『モミジは紅く其の身を染めて』

『モミジは紅く其の身を染めて』

『モミジは紅く其の身を染めて』は2010年にWIN用として、
ベリアルから発売されました。

大ボリュームのダーク系ノベルであり、この価格で実現できてしまうところが、
同人ゲーの凄いところでもあるのでしょう。

モミジは紅く其の身を染めて

<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
内容的には狂気を扱ったサスペンスホラーってところでしょうか。

あらすじ・・・少年は少女を死に追いやってしまいました。
好意を抱く少女へ殺意などあるはずもありませんでした。
それでも罪は罪…。
罰を恐れた彼はその罪から逃げ出し、目を背けました。
幸か不幸か彼の罪が明るみに出ることはありませんでした。
そうして、五年の月日が流れました。
彼は罪を記憶の片隅に追いやり、日常に溶け込んでいます。
しかし皆様ご周知の通り、忘れたからといって罪が消えるわけではありません。
むしろ逃げた時間に比例して罪はその重さを増すのです。
五年の時を経た罪は異形となって彼に降りかかります。
彼が罪に押しつぶされ破滅するか、それとも抗い
これをねじ伏せて道を切り開くか。
どちらにせよ誰もが納得できるような結末は存在しないでしょう。
罪人に幸福な終わりなど訪れてはいけないのですから。

<感想>


公式の商品説明で、「総プレイ時間は約30時間」とあるように、
ボリュームが非常に多い作品です。
また「人によっては、それ以上かかるかと思います」とありますが、
分岐やエンディングの数が多く難しいので、そうなるのでしょう。
同人作品とはいえ、ボリューム的には大作と呼べる作品です。

加えてストーリー重視の作品であることから、
本当はストーリー部分の話を長くすべきなんでしょうけどね。
本作は熱烈なファンもいると思いますし、細かい部分は他所に任せてしまいますw
自分で長く書かないというのは、
まぁその時点で熱烈なファンでないということなんですが、
本作は良い部分は名作級の内容ではあるのだけれど、
序盤や日常シーンとかがイマイチなのです。
良い部分や、そうでない部分が混じり合っているのですよ。
終盤になるほど盛りあがっていくタイプなのだけれど、
なまじボリュームが多いだけに、あまり楽しめない部分の量も多くなり、
全体としての印象となると絶賛とは言えないのかなと。

それでもまぁ、ストーリーだけなら最低でも良作以上の内容はあります。
問題はそれ以外の部分で、グラフィックとかも上手くはないですし、
それ以上にシステム周りが不便でした。
分岐が多く何周もする作品なのに、最初は既読スキップもなかったですしね。
今は既読スキップが実装されましたが、
それ以外にも最低限のものも備わっていません。
なまじプレイ時間が長いだけに、
システム面への不満がプレイ全体への不満につながるわけでして。
同人とはいえ、もう少し何とかならなかったのかなと。

<総合>


ストーリー的には良作、システム等その他の部分は凡作ないし駄作ということで、
総合では佳作としておきます。
もっとも、本作は1000円未満なんですよね。
この価格でこの分量はありえないだろということで、
ほとんど良作に近い佳作ってところでしょうか。

まぁ今の私はボリュームはほとんど重視しないので、こんな感じですが、
コスパを重視する人なら最低でも良作だろうし、
ストーリーだけを重視するという人でストーリーが合えば、
一気に高ランクの名作になりうるでしょう。

最近は、体験版をやって判断して下さいってのが定番ではあるのだけれど、
この作品に限定して言うならば、
面白そうだなと思ったら体験版をプレイせずに購入してください。
一旦買ってしまうと、最後までやらねばと思いますし、
そうなると段々と面白くなるので、最終的には満足できると思いますから。
逆に体験版だけだと、地味な絵と始まりで音声もなく、
システム周りは最悪ということで、購入意欲がなくなっちゃいそうですし。
そういう意味では今の体験版ありきの販売形態は、
本作の様なタイプの作品を埋もれさせてしまう原因と言えるのだろうなと、
そんなことを思った作品でした。

まぁどうしても賛否分かれうる作品だと思うし、
特にシステム周りの快適性を重視しつつ、音声も必須と考える人には、
相性が良くない作品なのでしょう。
他方で低価格で大ボリュームですし、ストーリー重視の作品なだけに、
この価格でこれだけ楽しめるなんて~という点を重視する人には、
非常に相性の良い作品なのでしょう。
良くも悪くもストーリーとボリュームがうりの作品と言えますし、
合わない人も予想される一方で、
はまる人ははまるだけの魅力も備えた作品だと思いますね。

ランク:C(佳作)

モミジは紅く其の身を染めて

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /


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