『Magical Charming!』

『Magical Charming!』

『Magical Charming!』は2013年にWIN用として、
Lump of Sugarから発売されました。

恋愛ストラテジーADVという表現で気になった作品でした。

Magical Charming!

<ストーリー>


ファンタジー学園ハーレム系の恋愛ものですね。
舞台となるのは魔法使いを集めた学園で、
本来魔法を使えるのは女性だけなのですが、
例外的に魔法を使える主人公が転入させられます。

男が主人公一人のハーレム的な構成ですので、
その時点で好き嫌いの分かれる人は注意が必要なのでしょう。
それ以外は、基本的には普通のハーレム系萌えゲーなのかなと。
こういうのは途中まで楽しいのに最後でガッカリというケースも多いですが、
最後のトゥルーでまとめに入っていますし、
基本的にはラストで盛り上がっていくタイプと言えるでしょう。
もっとも、序盤は苦痛でも最後までやれば評価が変わるというような、
ラストが飛びぬけて良いというほどの作品でもないわけでして。
他方でラストが合わない人もいるでしょうし、
ラストが楽しめるにしろ楽しめないにしろ、
序盤の雰囲気から想定の範囲内なのかなと。
だから体験版をプレイして楽しければ最後まで楽しめる可能性は高いですし、
あぁ~全く合わないなと思ったら、
最後までやっても印象が変わることもないと思います。
また体験版が作中で意味をなすことからも、
未プレイの人にとっては他人の意見よりも、
体験版で持った自身の印象が一番参考になるように思いますね。

個人的には普通の萌えゲーって感じで、可もなく不可もなく。
まぁこれだけだったら、そもそもスルーしていたでしょうからね。

<ゲームデザイン>


興味を持ったのは恋愛ストラテジーと題された、
ゲームシステム面が気になったからです。
読むだけの作品が大半を占める今日、
基礎となるシステム面から考えようとする姿勢は好きですからね。

本作は基本はノベル系のADVなのですが、
行動により様々なカードを手に入れることになります。
その数は300種を超えるとのこと。
で、その獲得したカードが、通常のノベルゲーにおける選択肢にもなり、
従って同じ場面でもカードがあると選択の幅が増えるわけですね。

結局のところ、基本はノベルゲーですし、
従前の行動如何で選択肢が増減するのも以前からありますし、
ミッションでの連続したカード選びも、
ニュアンス的にはナンパゲーのようなものですからね。
今の読むこと中心のノベルゲーしか知らない世代には新鮮かもしれませんが、
ナンパゲーでの会話中心構造とミックスさせたものということで、
本質的には特に新しいものではないのかなと。
そういう意味では、プレイをしていて新しいと感じるよりも、
むしろ懐かしいという印象の方が浮かんできました。

ただ、カードというガジェットを通したことは良かったですね。
本質的な部分からカードにユーザーの視点を移させることで、
そこに1つのカモフラージュが挟まり、
それにより新鮮な構造のように感じられるわけです。
もちろん、読み進める過程でカードを集めるという楽しみ、
またそれが攻略に絡んでくることで、
ハッキリとした目的意識にもつながるのですけどね。
そのカードゲームとしての楽しみもありつつ、
他方でもっと本質部分でのカモフラージュの役割も果たしたと。

というわけで基本的に良かったとは思うのですが・・・
確かにカードを用いることは利点もありますし、
馴染みもありとっつきやすさにもつながるのでしょう。
他方で、今どきカードを用いたゲームが新鮮と感じる人も少ないと思うわけでして。
何だカードゲーかと、逆にそれで意欲を失う人もいるかもしれません。
結局はカードゲーなのだとしても、露骨にカードにするのではなく、
ファンタジー世界を象徴する別のガジェットを使用すべきだったのかなと。

つまりカードゲームっぽくすることで一つカモフラージュしてはいるのですが、
カモフラージュのカモフラージュとなる、
カードゲーム部分に対する別の殻を纏わせていれば、
もっと新鮮に感じられたように思います。
せっかく捻りを加えるだけの機転があるのだから、
もう一捻りしてあれば完璧だっただけに、何とも勿体なかったですね。

ゲームの本質というか、ADVにしても、
基礎的なシステムなんてものはそう簡単には変化しないわけでして。
新鮮だと思えるようなものは大抵、時にはハッタリ・ハリボテであっても、
ユーザーの視線を紛らわせるような殻や肉付けをしているだけなのです。
でもね、それだけでも十分なのですよ。
ADVにおけるゲームデザイン部分なんて、
緻密に分析したものなど私はこれまでほとんど見たことがないですし、
大半のユーザーは表の殻の部分に反応しているだけです。
(まぁ、昔は結構細かい分析も見たように思うのですが、
今では見なくなったと言う方が正しいのでしょうが・・・)
本作もせっかくここまで考えたのだから、もう一枚殻を増やしていれば、
もっと見違えるように良くなったのではないかなと思います。
もちろん、本作の段階でも普通の萌えゲーよりは楽しめるのですが、
もっと化けられたのではないかと思うと、少し勿体無かったですね。

<総合>


ストーリー・キャラなどの部分だけなら佳作、
それにゲームデザインでのプラスがあることで、総合では良作としておきます。
まぁ私はハーレムゲーや萌えゲーは食傷気味でもあるので、
その部分は辛めになってしまうのですが、
このジャンルが好きで、なおかつ普通のノベルゲーでなく、
もう一工夫が欲しいのだよという考えに同調できる人であれば、
楽しめる確率は高いように思いますね。

ランク:B-(良作)

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