<日記> 2222

<日記> 2222

このブログに移転してからは2年ほどなのですが、
ゲームブログを始めてからの通算では7年となりました。

過ぎてみると、あっという間ですね。

<7周年>


7年の間には、いろいろ考えていることも変化していきました。
当初は自分が名作と考えた作品だけを紹介して終わろうと思ったのだけれど、
WIN用のMYST系やインタラクティブムービーを扱うサイトが減ったので、
それらを扱いたいと考えるようになりました。
また他所も扱うであろう作品は後回しでも構わないから、
それより埋もれる作品を先に何とかしたいって気持ちの方が強くなりました。

ところで、じゃあ何が埋もれやすいのかとなると、
例えば上記のMYST系やインタラクティブムービーなんかもありますし、
その後に気になったのは80年代後半から90年代前半のアダルトゲームでした。
80年代前半は、アダルトも一般も区別されていないということもありますが、
何故だか探せば詳しいサイトも結構あります。
それが90年前後の時期、87年~92年頃に関しては、異常なまでに薄いのです。

例えば89年なんてのは、中身の濃い優れた作品が多かった年でした。
それなのに巷では、89年はエルフのドラゴンナイトやアリスのランスや、
カクテルソフトのきゃんきゃんバニーが出た年とだけ紹介されて終わり。
確かにエルフ・アリス・アイデスは御三家として、
「PC98時代」のアダルトゲーム業界を牽引しましたし、
上記の作品は各ブランドの看板シリーズの元祖でもあります。
しかしデビューしたことが、
当時の「PC88時代」のアダルトゲームを象徴するとは限らないわけでして。

まぁ当然の話なんですけどね。
サッカーだって野球だって何だって、後に世界最高の選手になったとしても、
デビューした最初から世界最高だったわけではありません。
その選手のデビューした年には、その当時の最高の選手が別にいるのですから。
例えば2004年はメッシがバルサでデビューした年ですが、
今現在は世界最高のストライカーだとしても、
2004年を語るならロナウジーニョをまず語るべきだろってことですね。

でもそういう、その時期その時期の優れた作品が紹介されず、
後の大手ブランドのデビュー作とかだけが紹介されて終わりという、
そのような異常な類の話が平然とまかり通ってしまっているのが、
アダルトゲーム分析の現状なのです。
また「俺まだプレイしていなかったけれど、知らないからクソに違いない」って、
そういうことを書いている人の本をありがたがって読んでいる人もいるのだから、
私には全く理解できない話です。

89年にしても、強烈な特徴を有した扱うべき作品は一杯ありますし、
私がプレイし知っている範囲だけでも、ドラナイや初代ランスより面白い作品、
個性的な特徴を有する作品は幾つもありました。
また88年にしても、今のアダルトゲームの大半を占めるノベルゲームについて、
そのノベルゲームの基礎が確立した年でもありました。
例えば一般ゲーになりますが、後のサウンドノベルすらも軽く超える、
非常に豊富な分岐を持つ『ザ・キング・オブ・シカゴ』があります。
他にも、当初のノベルゲーに関しては、
ゲームブックに起源を求める見解がありますが、
そのゲームブック的構造を再現させたものとして『プロセルピア』があります。
更に現在のノベルゲーの多くに見られる、
小説のように純粋に読ませることを意識して作られた、
システムサコムの「ノベルウェア」作品たちもあります。
アダルトゲームにしても、それまでにも紙芝居のようだと言われたり、
ゲームブック感覚で楽しむものと評された作品は幾つかありましたが、
一作品として規模や難易度の点からも充実した作品が出てきたのが88年であり、
ノベルゲーに関して88年というのは非常に重要な年なんですよね。
CSゲーしか知らない人は92年の『弟切草』から語り出しますが、
少なくとも当時のPCゲーを知っている人ならば、
或いはPCゲーム誌のレビューを目にしていた人ならば、
80年代からノベルゲーが当然の如く存在していたことは自明のはずです。

後は、細かい言葉の使い方の問題なのでしょうね。
ノベルゲーに縁のなかった古参ユーザーの話なんだけれど、
ノベルゲーって何だろうと思ってプレイしたら、
マルチストーリーマルチエンディングADVのことだったんだねと、
そう言っていた人がいました。
これをパスタで例えるならば、
マルチストーリーマルチエンディングADVは「ミートソース」で、
ノベルゲームは「ボロネーゼ」となるのでしょう。
ボロネーゼって初めて名を聞いた時は一体どんな料理かと思ってしまうけれど、
いざ食べてみれば、何度も口にしていたミートソースだったとなるわけです。
80年代にボロネーゼという言葉は一般的ではなく、
一部の人だけが知っている言葉だったかもしれませんが、
じゃあ80年代にボロネーゼがなかったかというと決してそうではなく、
ボロネーゼに相当する料理はミートソースという名で既に普及していました。
それと同じことで、
80年代にも「ノベル~」やら「~ノベル」という言葉はあるものの、
一部の人にしか通じない言葉でまだ一般的ではありませんでした。
もっとも言葉が浸透していないだけであり、
今現在ほとんどの人がノベルゲーと考えるであろう作品は、
80年代からPCゲーでは既に幾つもあったということなのです。

