AVキング ADULT VIDEO KING

AVキング ADULT VIDEO KING

『AVキング ADULT VIDEO KING』は2006年にWIN用として、
elf(エルフ)から発売されました。

ジャンルは映画制作のADV+SLGで、
御神楽少女探偵団の製作者による新作として話題になった作品でしたね。

Win98-XP DVDソフト AVキング

具体的にはマップ上から移動先を選択し、
様々なイベントをこなすADVパートと、
AVを製作するSLGパートの2つから成り立ちます。

沿革というか歴史っぽい観点から入らせてもらいますが、
先ほどのような説明方法ですと、
PC-98時代からのユーザーはあの大傑作、
『ようこそシネマハウスへ』を思い出すのではないでしょうか。
確かにマップ移動タイプのADVパート+映像製作SLGという大枠では、
この2つは似ています。
でも、実際にはあまり似ていないと思います。
シネマハウスは、実は映像製作部分はわりとあっさりしています。
あまり細かい設定は出来ないんですね。
でも、シネマハウスの中心はADVパートでの人々との触れ合いにあるわけで、
映像製作の過程は従的なものでしかありません。
どういう人材を集めてどういうものを作るかという意味での過程と、
それによりどんな作品が出来たかという結果に焦点を当てていたわけで、
映像製作の過程自体はテーマの本質からは外れるのです。
ゲームにはいろいろな要素がありますが、
全てに同じように時間を割くことは、
有効でないどころか場合によっては害にすらなります。
そのゲームの本質部分は徹底的に作りこむ必要がありますが、
メインでない部分はあっさりと簡略化し、
魅力部分だけをエッセンスとして出す程度の方が面白いゲームになります。
シネマハウスはその部分がしっかり区別できていたから、
プレイした人に絶大な支持を得たわけです。

さて、そうは言っても、
シネマハウスで簡略化された映像製作過程の部分をもっと楽しみたい。
そういう考えも当然あるでしょう。
そうして生まれたのが『映画監督物語』(1997)でした。
これはシネマハウスの製作陣による一般PCゲーで、
映像製作面ではシネマハウスより数段細かい設定が出来ます。
じゃあ、相当面白い作品が出来上がったのかというと、
決してそうではありません。
シネマハウスはADV(+SLG)というADVが主体のゲームでしたが、
映画監督物語はSLG(+ADV)とSLGパートに比重の置いた作品になりました。
つまり、シネマハウスの有していた一番の魅力が、
続編では失われてしまったわけですね。
もちろん、以前の魅力を捨てても、
新たに力を入れた部分が面白いなら問題ないでしょう。
しかし映像製作は細かく設定できる分だけ時間がかかるようになりましたが、
かかる時間が増えただけでそれに見合った面白さが提供されませんでした。
そもそも映像製作に特化したSLGとしては、
96年に『3Dムービーメーカー』があり、
より総合的な映画制作という点では映画監督物語と同じ97年に、
『スティーブン・スピルバーグのディレクターズチェア 』があります。
ディレクターズチェアなんかをやっていると、
あまりゲームとしての面白さを追求していない感じがしますし、
むしろ編集作業の教育用入門ソフトみたいな印象を受けます。
或いはオーサリングツールの延長版ですね。
しかし、それらがエンターテイメントとして面白いかは別として、
映像を製作するという面に特化したのは間違いないのであり、
その点を求めた人を納得させる作りだったのも確かなわけです。
つまり、映画監督物語はADVパートでは前作より劣り、
SLGパートでは特化したSLGより劣るという、
中途半端なゲームとなってしまったわけです。
もちろん、中間的な立場での名作というのもあるでしょう。
映像製作に特化していない以上細かさで劣るのは仕方ないでしょうが、
例え簡略化したシステムでも、
その面白さの醍醐味を伝えることは出来るはずですからね。
でも、映画監督物語ではそれが少しかけていたんですよね。
映像製作の過程を細かくすればするほど、かかる時間は増えていきます。
その時間を苦痛に感じさせないために、
いかに面白さを残しつつ簡略化を図っていくのか。
その点が課題として残ってしまったわけです。

さて、それを踏まえての本作ですが。
AVという映像製作の内容をある程度自分で設定できるようになっています。
この方向性は、シネマハウスより映画監督物語に近いでしょう。
シネマハウスと比較するのはコンセプト的にずれているので適切ではなく、
直接の比較対照としては映画監督物語の方が相応しいと思います。
(話はそれますが、資金を増やしていくという経営的側面を主にしたのが、
h.m.pの『ザ・ハッスル』になるんでしょうね。)
そして映画監督物語と比べた場合、
部分的には本作の方が上回っていますが逆の場合もあり、
どちらも一長一短があると思います。
ただ、何れにも共通しているのは、
映像製作特化のSLGより出来ることは格段に少ないのに、
無駄に時間がかかってしまうことです。
つまり、10年近く前に提示された問題点に、
何の解決の姿勢も見せないまま同じことを繰り返したわけです。
尚、ADVパートについてですが、これまた一長一短だと思います。
キャラの個性は本作の方が上ですが、
映画監督物語では街を駆けずり回り、
人材から揃えていく楽しみがありますからね。
本作をストーリー目的で買う人は少ないと思いますが、
実際ストーリー単体でそれ程面白いものでもありません。
つまり、両者ともADVパートが弱い点も共通しているわけです。

