『タペストリー -you will meet yourself-』

『タペストリー -you will meet yourself-』

『タペストリー -you will meet yourself-』は2009年にWIN用として、
lightから発売されました。

アクティブ・ワード・バルーン・システムが気になったもので。

タペストリー

<概要>


ジャンルはノベル系のADVになります。

余命半年を宣告された主人公と、
それを知りつつも変わらない日常を送らせようとする仲間たちの、
心温まる明るい学園生活を描いた感動のアドベンチャー。
死病を告げられた主人公が選んだのは、みんなの笑顔のために事実を隠し、
最後まで笑顔で生活を続けること。
彼は今までどおりにバカをやり、今まで以上に楽しい日々を演じるのだが、
実は仲間たちは主人公の病気のことを知っていた。
笑顔の裏で葛藤を続ける彼らは、主人公の最後の日まで、
満足のいく日々を送ることができるのだろうか…。

<ストーリー>


基本は学園ものであり、
そこに死生観を絡め泣きゲーっぽいシリアスさを出そうとした作品。

ただ、主人公の病名が銀英伝に出てくる架空の病気と同じなわけでして。
ぉいぉい、他人の作ったの勝手に利用して良いのか、
その辺が適当だから作り手も、
褒めるユーザーも一般から馬鹿にされるんだよなとか思ってしまいます。
パロディでネタに使うならまだしも、
設定の根幹部分で使うという神経に少し理解に苦しむところもあるのですが、
何れにしろそういう設定なのでね。
真面目に死と向き合って闘病に励むとか、そういう作品にはなっていません。
設定面や後述するシステム面など他の要因も相まって、
全体的に安っぽさを感じてしまい、泣きという方向では楽しめませんでした。
この作品に限ったことではないのだけれど、
実際の病気について下調べし問題点に真摯に取り組むとか、
そういう姿勢がないから、いつまでも結局は自分に合ったか否かに終始してしまい、
エロゲ内でのジャンル内の発展がないんだよなと思ったりも。

まぁ明るい雰囲気で進みますし、普通の学園ものにした方が、
合わない人は減ったんじゃないかと思うのですが・・・
細かい部分の不満はいろいろ出てきそうですが、
その辺は置いておきましょう。

<グラフィック>


この作品で注目していたのはそもそもシナリオではなく、
アクティブ・ワード・バルーン・システムでした。

立派な名が付いていますが、
簡単に言えばセリフが吹き出し式になっているということです。
別の機会にも書いているので若干省略して書きますが、
立ち絵の動きと連動させつつ視点を一か所に集めることで、
演出効果を漏らさず見てもらえることができます。
セリフの吹き出し式なんてのは探せば80年代からあるので、
特に斬新というものではありません。
本作ならではのプラスアルファもないですし。
しかし、セリフ欄が移動する方が場に即した表現ができますし、
また昔からあるとは言っても標準化されたわけではないですからね。
固定下3行が大半の中にあっては、
本作の試みは大きなプラスにはならないにしても、
一定の評価はされて然るべきなのでしょう。

もっとも本作ではテキストが縦書きになっており、
その使い方に関しては少し疑問も残りました。
漫画も縦書きですが、視線の動きはある程度パターン化されています。
だから漫画に慣れた現代人なら、読みにくいと感じる人はいないでしょう。
しかしゲームだと縦書きに慣れていない人もおり、
普通の縦書きでも読みにくいという人がいるくらいなのに、
吹き出し式であっち行ったりこっち行ったりとなると、
更に読みにくいと感じる人は増えるでしょう。
私はちょっと気になるなって感じでしたし、
全く駄目という人や逆に全く気にならないという人など、
この辺は個人差があるとは思います。
ただ普通の縦書きテキストよりも、合わない人が増えることは間違いないでしょう。

<総合>


総合では凡作といったところでしょうか。
変化を付けようという姿勢は好きなのですが、
やや安直に変化させたような印象が全体的に漂っており、
もう少し工夫のしようもあったでしょうに。
主観的な印象を語るならば、どうにもどの部分も上っ面だけで薄いんだよな~
着眼点は悪くないと思うし練り込めば化ける可能性もありえただけに、
残念な部分もある作品でした。

ランク:D(凡作)

タペストリー

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /


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