『アイサの涙』

『アイサの涙』

『アイサの涙』は1999年にWIN用として、
Pinpaiから発売されました。

この時期には珍しいポイント&クリック式ADV。
原画は、「咲-Saki-」の作者なんですね。

アイサの涙

<グラフィック>


いや~最初は全然気付かなかったのだけれど、
言われてみれば面影があるって感じなのかな。
私の好きな漫画に「咲-Saki-」がありまして、
アニメ化もされているので結構有名だと思います。
まぁそもそも、私もアニメで知ったんですけどね。
その作者の小林立さんが本作の原画を担当していたようで。

もっとも、確かに今の漫画の絵柄は好きなのだけれど、
本作の絵柄は少しもっさりした感じでもあり、
それ程好きな絵でもないのですけどね。
とは言え、「らしさ」は垣間見えるので、
ファンなら気になってしまうかもしれませんね。

本作は背景が3DCGになっていることもあり、
キャラとの総合的な観点で言うならば、十分に個性的だったのかなと。

<ストーリー>


夏休みに気の合う仲間六人と南の島へ旅行に来た主人公は、
そこで「ララ」という島の女性に出逢う。
彼女が唄う島の伝承を綴った歌には、思いもかけない秘密が隠されていた。
人魚伝説の残るこの島を舞台に繰り広げられる物語は、
主人公の行動により全く異なった展開へと分岐する。
その物語の全てをクリアすることによって、
あなたは初めてこの島の真実を知ることでしょう。

一本のストーリーというのではなく、
主人公の行動次第で全く異なった展開になります。
物語は大きく分けて3種類あり、殺人が絡むホラールート、
洞窟での冒険が中心のアドベンチャールート、
真実を追求するファンタジールートになります。

様々に変化するストーリーは個人的には好きなのだけれど、
各シナリオ間の関連性を求める人には、あまり合わないかも。
それと、ちょっとボリューム不足でしたね。

<ゲームデザイン>


ジャンルはポイント&クリック式ADVになります。
つまりあちこちクリックして反応を楽しみ、
アイテムを得たり使ったりしながら進めることになります。

P&C式としての完成度は高くないので、
初プレイ時の印象は必ずしも良くなかったですかね。
ただ、WINDOWSの時代になってから、
こういう形式の国産ADVは激減してしまいましたから。
希少性も相まって相対的に良い印象につながると。

それと、P&C式は分岐のある作品は非常に少ないので、
本作のようなP&C式でありつつマルチストーリーの作品っていうのは、
かなり珍しい方になるわけでして。
その点は本作の特徴と言えるように思います。

<感想・総合>


個人的な当初の印象だと小粒な佳作という感じだったし、
完成度を重視する人だと、あまり楽しめないかもしれません。
しかし、似たような被る作品が多いアダルトゲームにおいて、
本作は他作品と被らないんですよね。
トータルでは中々に個性的な作品だったのかなということで、
総合でもギリギリですが良作としておきます。

『無人島物語X』ばかりが有名で話題になりがちなピンパイでしたが、
時期的に最も活躍していた99年に発売された本作は、
ブランド的にも代表作の一つと言えるように思いますね。

ランク:B-(良作)

アイサの涙

関連するタグ WIN /ADV /P&C式 /


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