『Lien ~終わらない君の唄~』

『Lien ~終わらない君の唄~』

『Lien ~終わらない君の唄~』は2000年にWIN用として、
PURPLEから発売されました。

PURPLEの代表作であり、笑って泣けるとして話題になった作品でしたね。

Lien

<概要>


ゲームジャンルはノベル系のADVになります。
具体的にはマップ上から移動場所を選び、
移動した先でキャラと会話をするタイプになります。
当時は比較的多かったタイプですね。

あらすじ・・・贈り物をしよう。
あの子がくれたような、別れのための贈り物。
唇を彼女のそれに近づけて、触れることは出来ないけど、
形に出来る精一杯の贈り物を。 

ほんの「偶然」で事故に遭い、ぼくを取り囲むのは、4人と1人の女の子。
・・・ほんの「偶然」で事故に遭い、ぼくの魂は現世に残った。
でもその「偶然」を、今は「幸運」と思っている。

<はじめに>


私はブランド名にこだわらない方なので、
後から知ったことも多々ありまして。
PC88時代からのユーザーだったら絶対に誰でも知っている、
ジャストという老舗中の老舗たる会社がありました。
当初はジャストブランドだけで作品を発売していたのですが、
その後に幾つかのブランド名で作品を発売。
その中の一つがPURPLEになります。
ジャストは2001年に倒産し、
ジャスト系列で最後までゲームを出していたPURPLEは、
Purple softwareとして再出発します。
Purple softwareは今でも作品を出していますし、結構有名なので、
知っている人も多いでしょう。
それぞれのブランドは全部知っていたのだけれど、
途中でブランドに興味がなくなったりして、
つながりが見えていなかったんですよね。
ジャストとは別会社とはいえ、
ジャストの流れを受け継いでいるのがPurple softwareだと知り、
妙に感慨深くなりましたよw

今回は、そのPurple softwareの前身たるPURPLE時代の作品で、
ブランドの一番の代表作であると共に、
2000年のシナリオゲーの代表作の一つである『Lien』についてになります。

<感想>


簡単に言ってしまえば学園恋愛ものになるのだろうけれど、
もう少し詳しく書くならば、序盤はコメディで笑わせつつ、
終盤は一気にシリアスになり泣きを誘うタイプの作品になります。

PURPLE版『ONE』と言ってしまえばそれまでなのだけれど、
この手のパターンは後に急激に増えていきます。
今ではテンプレな構造にもなっているし、
同じ様な構造の作品が増えすぎたために、
最近の作品は私は楽しめなくなっているのですが、
本作は出た時期が良かったですね。
『ONE』の流れを受け継いだのが『Kanon』(1999)で、
keyのその次の作品が『AIR』(2000)です。
泣きの部分に注目が集まり出したのが『Kanon』でしたが、
『AIR』の段階で一つの到達点を迎えてしまった感もありました。
だからまぁ、私なんかは『AIR』以降に泣きゲーを特に求めなくなったし、
話題を聞いてプレイしても劣化版みたいで楽しめなかったわけでして。
なので、序盤はコメディでありながら終盤は泣きというパターンに対し、
それを心底楽しめたのは『AIR』の前までだったのかなと思ったりも。
もちろん、これは私個人の感情でしかないのだけれど、
他の人の文章を読んでいると、同じ様な人は結構いたように思うのですけどね。
とりあえず、序盤のコメディからのシリアスという系統が2000年に増えましたが、
本作は2000年の1月の発売でしたので、『AIR』より発売日が先ですし、
他の同系統の作品より僅かでも早く発売されており、
結果として相対的に新鮮に感じやすかったとは言えるでしょう。

本作のストーリー上の特色としては、
この手の作品ではキャラの死が絡んでくるものが多いですが、
本作は最初から主人公が死んでいるわけでして。
その点で他作品と異なる雰囲気も有していましたし、
また安易にご都合主義的な終わり方にしなかった点も、
高評価につながりやすいと言えるでしょうね。

シナリオは荒川工さんで、
たぶん今はラノベ作家としてのイメージの方が強いはず。
基本的に笑えて楽しいテキストだと思いますが、
ライターのファンであるほど更に楽しめるのでしょう。

グラフィックは立ち絵やイベントCGは普通かやや物足りなさもありますが、
フェイスウインドウやカットインが効果的に用いられており、
グラフィック全体ではむしろ良かった方だと思います。

<総合>


流行ってのは、どうしても時期的なものがありますからね。
99年頃から何か良い泣きゲーないかって注目する人が増え始め、
年明けの最初の完成度の高い作品が本作だったわけでして。
それで口コミで人気が増していったんですよね。

だから発売時期が遅かったら、また違った印象にもなっていたかもしれませんが、
まぁ設定的に少し変わっていますから、案外今でも普通に楽しめちゃうのかな。
とりあえず2000年らしい作品であり、
この年のシナリオゲーを探しているのであれば、
オススメできる一本と言えるでしょうね。

ランク:B(良作)

Lien

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カテゴリ「2000」内の前後の記事
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