『D.C. ~ダ・カーポ~』

『D.C. ~ダ・カーポ~』

『D.C. ~ダ・カーポ~』は2002年にWIN用として、
CIRCUSから発売されました。

ゼロ年代前半を代表する萌えゲーの一つですね。

D.C. ~ダ・カーポ~

<概要>


ジャンルはノベル系のADVになります。

あらすじは以下の通り。
1年中“枯れない桜”が咲き誇る初音島。
そんな不思議な桜を研究する人間がいるかたわら、
一般の方々はいたって平凡な生活を送っていた。
桜が枯れないのが珍しくたって生活は変わらないのだ。
そんな平凡な世界の中心に位置する風見学園に、
なにもないところから和菓子を生み出す力と、
他人の夢を見せられる力……平凡とは程遠く、
非凡にもほど遠い、2つのメルヘンな力を使う少年がいた。
和菓子をこよなく愛する学園のアイドル、
口うるさいくせに甘えん坊の妹、ぼけぼけ天然色の先輩に、
夢の中に姿をあらわす騒々しい幼馴染、
天然元気で“わんこ”と呼ばれる後輩。
彼と彼女らが卒業間近の“学園”で出会うとき、
ちょっとこそばゆいくらいが丁度よい、恋物語のはじまりはじまり。

<感想>


CIRCUSのデビューは2000年なのだけれど、
知名度が上がったのは『水夏 ~SUIKA~』(2001)だったように思います。
何か『水夏 ~SUIKA~』ってのが面白いらしいぜという噂を聞きつけ、
それでプレイしたわけですしね。
実際には、ラストで寝落ちしてしまい、
作品全体に対する評価はあまり高くなかったのですけれど・・・
ましてやゲームの途中で寝るなんて経験は、
ゼロ年代に入るまでは経験しなかったことですし。
途中で寝ちゃうような作品は駄目だろと、
今以上に厳しく捉えていたように思います。
もっとも絵柄は好きでしたし、途中まで楽しめたのも事実なので、
CIRCUSというブランドを強く印象付けたのも確かでした。
本作はその次の完全オリジナル作品であったことから、
今度はどうなんだろと気になったわけです。

まぁ実際には普通の萌えゲーであり、あれこれ理屈をひねり出したとしても、
結局は自分が萌えたか否かにかかってしまうのでしょう。
この作品から何かを得たかと聞かれたらノーと答えるし、
私にとっては印象の薄い作品でしかなく、総合でも凡作とはしておきます。

もっとも、そういうことはどっちだって構わないのかもしれませんね。
96年頃の雑誌を読んでみれば分かりますが、
その時点で既に恋愛ゲーのシチュは出尽くしたという記事もあるくらいです。
じゃあ、その後にどうなったかと言うと、
恋愛ないし萌えだけでは足りないということからプラスαということで、
考察を要するファンタジックな不思議な世界設定をくっつけたり、
泣きを強調してみたりとなっていったわけですね。
つまり恋愛ゲー元年と言われた95年と翌96年で基本的な恋愛・萌えパターンを出し尽くし、
そこにトッピングとして何を加えるかを模索していたのが97年以降の話だったと。
しかし、そのトッピング的なプラスαすらもやりつくしたのか、
2001年は前年の傾向を受け継いだだけであり、
その現状に閉塞感を感じていた人も複数見かけたものです。
もう何もないのかと思い始めた頃に出てきたのが本作であり、
いろいろごちゃごちゃやった後に、また1周してリセットされて、
元のシンプルな萌えゲーとしての形に戻ったみたいな印象を受けたものです。

確かに、90年代半ばに恋愛ゲーをさんざんやった者としては、
どうしてもプラスαの要素ばかり求めてしまいます。
しかしゼロ年代に入りPCを入手しやすくなり、
新規に入ってくる人も増えたわけですよね。
そんな人に向けての入門作というのは、市場にとっては必要なのです。
どんな業界でもそうですが、コアなユーザーだけを対象にしていたのでは、
新しいユーザーは入ってこれないですから。
本作の春のイメージは、エロゲ入門者に対して、
エロゲの世界への入学おめでとうと言っているかのように見えてくるんですよね。
この時期の一番オーソドックスな入門作としての役割を一手に担ったという意味で、
その観点からは意義があったのかもしれません。

まぁ個人的には、最近の萌え・恋愛ゲーの初心者用とされる作品だと、
動きとかいろいろ増えていますし、
またエロも一時期より濃くなっている傾向があるので、わりと楽しめる物もあります。
名作扱いした作品も複数ありますしね。
従って初心者用・入門用の萌えゲーが一番楽しめなかったのは、
いろいろ中途半端でエロも薄かったゼロ年代前半の作品なんですよね。
なので本作も楽しめなかったのですが、
これもまた一つの変化なのかなとしみじみ思った作品でもありました。

後は曲芸商法と揶揄されるバージョンの多さですよね。
あれ、全部で何種類あるんでしょう。
全部買っている人もいるんでしょうか。
個人的には付いて行く気すらおきないのですが、
それでも何と言われようと、それで商売が成り立つのなら、
経営に苦しんでいるブランドからすれば羨ましいかぎりでしょうに。
この点でも、良くも悪くも目立つ作品でしたね。

ランク:D(凡作)

D.C. ~ダ・カーポ~

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