭教師というのは単なる口実でして。
どうも娘の沙弥が命を狙われているようなので、
ボディーガードをして欲しいと両親から頼まれます。

<感想>


WIN以降は少なくなった館モノですが、
この当時は流行のジャンルでしたので、
全体としてはオーソドックスな作品となるのでしょう。
まぁパッケージとか、今のエロゲと全然違いますけどね。
3人映っているのに、そのうち野郎が二人ですからw

主人公はボディーガードを頼まれ、
沙弥を狙う犯人を探すことになるものの、
事件そのものは勝手に解決されていく感じです。
ミステリーとして捉えるのではなく、本作はあくまで館モノであり、
館内で様々な事態に遭遇しながら、
女性陣とHをしていく作品だと思えば良いのでしょう。
そういう部分も含めて、当時の館モノっぽいですね。

特徴として、まず印象的なのが主人公でしょうか。
この主人公、沙弥の母親である亜矢子とはすぐにHをするし、
沙弥のお姉さんたちとも簡単にHをします。
館モノらしく、その辺は普通なのですけどね。
メインヒロインの沙弥は女子高生なのだけれど、
外見上は中学生に見えるという設定でして。
沙弥に出会った主人公は、ガキには興味ないって姿勢を取るんですね。
その後、沙弥の従妹である正真正銘の女子中学生が出てきて、
この中学生はHに興味津々なので、幾らでもHできるにもかかわらず、
性知識に関する手ほどきをするだけで、
女の子の身体を心配して本番はしないのです。
・・・何、このエロゲらしからぬ紳士w
今のエロゲだと、BBAなんかに興味はねぇ、
炉利キャラこそ攻略対象ってなるでしょうに。
従って今のエロゲユーザーとは、相いれない思想の主人公と言えるでしょう。
まぁ、本来はこっちの方が正常なのですが。
いずれにしても、大学生で大人の女性に興味を示す主人公というのは、
今のエロゲでは見かけないタイプだと思います。

この主人公により今のエロゲとは異なる雰囲気を作っているのも確かですが、
この作品に関しては、BBA組(母親、姉二人、姉の同僚)よりも、
沙弥や従妹の方がずっと可愛いのでね。
まだ沙弥とは本番はあるものの、従妹の方とは本番がないですし、
この作品に限っては炉利組とのエロエロ路線で作った方が、
人気は出たんじゃないかなって思ってしまいます。

ストーリーもラストまではあってないようなものですし、
ボリュームも非常に少ない作品でしたので、
そのまま終わっていればエロは多いので元は取れるとしても、
全体としては印象の薄い作品となっていたでしょう。

しかし、一見すると平凡な作品なのですが、
エピローグだけは抜群に良かったのです。
視点変更を用いつつ、余韻を持たせて引く終わり方が、
何とも印象深い作品でした。
このラスト部分だけに限定するならば、
名作扱いした作品に勝るとも劣りません。
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<総合>


最後のキレだけは抜群だったのですが、
途中までは普通の作品ですし、ボリュームも少ない作品ですからね。
全体としては名作とは言い難い作品なのでしょう。

もっとも、ボリュームは少ないかもしれませんが、
無駄な水増しとか時間稼ぎのコマンド選択とかはないので、
ストレスなく楽しめます。
例えばゼロ年代前半のノベルゲーとかでは、
ラストで盛り上がるものの途中までは平凡な日常って作品が増えました。
それと比べるとラストで盛り上がる点で共通し、
長くて平凡な日常シーンがないかわりに、
頻繁にエロが混ざってきた作品と言えるのでしょう。
そう考えるとプラスマイナスの観点からは決して悪い作品ではなく、
最初は佳作かなと考えていたものの、以上の点も考慮すると、
ギリギリ良作扱いでも良いのかもしれません。

まぁボリュームを要求する人には相性の悪い作品ですが、
たとえ一瞬でも何年も記憶に残るようなものを求める人ならば、
結構気に入るかもしれませんね。

本作はメイビーソフトの2作目であり、一作目はオムニバスでした。
従って単独作品としては初めてになります。
当時のメイビーの作品はボリューム的に小粒なのが多いので、
大作ばかりプレイする人とは縁が薄いのですが、
意外と根強いファンも有していまして。
その小粒でも妙に印象深いという、
メイビーの「らしさ」が良く出ていた作品でしたね。

ランク:B-(良作)

誘惑の吐息

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