『何処へ行くの、あの日』

『何処へ行くの、あの日』

『何処へ行くの、あの日』は2004年にWIN用として、
MOONSTONEから発売されました。

難解なストーリー重視作品と聞いて楽しみにしていたのですが・・・

何処へ行くの、あの日

<ストーリー>


内容は序盤は学園ものであり、妹の存在を強調しつつ、
次第に鬱要素が加わったり、世界全体の構造が絡んで・・・って作品ですね。

端的に言ってしまうと、このころのシナリオ重視と呼ばれた作品の、
いろいろ流行した部分を寄せ集めたような作品って印象でした。

序盤は学園もので、日常をおくるってのは定番中の定番。
90年代後半辺りからゼロ年代前半にかけて、妹萌えが人気になっています。
鬱な要素が高く評価されやすいとか、
主人公がヘタレでも好まれるのもゼロ年代前半の流行ですよね。
本作は平行世界というかループものっぽくもあるのですが、
それもまたゼロ年代前半の流行。
その内容とシステムを絡めて話してしまいますが、
攻略する順番が固定されオールクリアで一本のシナリオとなり、
そういう構造が増えだしたのもゼロ年代前半からです。
また内容を分かりやすく説明するのではなく、
ちょっと分かりにくくさせて考察させようとするのも好まれましたしね。
で、単なる模倣でなくちょっと逸脱させようってことで、
少し「アンチ~」っぽく振舞うのも、あまり成功した作品はないように思うものの、
少し見受けられた流れであります。

良く言えば流行をよくこれだけ分析し盛り込んだとなるのですが、
悪く言えばこれ何番煎じだよってなりかねない路線です。

どっちに傾くかは個々の要素次第となるのですが、まず序盤ですね。
学園ものの部分は、大したイベントもなく面白くありません。
まぁテキストそのものを楽しめるかは個人の肌に合うか主観に関わりますが、
共通パートが長い上に何週もさせられますからね。
客観的に構造面そのものがおかしいわけで、苦痛に感じてしまいます。
仮に終盤が良くても途中ずっと苦痛な作品って、評価に値するのでしょうか。
オールクリア必須、最後までやらなければ評価できないって言われる作品が、
ゼロ年代に入ると増えていきます。
ファンは最後までやれば違うと言うのだけれど、
仮に最後が良くても途中がずっと苦痛なら相応にマイナスされて然るべきです。
ゼロ年代後半は共通は良いのに個別が・・・って作品も多く、
どっちが良いかは難しいですけどね。
ラストが良くても途中まで苦痛な作品がゼロ年代前半には多く、
当時はこの問題をよく意識させられたものであり、
本作もまたそういう問題を抱えた中の1本なのでしょう。

平行世界とかループとかは、同系統の作品を知らなければ楽しめるのでしょうね。
ただ本作は2004年の発売であり、既に流行も下り坂で、
こっちも飽き飽きしているところでもありますので、
余程インパクトがないと驚くどころかうんざりしてしまいます。
本作は難解と言われることもあるのですが、
もし理解されにくいとするならば、それは複雑だからというよりも、
単に説明するルートが偏っている上に描写不足なだけでしょう。
まぁ子供向けゲームで理解できないのであれば、お前阿呆だろとなりますが、
一応18歳以上しかプレイできないゲームですからね。
それで多くの人が理解しにくいと思ってしまうのであれば、
それはライターの力量不足でしかないのでしょう。

本作はあらゆる意味で妹の存在が重要になります。
もっとも恋愛的側面から言えば、主人公は妹を選びません。
ここは妹萌えで妹目当ての人には厳しいでしょうね。
その点で批判は免れないでしょう。
まぁそれはそれでアンチ妹萌えみたいに徹底していれば良かったのですが、
魅力的なのに攻略できない妹やヒロインがいるゲームも幾つもあるのに、
本作は妹とのHシーンは何度もありますからね。
Hシーンあったからそれで構わないやともなりかねないですし、
どうにも扱いが中途半端だったなと。

<ゲームデザイン>


ジャンルはノベル系のADVになります。
ストーリーの核にかかわるメインヒロイン級が2人に、
核に関わらない攻略できるサブヒロイン級が3人います。
厄介なのは攻略順序に縛りがあることで、
ぶっちゃけどうでも良いようなサブの3人をクリアしないと、
メインの2人を攻略することができません。
こういう構造はゼロ年代前半に増えましたし、
全部読んでもらいたいという気持ちも分かるのですけどね。
全て気に入った人に高く評価される可能性もあるならば、
苦痛な部分を押し付けられたことに対するマイナス評価も覚悟すべきでしょう。
攻略順くらい自由に選ばせろよって思ってしまいますし、
最低限の自由度もないと、ゲームであることすらも疑問が出てきます。

更に厄介なのはセーブ機能で、
誰かをクリアしても自動的には保存されず、
そのクリアした栞から始めなければ駄目なんですよね。
そのために攻略の手間も増えてしまうわけで。
こういう構造は昔は他の作品でも見かけましたが、
何の利点があるのかと思ってしまいます。
同じ構造のどの作品に対してもいえますが、決して良いとは思えません。

<総合>


何かいろんな意味で、ゼロ年代前半までのシナリオ重視系の寄せ集め。
独自性を出すはずの部分が中途半端になったこともあり、
結局何も得るものはなかったなと。
今はこういうのやればうけるだろ、でも俺はちょっと他のやつとは違うのだよと、
少しアレンジしようとしたら滑った芸人みたいな印象でした。
内容自体は凡作なのですが、システム面にいらついたこともあり、
個人的には駄作としておきます。
まぁ何も知らない初心者の時期にプレイしていれば、
少しは楽しめたのかもしれませんけどね。

ランク:E(駄作)

何処へ行くの、あの日

関連するタグ WIN /ADV /ノベル系 /


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