まぁ、映画監督物語と本作でも違いは多いわけですが、
有している問題点という意味で一緒なんですよね。
10年近く前に残された課題を今更提示されたところで、
一体何がしたかったのかと思っちゃうわけです。
製作者は違いますが同じジャンルではあるわけで、
私の心境としては安西先生のこの場面のようです。

この類のゲームは久しく出ていなかったので、
その点では歓迎すべきなのでしょうが、
奇しくもこの2006年には一般PCゲーで『ザ・ムービーズ』が出ています。
SLG部分はそっちの方がずっと良い出来なので、
SLG部分を楽しみたいならそっちをプレイします。
結局、昔の課題がそのままってことで、
このゲームから得られるものは何もありませんでした。
なので、個人的には凡作としておきます。
まぁ、キャラやストーリーで楽しめななかったってのもありますから、
もし楽しめてたら佳作としていたんでしょうけどね。
私は関西人なんで、中途半端な関西弁のゲームは合わないのです。
ここは好みもありますので、
キャラが気に入ればそれなりには楽しめるでしょう。

それと、私の評価はこの類のをいろいろ知っているからの評価であって、
全く知らない人ならそれなりに楽しめると思います。
スラダンの谷沢だって、昔の谷沢を知っているから落胆するだけで、
何も知らない外人だったらこの日本人そこそこやるじゃんって思うでしょうしね。

それにしても、久しぶりにゲーム性のあるADVということで、
一見すると昔のエルフを髣髴させるようではあったのですが、
見掛け倒しになっちゃいましたね。
昔のエルフも実はそんなに斬新なゲームばかりでもないのですが、
むしろどこかが以前にやったことを、
まるで別物みたいにグレードアップさせていた、
その作り込みやアレンジの上手さこそが真骨頂だったのだと思います。
古いゲームの問題点をそのまま残すような真似は考えられなかったわけで、
やっぱり良い時代のエルフらしさとはかけ離れて見えてしまいました。
たぶん多くの人がそれなりに楽しめるゲームだとは思いますが、
個人的には残念な結果となってしまいましたね。

ランク:D(凡作)

Win98-XP DVDソフト AVキング

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XPでしか起動しないのは論外ですね。
AVなのに男優が裸なのも論外かも。

もう手元にないので確認できないのですが、
XPでしか起動できないんですか。
勝手な印象ですが、
90年代のゲームって結構今でも動くのだけれど、
2005年前後の作品とかの方が、
最新のOSで動かなかったりするケースが多いような。

AV男優の正装は・・・他のエロゲはどうなんですかね。
あまり意識したことがなかったもので。

XPでしか起動できません。
vista、7、8、10では無理かと。
動かないのはエルフだけかと。
DLゲーにマルウェア仕込む会社だからね。

他のゲームだと殆どないですね。
実際だとブリーフが多いです。
トランクスだとハミ出るし。
女優メインのプレイは選べるのに、
男優メインのプレイは選べないのは不服ですね。
パンフェラ、ぶっかけとか。
複数には男優とか選べればいいのに。

2006年だと、記憶にあるのはLamentoですかね。
対応版とかだと大丈夫なんでしょうが、
オリジナルだとWIN8とかで動かなくて。
他にも2005年頃の男性向け作品で、
動かなかった作品があったりで、
この時期の作品には不安を感じてしまいます。

> 女優メインのプレイは選べるのに、
> 男優メインのプレイは選べないのは不服ですね。

この辺はもう、男性向けに求めるのは絶望的でしょう。
不快に感じられるおそれのある要素をできるだけ廃し、
保守的に保守的にとなっている業界ですから。
出るとすれば女性向けか同人なのだろうけれど、
女性向けは勢いがなくなってるし、
同人は迷走しているして、しばらくは難しそうですね。

男性メインとは、ぶっかけとか痴女ですね。
ある意味男性の方が主役になるジャンルですね。
当時、今のAVでも必要なプレイですし何故出来なかったのは謎ですね。
ブリーフに関していえば、そうすればモザイクがあまりかけなくて済むのにと思います。
男性、女性向けではなくてそれがないと、
AVとしてはNGってことですね。
ぶっかけってそんなに必要じゃないジャンルなのかなぁ?

本当は専門知識を備えてから作品を作るべきなのでしょうが、
AVについて情熱と知識を持ち合わせている人、
事前に持っていなくともきちんと調べられる人が、
この業界には少ないのでしょうね。
この作品についても、製作者はエロゲ畑の人ではないし、
またすぐにエロゲから離れましたし、
エロゲ作りにこだわりがないのでしょう。

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