『俺の下であがけ』

『俺の下であがけ』

『俺の下であがけ』は2002年にWIN用として、
Alice Blueから発売されました。

姉妹ブランドであるものの、とてもアリスらしい作品であり、
この作品がきっかけでBLゲーを始めた男性も多いのではないでしょうか。

俺の下であがけ

<概要>


ゲームジャンルはSLGになります。

あらすじ・・・若き企業家・黒崎壱哉。
新進の消費者金融「クロサキファイナンス」も、彼の持ち会社の一つだ。
その新支社ビルが建つ場所を知った壱哉は、気まぐれを起こして視察に向かう。 九年振りに訪れた、生まれ故郷の街。
そこで偶然出会ったのは、かつての同級生、貧乏な勤労少年、
子持ちのやもめ青年……
「気に入った。この街に滞在する───」
そして壱哉は、秘書の吉岡啓一郎と共に工作を開始した。
何も知らない三人の身に次々と降りかかる不運。
それは、莫大な借金で彼等を縛り、
己の慰み者にしようとする壱哉のワナだった……

<感想>


本作は女性向けの、いわゆる18禁BLゲームになります。
アリスソフトの姉妹ブランドである、BL専門のアリスブルーの作品ですね。

ゲームとしては「借金背負わせSLG」ということで、
簡単に言ってしまうと標的に災難を降りかからせ、
どんどん借金を増やして最終的には自分の奴隷にしてしまおうという作品です。

最近は昔ほどではなくなりましたが、昔のアリスは凄かったですからね。
途中までなら買える範囲の作品は全部プレイしたって人も、
それなりにいたのではないでしょうか。
アリスというブランドはユーザーフレンドリーの代名詞的存在でもありましたが、
その一方で時々踏み絵を踏まされるような、
思い切った判断を求められることがありまして。
PC98時代までだとHDD購入やグラボ購入など、
アリス作品を契機にハードを増強させた人の話も良く聞きます。
2000年頃になると、今度はアリスブルーの誕生により、
BLゲーにも手を出すべきかと悩んだ人もいたでしょう。
いやいやアリスブルーは姉妹ブランドでありアリス本家ではないのだと、
それで踏みとどまった人もいたでしょうが、
『隠れ月』がランスシリーズと世界観を共通にすると言われ、
それでグラッと傾いたランスシリーズファンもいたはず。
この時点ではBLゲーに手を出すことを踏みとどまった男性でも、
この『俺の下であがけ』で遂に軍門に下った人も多かったのでは。
初めてBLゲーやるんだけど大丈夫かなと、質問する光景を何度も見ましたからね。

本作が男性ユーザーをも惹きつけたのは何かというと、
やっぱりアリスならではのゲーム性なのでしょう。
前年の2001年には『大悪司』がありましたが、
そのユーザーの受け皿となる作品が2002年にはありませんでした。
アリス本家は低価格路線に向かっていましたし、
他ブランドのRPGやSLGだと、
一般ゲーにエロをとって付けたような作品が多かったですからね。
アダルトゲームらしい内容でゲームとして楽しめる作品は、
本当に少なかったと思います。

本作は遊べるBLゲーであり、これは今でもBLゲーでは珍しいし、
ましてや当時では、ここまでの内容の物は皆無とも言えたでしょう。
この当時の私は洋ゲーをたくさんプレイしていましたので、
ゲーム性だけを求めるならPCの洋ゲーでって思うタイプですが、
洋ゲーは苦手な人もいますからね。
単純に国産のPCゲーでRPGやSLGをやりたいって人にも、
本作はいけたと思います。

まぁ、純粋なSLGとしてのゲーム性だけを見ると、
それほど凄いというものでもないのですけどね。
でも、SLGとしての側面だけで語れないのが、
良い頃のアリスの作品でもあるのでしょう。
本作は上記のように借金を背負わせるのが目的の作品ですが、
最初は些細な悪戯なんですよね。
そんなショボイ悪戯でそんなに借金を負うのかよと、
非常識な内容ながらもどんどん膨れ上がる借金に快感を感じ出すと、
今度は災難の方がスケールアップしてきて、
しまいにはメテオ降ってきたりするし。
アリスの持ち味の一つに、良い意味でバカゲーっぽさがありますが、
本作の馬鹿馬鹿しさ、無茶苦茶さが、何ともアリスらしかったように思います。

それでいて本作はBLゲーの中でも陵辱系に含まれる作品でもあり、
即ち馬鹿馬鹿しさと鬼畜さが作品内で同居しつつも上手く両立し、
ぶっ飛んでいるようでも、きちんと作品として纏まっているところが、
いかにも良い時のアリス作品っぽかったです。

それと本作は、当時は音声の付かないことも多かったアリス本家の作品と異なり、
音声が付いています。しかも、かなり豪華メンバ―ですし。
私はアリスのファンだったので、ここまでアリス的な側面から書いてきましたが、
本作の対象である女性ユーザーの中には、
そもそもアリスなんて知らんよって人もいるでしょう。
そこで全然違う方向性から本作を語るならば、本作はヒイロとなって、
ウッソやカミーユにあれやこれやするゲームと紹介したでしょうw
っていうか、これ、ガンダム声優にいろんなことさせたくて企画したような、
そんな印象を抱いてしまう作品ですしね。

<総合>


今ではアリスブルーも撤退してしまいましたし、
PCで遊べるBLゲーって今でも非常に少ないですからね。
そういう意味では、10年以上経った今でも楽しめる貴重な作品でしょう。
女性向け作品としては、今でも非常にオススメな作品だと思います。

その一方で、古くからのアリスファンにも適した作品なのでしょうね。
ランスシリーズは今でも続いていますが、そういう続編ものを除くならば、
昔のアリスらしさを感じられるオリジナルの新作って、
ゼロ年代以降はなくなっていきました。
中には『大悪司』が最後だって言っていた人もいるけれど、
女性向け作品を含めるならば、案外本作が昔ながらのアリスらしさを感じられる、
最後のオリジナルタイトルなのかもしれませんね。

ランク:B-(良作)

俺の下であがけ

CDソフト俺の下であがけ

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