また92年末の『同級生』という作品の位置付けに関しても、
例えば80年代前半までのCG集の亜種程度の作品だった頃の知識しかない人だと、
『同級生』によりストーリー重視の作品が出てきたという印象になるようです。
しかし89年から92年頃にかけてのストーリー重視な作品らを知っている人ならば、
むしろ全く正反対の印象になるはずなのです。
同じエルフ内でも、単純に『DE・JA』シリーズと比べただけでも分かりますし、
当時の蛭田さんの言動だけでも分かるはずでしょう。
蛭田さん・・・同級生にストーリーは存在しません
一部の批評家・・・同級生によってストーリーのあるエロゲが出てきた、ですからね。
つまり『同級生』によるストーリー重視なんてのは、
それすらも知らない人が言い出したということなのでしょうね・・・
とりあえず、そういう視点がどうも薄く感じたことから、
それで一時期は90年前後の作品に力を入れたこともありました。

薄くなる時期というのは、古いサイトが消滅することで生じることもあります。
従って薄くなる範囲というのも、年々拡大していくのです。
最近では初期の個人サイトが消滅していくことにより、
90年代後半のWINゲーすらもかなり怪しくなってきています。
MYST系を中心とした一般PCゲーのADVはもちろんのこと、
アダルトゲームに関してもそれは言えます。
特に97年より前と後なんてのは、
OSもユーザーもおもいっきり断絶してしまっていることから、
人によって認識が全然異なってくることもあり興味深いです。
なので今の個人的関心は90年代後半WINゲーの、
具体的には97年~99年頃の発掘ないし再考察だったりします。
この時期を正確に掴めているサイトなんてのも、
今はもうほとんどなくなってしまっているでしょ。
今後は更に情報が得にくくなっていくだけでしょうから、ある意味、
固定ファンのいるPC88時代やPC98時代より難しい時代かもしれませんね。

それで古い作品を多く扱った時期もありましたが、
古い作品を当時の視点で捉え楽しめる私みたいなタイプ、
つまりリアルタイムでプレイしていない作品でも、
この時期にこんなのあったんだと思えるタイプは多くないようで、
今自分がプレイした時期の基準でしか考えられない人も多いようです。
つまり私は、東大寺の大仏を見て、
あの時代によくこれを作ったなと思うのだけれど、
他方で、何だよ東大寺の大仏って牛久大仏よりずっと小さいじゃん、
ショボって言ってしまうようなタイプの人もいるわけで、
そしてその様な後者のタイプがゲーマーには多いようでして。
そういう人が自分が思っていたよりもあまりに多いものだから、
レトロゲーを紹介すること自体が無意味に思えるようになっていきました。

そもそも私は、無理にレトロゲーをプレイして欲しいとは思わないですから。
それで、もう止めようかなと思ったのだけれど、
ふと思ったのは、ADV一つとってみてもジャンルは幅広くあるのですが、
それぞれのユーザー間に結構断絶があるようだなと。
異なる分野に全く興味を持てない人はまだしも、中にはキッカケがないだけで、
作品を知ることで楽しめる幅が広がる人もいるのではと思い、
ここ1年は当初扱う予定のなかった女性向けゲームやら、
HOGやらも扱う機会を増やしていきました。
まぁ仮に記事内で酷評していても、読まれる記事は最新の陵辱系が多いので、
女性向けやHOG系の記事の需要は決して高いとは言えなかったのでしょうが、
それでも少しは違う分野への興味を持つキッカケ・架け橋になれたのなら、
それで十分なのかもしれませんし、ここ1年の間だけでも、
埋もれさせるには惜しい作品を何本か紹介できたと思います。

その一つの象徴が、昨日の『ラジオキャロライン』なのでしょう。
途中で移転した関係で順番がぐちゃぐちゃになってしまいましたが、
元々掲載100本記念で扱った作品が、
自分の最も好きな『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』で、
1000本記念が自分の初PCゲーである『王将』でした。
ブログ開始当時は自分が名作と思った作品だけを紹介するつもりだったので、
良いと思った作品は初期に大分出してしまいまして。
ただ、残った作品の中で昨日扱う作品だけは、
半年以上前から『ラジオキャロライン』に決まっていました。
それと一昨日の『臨界点』もそうですね。
こういう作品を扱えただけでも、このブログの意味はあったのかなと。

