『1999ChristmasEve』

『1999ChristmasEve』

『1999ChristmasEve』は2000年に公開された、フリーゲームになります。

この作品でフリーゲームにはまっていった人も多いと聞きますが、
かくいう私もその一人だったりします。



<概要>


ジャンルはノベル系のADV。

あらすじをウィキペディアより引用させてもらいます。

クリスマスイブに予約していた宿へ車で向かっていた主人公とパートナーの女性。
車内にBGMを流そうとするが、ラジオからは御経の様な不気味な声が流れ、
さらに突然、車のエンジンが故障してしまう。
原因を調べようとエンジンルームを見てみると、
中から謎の目玉がこちらを覗いていた。

車から降りた二人は、教会のものと思われる鐘の音を耳にする。
教会で電話を借りて助けを呼ぼうと、鐘の音が聞こえた方へ向かうが、
そこで二人を待ち受けていたのは…!!

「かまいたちの夜」に触発されて作られたと言われる本作ですが、
ストーリー的にはホラー要素の強い作品となっています。

<ストーリー>


ネット上でフリーゲームが増えだした初期の作品だと思うので、
当時のフリーゲームファンなら知らない人はいないぐらいの超有名作です。
あちこちでシナリオが絶賛されているように、読んでいて素直に面白いです。
まぁ私は怖いという感覚が麻痺しているので、その観点からは深く語れません。
でも、それでもすいすいと読みやすく楽しめたものです。

フリーでもこんなに楽しめるものがあるのかと驚き、
一時期はフリーゲームもかなりチェックしたものです。
そういう意味ではフリーゲームにはまったきっかけの作品でもあり、
同じような経験をした人も当時は結構いたのではないでしょうか。

・・・まぁ、結局はフリーゲームなのでね。
品質にはばらつきもありますし、そもそも本作のような存在が別格なのであり、
本当に面白いと思える作品に出会える確率はかなり低いのですよ。
探す時間に加えて数少ないアタリを引き当てるのに費やす時間を考えると、
ちょっと効率が悪すぎるだろうということで、
今ではフリーゲームはほとんどプレイしないのですけどね。

<ゲームデザイン>


かまいたちに影響されたということで、ジャンルはノベル系のADVになります。

シナリオの分量自体も結構あるのですが、
それに加えて百以上と言われる分岐の数や、30ものエンディング数により、
非常に遊び応えのある作品になっていました。

本家のかまいたちは「ピンクのしおり」などの追加要素もあり、
総合的なゲーム性は高いとは思うのですけどね。
本編自体は少し考えれば初回プレイでも十分にラストまで行けてしまいますし、
難易度が低いために物足りなさも感じたものです。

その点では、本作は理論上は初回プレイで最後まで行けるとしても、
実際にはまず不可能なくらいに難しく、
プレイしていて歯応えがあって楽しかったですね。
これを言ってしまうのは禁句かもしれませんが、
これ本家かまいたちより面白いよって思いながらプレイしたものです。

システム的な観点から話しますと、本作は吉里吉里/KAGで制作されています。
本作のような存在が出てきたことは、
後の吉里吉里の発展普及に大きな意義があったのでしょう。

吉里吉里は同人やフリーゲームなど、素人でもゲームを作りやすくしたという点で、
非常に大きな意義があったと思います。
後に与えた影響という観点からは、
国内のADV史的にも価値の高いツールだとは思います。
アダルトゲームでは、商業作品のくせに使っていてるブランドすらありますしね。

余談ですが、個人レベルでのゲーム作りが容易になり、
様々なアイデアが世に出るきっかけになった点は、
個人的にも凄く良いことだったと思います。

しかし商業ブランドでも使用するところが増えていったことだけは、
個人的には大きなマイナスだと思うのですけどね。
本当に優れた作品を作るためには作品に適したシステムをということで、
プログラムもゲームにとって欠かせない要素になると思うのですが、
ツールが汎用化することで作られる作品の方向性が偏ったことは否定できず、
アダルトゲームの成長を止めた遠因にもなっているように思います。

かように後には弊害も出てくるものの、
それは自前のツール作りを怠った商業作とブランドが悪いだけですからね。
本作に関しては作品そのものの魅力もさることながら、
吉里吉里の可能性を示した点でも大きかったと素直に褒め称えるべきなのでしょう。

それと、本作は確か3Mくらいだったかな・・・
とにかく全体の容量が少ないのです。
今はネットも常時接続が当たり前で、光などにより高速になりましたけどね。
当時は速度も非常に遅かったし、それどころか常時接続ですらなかったです。
ネット使用による月の電話代が死活問題となりかねないだけに、
短時間でダウンロードできることは非常に大事であり、
容量をコンパクトにしているという点でも本作は素晴らしかったです。

<総合>


フリーゲームなのでランク表示はしませんが、
フリーゲームという枠内だけで考えるならば、
本作は紛れもなく名作・傑作と断言できるでしょう。

一般も含めたADV史も記事で書きたいと思うものの、
時間的関係でまず無理でしょう。
しかし仮に書くとすれば、本作の存在は外せないでしょうね。
作品の内容が良かっただけでなく、
ADVの発展的な観点からも大きな作品でした。

当時は最も有名なフリーゲームと思っていましたが、
さすがに10年以上経っていますので、知らない人も出てきているでしょう。
今も配布しているのか知らないですが、もし未プレイで興味があるならば、
ぜひ一度は体験してもらいたいものです。

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /


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カテゴリ「2000」内の前後の記事





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