『The 7th Guest』

『The 7th Guest』

『The 7th Guest』は1993年にMAC用として、
Virgin Interactiveから発売されました。

CD-ROMの可能性を切り開き、世界中で200万本の大ヒットとなった、
名作ADVになります。

7guest.jpg

<概要>


まず始めに、残念ながら本作の日本語版はありません。
もっとも英語版のオリジナルCD-ROMに、
日本語で製作されたオフィシャルガイドブックのセットになった物が、
94年に発売されています。

このガイドブックには日本語の攻略情報及びストーリーの解説が掲載されており、
それだけでなくゲーム内のテキストの翻訳まで載せられて、
400ページに及ぶ大ボリュームの冊子となっています。

ここまでの手間をかけるのであれば、
そして冊子の印刷代なども考慮するのであれば、
いっそ日本語版として発売しても良かったのでしょうけどね。
ちょっと勿体無い気もします。
本に日本語訳があるので日本語のゲーム扱いでも構わないかもしれないですが、
一応ゲーム本編は英語なので、ここでも英語のソフトとして扱います。
何れにしろ、そのような経緯の作品ですので、海外で大ヒットしただけでなく、
国内でも洋ゲーのADVとしては非常に高い知名度を有した作品でした。

因みに交流相手との会話の中で、
本作には攻略本も発売されていたと発言してしまっていました。
最近忙しいようで更新が途絶えているので、
これを読んでくれる機会がいつになるか分かりませんけれど・・・
しかし正確には上記のようにセットであり、私の発言は間違いですね。
一応勘違いした理由を書いておきますと、
そもそも中古で本作のゲームCDだけ売っていたのを購入し、
その後にこれまた中古で冊子だけのを購入したので、
記憶がすっかり曖昧になっていたようです。
実物を押入れから発見することで、ようやく思い出せました。
(う~ん、古い方の記憶は覚えているのに新しい記憶を忘れているとか、
ちょっとヤバイな・・・w)

さて、本作は私が知っていた段階でも100万本以上のヒットだったのですが、
どうやら最終的には200万本以上売れたようですね。
アクションADVを除いた純粋なADVとしては、別格に近い数なのでしょう。
因みに、同じ年に発売された『MYST』は『シムズ』(2000年発売)に越されるまで、
PCゲーの歴代最高の売上本数でした。
『MYST』も『The 7th Guest』も共に93年であり、
それだけADVに勢いがあった時代ということなのでしょうね。
93年は老舗のルーカスアーツからは最高傑作の呼び声も高い『DOTT』が発売され、
同じく老舗のシエラ社からは代表作『Gabrel Knight』シリーズの初代が発売され、
世界レベルの認識で言えば、ADVが最も充実した年だったのでしょう。

そのように世界規模で見れば大ヒットした作品ですし、
日本語版はないものの、実質的にはそれに準じた環境でプレイできることもあり、
英語版のADVの中では国内における知名度も抜群だったと思います。
最近はまたiphone用に発売され知名度が上がっているものの、
数年前までは少し知名度は下がっていたかもしれません。
しかし、90年代半ばにADVファンでしたよって人ならば、
プレイはしていなくても名前だけなら知っていたと思います。
それくらいインパクトのある作品だったのです。

<ゲームデザイン>


ジャンルは、製作者の公式の表現によれば、「ハイパームービー」とのこと。
もっとも日本における一般的な表現としては、
インタラクティブムービーに属するのでしょう。

具体的には1人称視点、即ちプレイヤー視点で3D・CGで表現された館内を探索し、
その世界観や雰囲気を堪能しながら、
各部屋に用意されたパズルを解くことになります。
館には22の部屋があり、22のパズルとゲームを攻略するわけですね。

このような構造ですので、プレイヤーの行動から判断するならば、
パズルゲームのように感じる人もいるでしょう。
一応、伝統的な表現に従ってインタラクティブムービーとしておきますが、
古典的な初期のインタラクティブムービーは、
タイミングに合わせてボタンを押すという単純な動作だけです。
もしインタラクティブムービーと言われて、
そういう構造を連想する人がいるならば、
本作はまた少し異なると感じるのでしょう。
そのような初期的なインタラクティブムービーではなく、
言わば後期的なインタラクティブムービーの先駆けとなった作品であり、
謎を探し出す『MYST』とも少し異なるものの、
観光パズルとも言われた後のMYST系ADVが、ある意味最も近いようにも思います。
まぁ最近使用されることの多い言葉で表現するならば、
パズルアドベンチャーとなるのでしょう。
今はそれが一番伝わりやすいかもしれませんね。

<グラフィック>


ハイパームービーないしインタラクティブムービーというように、
実写とCGを駆使した美麗な画像にムービーがふんだんに使用されています。

テキストによるストーリーそのものというよりも、
この圧倒的なグラフィックやサウンドから伝わる世界観を堪能しつつ、
パズルを楽しむというわけですね。

20年前の作品ですので、さすがに今と比べれば見劣りするでしょうが、
当時は最高峰のグラフィックだったわけでして。
本作やMYSTの成功によりCD-ROMの可能性は更に広がったのであり、
その功績は決して色褪せないのでしょう。

<世界観・ストーリー>


物語は6人の幽霊が、
ストーフという狂人の建てた館に集められたところから始まります。

そして、その館に用意された謎を解きつつ、
恐怖の惨劇を体験しながらも脱出を図ることになります。

従って、基本的にホラー系の館ものとなるのでしょう。

<総合>


ADV史という観点からも偉大な作品ですし、
探せば詳細に語ったサイトとかもあるでしょうし、
そのため今更語るのも、かえって難しいのですけどね。
ただ、いずれにしても名作であることは間違いないのでしょう。
特に90年代の一連のCD-ROMソフトの発展という観点からは、非常に大事な作品です。
本作やMYSTがヒットしなかったら、
ADVの変遷は確実に違ったものになっていたでしょうから。

ただ、再評価してここでは傑作扱いとしておきますが、
上記の様に93年は傑作・名作揃いでしたからね。
それで当初は、厳しめに見てしまった感もありました。
MYSTや本作だけでなく、DOTTやSAM&MAX、GK初代など、
ADVだけなら文句なしに最も充実した年だっただけに、
本当にあの時期は別格だったのでしょうね。

ランク:AA-(名作)

The 7th Guest

関連するタグ MAC /ADV /インタラクティブムービー /


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