『退魔戦士彼女』

『退魔戦士彼女』

『退魔戦士彼女』は2009年にWIN用として、
まくらカバーソフトから発売されました。

寝取られゲーの新しい可能性を見せてくれた作品でしたね。

退魔戦士彼女 dl

<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・鬼と戦う彼女との絆と、それが壊されていく過程を描いた、
和風バトル純愛+寝取られ長編ADVです。
あるきっかけから、「鬼」と呼ばれる異形の者と戦うことになった主人公。
同じく鬼と戦う2人の少女とともに敵に立ち向かっていくことになった。
苦しい修行と戦いの日々の中で、主人公と彼女たちとの絆が深まっていく。
しかし、そんな彼女たちを毒牙にかけようとする男や鬼たちが忍び寄る――

特徴・・・服がはだける「グラフィカルなステータス画面
・ヒロインたちの心理が分かる「脳内ビューワー」
・詳細な視点カスタマイズ

<ストーリー>


私の好きなジャンルに寝取られ(NTR)があります。
しかし残念ながらNTRは、非常に幅の狭い、
ある意味ではテンプレゲーばかりが量産されているのが現状です。
まぁそれでも好きだからプレイするし、それなりに満足もできるのだけど、
でも楽しめているからと言って、
テンプレのように似たような構造の作品が増えていることまで否定はできません。
だから楽しかったから良作だと簡単に言う一方で、
他との決定的な違いを見せる作品、
或いは新しい方向性を示せた作品が少ないことから、
意外とNTRゲーで名作だと言った作品が少ないのです。

この辺は、仕方ない部分もあるのですけどね。
例えば、リンゴはそのまま食べても美味しいけれど、
パイととか各種スイーツにアレンジしても美味しいし、
サラダとかに混ぜてもいけますよね。
またカレーとか隠し味に使ってもいけるわけで、
その使い道はいろいろあります。
でも、スイーツに使うなんて邪道だ、サラダに混ぜるなんて誰得だよ、
隠し味に変な物混ぜるなとか突然言われ出して使えなくなったとしたら、
もう生で食べるしかないですよね。
それでもリンゴはね、そのまま食べても美味しいから、
使い道がそれだけになっても構わないかもしれません。
他方でNTRって、これも本来は何とだって組み合わせられるものだし、
そして何かと組み合わせてこそ活きると思うんですよね。
でも、シナリオゲーとか他のものと混ぜると、
フラゲで購入したのに会社に謝罪を要求する馬鹿者や、
ディスクを割ってネット公開し、反対活動を始める過激派が出てきて、
あれと組み合わせるのもダメ、これと組み合わせるのもダメとなり、
リンゴで言うなら生で食べるしか方法はないような状況に陥りました。
表現の自由って何だろうねと、本当に嫌な時代になったものです。

因みに、寝取られと寝取らせと寝取りは別物ですからね。
まぁ寝取られと寝取らせは近い部分もあり、区別しにくい部分もありますし、
亜種とか派生として考えることもできるのでしょうが、
寝取りなんて方向性がまるで反対じゃんよ。
全部いっしょくたにして、最近は寝取られも幅が広がってきて~とか言われると、
この人は何も分っていないなとしか思えないわけでして。
「リンゴもイチゴもミカンも全部果物だから一緒だよね、
面倒だからまとめてリンゴと言いましょう。
本来のリンゴは売り切れたので、ミカンにリンゴの値札を貼って売っちゃえ。」
それでリンゴを食べたい人が満足できるわけないのであり、
そんなの小学生だって変だと思うはずです。
でも、その変な話がまかり通ってしまうのが、エロゲー世界でして。
寝取りゲーをやって寝取られ云々を語る人って、
果物風に言うなら味覚音痴なの何なの?って思ってしまいます。

閑話休題。
品種改良により美味しいリンゴが時々誕生するように、
上手なライターが書くことによって、
この作品は面白いなと感じることはあるでしょう。
でもそれは、あくまでも自分が知っている良さを延長したものにすぎず、
言うなれば完成度を高める方向性にしか発展していないのです。
新しい楽しみや新たな可能性を感じさせてくれるということは、
このジャンルでは非常に望み薄になっているんですよね。

