『紅殻町博物誌』

『紅殻町博物誌』

『紅殻町博物誌』は2009年にWIN用として、
raiLsoftから発売されました。

鮮烈なデビューを果たした同ブランドの2作目になります。

紅殻町博物誌 dl

<概要>


ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・世の中には、いわゆるインチキ商品というのがある。
たいそうな性能、効能を謳っておきながら、中味は全く実を伴わない、
いわば詐欺まがいの品々だ。
そういった怪しげで胡散くさい品々ばかりが当たり前のように出回っている町が、
この日本の片隅に存在していたとしたなら?
そしてその町では、それらの品々が
本当に謳い文句の通りの力を発揮しているとしたなら?
どうしてその町に限ってそんなことが起こりうるのか???
それは、その町には、けして世間の表には出てこない、
とある秘密が隠されていたから???
これは、地図に無い町の、図鑑に載らない風物と、
記録に残っていない事件の、物語。
その町の秘密を巡って交差する、想いと企みの物語。

<感想>


ある意味、とても衝撃的なデビュー作だったraiLsoft。
本作は同ブランドの第2弾になります。

ライターである希さんの文学風のテキストは、
アダルトゲーム業界ではかなり異彩を放っていますので、
どうしても合う人と合わない人が出てくると思います。
もし希さんの作品を全く未プレイなのであれば、
まずはブランドデビュー作である『霞外籠逗留記』をプレイして欲しいです。
『霞外籠逗留記』で凄くハマれた人ならば、
本作も含め以後の作品は、どれも基本的に楽しめると思います。
逆に全く良さを理解できなかったのであれば、
他人がどれだけ褒めていたとしても、たぶん以後の作品も合わないと思います。

さて、デビュー作としての強烈な印象を有していた『霞外籠逗留記』と、
この文体でこういう方向性でも描けるのかと驚かされた、
3作目の『信天翁航海録』。
それらと比べると、2作目である本作は若干インパクトが劣ります。
悪く言えばこれといった目玉がないのですが、
逆にライターの特徴が素直に出てきた作品かなとも思えるわけで、
このライターのファンだという人の間で統計でも取ったら、
この作品が一番好きという人が多いかもしれませんね。

個人的には、このブランドの作品の中でも原画が好きな方であり、
エロスも感じられてその点は良かったように思います。

ただ、どうなんだろうな~
ライターのテキストが大好きで、
なおかつエロゲという枠組みに何ら疑問を感じない人ならば、
本作は凄く面白く感じたと思うのですよ。
逆に、エロゲ的構造という枠組みに囚われず、
一つの作品として捉えるような人だと、疑問を感じてしまうのかなと。
どうもエロゲのお約束の中に無理やりストーリーを押し込めようとして、
そこに不自然さが生まれてしまった感があるものでね。
どうせ異端と思われがちな作品なのですから、
いわゆるエロゲ的な構造にとらわれるのではなく、
ライターのやりたいように自由に存分にやらせていたら、
それはそれでこんなのエロゲじゃねぇ~って一部で叩かれるかもだけど、
作品としては飛躍的に面白くなっていたかもしれませんね。

<総合>


普通には面白かったのですが、
デビュー作と比べてインパクトに劣ることから、
総合では佳作としておきます。

上記のように未経験者は別の作品から手を出した方が良いでしょうし、
同ブランドの中でも優先順位は低い方なのでしょう。
もっとも、他作品をプレイして自分に合うと思ったならば、
その人を満足させるだけの内容はあるように思いますね。

ランク:C(佳作)

紅殻町博物誌 dl

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /


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