アダルトゲームに関しては、某批評空間というサイトがあります。
2001年にできたサイトなので、それ以前の作品は登録漏れも多いし、
オリジナルが登録されずに移植版だけ登録されるなど、
2000年までの作品に関しては統計資料としても参考になりません。
ここで扱っているのに、あっちには登録すらされていない作品も多いし、
そもそも私が記事を書いたことで新たに登録されたケースも結構ありますから。
またリアルタイムで遊んで即登録という経過を経ない作品ばかりですから、
2000年以前の古い時代の作品の点数なども全くアテになりません。

しかしゼロ年代以降に関しては、ある意味現在のエロゲ文化を作ったのは、
あのサイトだと思うし、良いか悪いかは別として、
とりあえず作り出した管理人さんは凄いと思っています。
ただ、あそこはエロゲに興味を持った人が皆一度は通る道だとは思うものの、
漫画で言えば「週刊少年ジャンプ」のような存在なんですよね。
週刊少年ジャンプは一度は皆通る道だと思いますが、
その週刊少年ジャンプの漫画を楽しめなくなった時にどう行動するのか。
子供向け漫画が楽しめなくなったからと、漫画自体を卒業する人もいますし、
もっと何かあるはずだとマニアックな雑誌の漫画を探し出す人もいます。
どっちが正しいというのではなく、それこそ人それぞれなのでしょう。
あのサイトは誰しも通るのだろうけれど、
私の目からは、あそこで高く評価される作品ってのは、
ラノベ風だの厨ニっぽいだの言葉は何であれ、
まだ少年漫画が何より楽しく感じられるような、
そんな10代向けの作品ばかりに見えます。
10代の頃の方が熱量も高く血気盛んですし、ユーザー数も多いから、
データ数も狂信者(それに伴う多重投票)も増えやすいです。
だから点も高くなるのでしょうが、そうして高い点が付いている作品ほど、
結果的に何か子供向けっぽいなと感じた作品ばかりなんですよね。
最近のあのサイトは参考にならないとかの言い分は基本的に誤りであり、
単にその人が歳をとって少年向けを楽しめなくなっただけであり、
サイトの方向性は設立当時から何ら変わっていないのだと思います。
私はあそこが生まれた頃から知っていますが、
古参が自分内の確固たる基準で辛めにつける脇で、
初心者が萌えたから高得点を連発という光景を当初から見てきましたから。
言うこと、やることは昔から変わらず、
変わったと感じるならそれはその人の立場が変わったにすぎないのでしょう。

そして少年向け漫画以外にも面白い漫画はたくさんあるように、
あのサイトを信じただけでは本当に面白い作品の半分も出会えないと思います。
点数どころか、感想を読んでも、
その作品の特徴が何も触れられていない面白い作品も幾つもありますから。
まぁここを何度も訪れている人だと今更と思うかもしれませんが、
よく理解もせずにデータを信じ込んでいそうな外国人が、
どうも最近増えているように感じられたものですから。
外国人がエロゲに興味を持つことは良いことかもしれないけれど、
あのサイトが一般的な意見だと思われるのは、ちょっと困ってしまいます。

もちろん、少年向けエロゲが楽しめなくなったから止めるというのも、
一つの道なのでしょう。
しかしもっと楽しめる作品が他にあるはずだとして探すのも一つの道だし、
その手掛かりになる作品、そういう人が楽しめそうな作品は、
それなりにここでも扱えたように思いますので、
何かしらのキッカケになれたのなら、それで十分なのかなと。

というわけで、やれることはそれなりにやれたかなと思いますし、
個別の作品の感想を扱う定期更新のゲームレビューサイトとしては、
今日をもって一応の区切りとしたいと思います。

<今後>


今後は全く未定ですが、
まずタイトルを知ってもらわなければ何も始まらないということで、
ここまで基本的に質より量できたため、
十分に書けたと思った作品は僅かしかありません。1割もないでしょう。
だから記事の大半は自分でも書き加えたいとも思っていますし、
ここは無料ブログなので、1ヶ月放置すると変な広告が出て邪魔ですからね。
手を加えた過去記事を日付を変更してトップにあげることはあります。

ブログ更新の関係で少しは専門性を持たせようと、
ここ数年はADVが専門みたいになってきていたけれど、
古い時代の扱った作品を見れば分かるように、
本来は自分は雑食性なので、またSLGとか発掘してみるのも良いかも。

ADV・RPG・SLGで何か特徴のある作品があれば、
誰でも良いから紹介してもらえるとありがたいですね
(アクション系は目への負担が大きいので自重しています)。

本やアニメの感想を書いたり、日記みたいなものを書いたり、
気が向いたらコラムを企画してみたり。
何か凄い作品があればまた紹介することもあるかもしれませんが、
とりあえず今後は気が向いたらってことでいきたいと思います。

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