『図書室のネヴァジスタ』

『図書室のネヴァジスタ』

『図書室のネヴァジスタ』は2010年にWIN用として、
タース・エンターテインメントから発売されました。

一般向けのミステリーもので、
評判が良さそうだったことから気になった作品でしたが・・・


図書室のネヴァジスタ

<概要>


その夏最後の嵐の夜、一人の生徒が死んだ。
増水した川の写真を撮りに出掛けて夜まで戻らず、
河原には彼の写真とカメラだけが落ちていた。
それから数日間の必死の捜索の末にも、
見つかったのは右足のスニーカーだけ。
結果として、夏に発生する水難事故の一つとして片付けられ、
やがてその死の影には不穏な噂が囁かれるようになる。
彼が暮らした幽霊棟に残る五人の学生たち――
友人だったはずの彼らこそ、
呪われた少年の死に関わっているのではないかと。

ジャンルはノベル系のADVになります。

<感想>


鬱ゲーというか、重い内容のシリアスなミステリーものになります。
公式では女性向け学園サスペンスノベルアドベンチャーとありますが、
一般ものでもありますし、恋愛メインの作品でもないですから、
例えばBLゲーとかが苦手な人でも問題なく楽しめるでしょう。
もし女性向けと書かれた点が気になって手を出しかねているのであれば、
あまり気にしなくて構わないと思います。

伏線であるとか、きちんと練られて作られている印象の作品でしたので、
ストーリーそのものは悪くないと思います。
「――貴方は望んで、大人になりましたか」と作中にあるのですが、
大人と子供の対比、大人が~とか子供が~ってこだわる、
或いは過去にこだわってきた人ほど楽しめるのでしょう。

私も、仮に現在、自分が中学生か高校生で、
大人と子供の関係という点に過敏に反応するタイプであったならば、
本作を絶賛していたかもしれません。
しかし今は完全に大人側に属する年齢になっていますし、
そもそも元から大人がどうのということを特に意識してこなかったので、
あまり共感できないんですよね。
まぁその辺は、どうしても個人差が出てくるところでしょうから、
人によってはツボにくる可能性があるといったところでしょうか。

それと、ちょっとストーリーのためにキャラを動かしたり、
強引な設定とかありますので、それが自分の感情移入を阻害した感じですね。

それでも一応ストーリーそのものは及第点以上であるとして構わないのですが、
問題はそれ以外の部分でして。
本作は句読点もなく、テキスト欄に短文が表示されます。
短文なので、文字を送る回数が非常に多い、
っていうか、常にクリックしっぱなしのようなものでして。
その点は非常に鬱陶しかったです。

会話文と地の文の区別もつきにくいし、
もう少し何とかならなかったものかな・・・
全体的に、携帯小説でも読んでいるかのような気分でした。

また、話しているキャラと表示されている立ち絵が一致していなかったり、
あまりグラフィックが効果的に用いられているように思えませんでした。
加えて、本作には音声がありません。
私は古くからのゲーマーですし、音声がなくても満足している作品もあるのですが、
上記のような絵の使われ方やシナリオの構造から、
音声が無いのが妙に物足りなく感じてしまいました。
音声軽視の私ですらそう感じるのですから、
音声は必須と思う人ほど不満も大きくなるでしょうね。

<総合>


ストーリーは悪くないと思うので、
もしストーリーだけを重視する人であるならば、
物語の方向性が自分に合うと思えた人はかなり楽しめると思います。

ただ、シナリオには癖がありますし、
絵や音やゲーム性も活かしているとは思えず、この価格を出すのであれば、
評判の良い小説を買った方が良いかなと思ってしまったわけで、
個人的には、あまり価値の見出せない作品でした。

ランク:D(凡作)

図書室のネヴァジスタ

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /


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