さて、そこでようやく本作の話です。
本作はあらすじにもあるように、基本は伝奇バトルものであり、
寝取られだけを描いた作品ではありません。
また純愛ルートにも力を入れており、というかそっちの方が力が入っていて、
純愛+寝取られという混在パターンになります。
基本となる寝取られ以外のストーリーがあり、
そこに純愛ルートと寝取られルートの両方が含まれているわけですね。
こういう構造の作品は昔は一杯あったのだけれど、
今は商業では事実上無理になってきているので、
現在においては同人らしいと言えば同人らしいし、
単純に好きな路線でありつつ希少なので、あるだけでも嬉しいものです。

もっとも、自分の好きな路線ではあるのですが、
ストーリーだけなら好意的に見ても良作が精一杯でしょう。
もし本作が普通のノベルゲーだったら、
私は佳作と言っていたかもしれませんし。

<ゲームデザイン>


しかし本作は、普通のノベルゲーではありません。
まず本作には戦闘があり、ヒロインのパラメーターも確認できるのですが、
ヒロインは状況に応じて服装が変化していきます。
これが、グラフィカルステータス画面ですね。

画面を見たらヒロインの服装が何枚か脱げている、或いは裸になっている。
・・・これは一体どういう状況なのか?
単に水浴びで服を脱いでいるだけの時もありますが、
攻撃をくらって服が破けているピンチの場面もあり、
その場合には一刻も早くヒロインのもとに駆けつけなければなりませんよね。
また間男に寝取られている場合も、当然裸なわけで。
ステータス画面に表示される様子から、今主人公が見ていないところで、
一体ヒロインの身に何が起きているんだと悶々としてくるわけです。

他には「脳内ビューワー」というシステムもあります。
一昔前に流行った脳内メーカーのようなもので、
ヒロインの脳内に占める感情の割合が絵として表示されるのです。

最初は戦いに向けて不安の大きかったヒロインも、
主人公との恋愛が進展するにつれ、
脳内は主人公のことで一杯になっていきます。
ところが、ライバルが登場し、
最初はヒロインの脳内の片隅に一つだけ表示されていたものが、
次第にその数が増えていくわけでして。そしていつの間にか、
ヒロインの頭の中はライバルのことだらけになっていたりして、
寝取られ場面を見ていないにもかかわらず、
リアルに寝取られていく状況が伝わってくるのです。

もちろん肝心の寝取られに関しては、
ヒロインやライバルの視点から見れば詳細が分かるのであり、
主人公以外の視点を見るか見ないかの設定も、
プレイヤーが任意に選択できるようになっています。
これらの各種システムを上手く活用することで、
既存のNTRゲーにはない新たなNTRの魅力を見出すことができるんですね。

<感想・総合>


以上の様な作品ですので、回想シーンだけ見ても楽しくないのはもちろんのこと、
直線的なストーリーしか見ない人やシステムを活用出来ない人には、
それ程良い作品には見えないかもしれません。
同人ゲーらしいチープさも残っていますし、
まだまだ改良の余地もある作品だと思います。

しかし中々新しい方向性や斬新なものが出て来ないジャンルだけに、
その中でゲーム的な構造を活かしつつ、
新しいNTRの楽しみ方や可能性を呈示してくれた点は、
素直に凄いよなと思うわけでして。
個人的にはその点を高く評価し、ギリギリですが名作としておきます。

本作はシナリオだけを重視したNTRゲーではないので、
少なくとも私はNTR初心者にすすめようとは思いません。
初心者がプレイしても、良さが分るとも思いませんしね。
むしろさんざんNTRゲーをプレイして、飽きてどれも同じように見え始めた人、
それでいてまだ未練があり、
なおかつ新鮮さを諦めていないような人にこそプレイして欲しいと思いますね。

ランク:A-(名作)

退魔戦士彼女 dl

退魔戦士彼女

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これまた懐かしいもののことを書いてますねぇ。
自分は寝取られが好きってわけじゃないけど、
なかなかに斬新なアイデアでこのゲームは好きだったなぁ。

寝取られしか描かれてない作品だと寝取られが好きでないと楽しめませんが、
この作品は何よりアイデアで楽しませてくれる作品でしたからね。
そう考えると、寝取られに興味のない人でも楽しめる作品と言えるのかもしれませんね。

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