『スキャンダル』
『スキャンダル』は2000年にPS2用として、
SCEから発売されました。
ハードをPS2に移した「やるドラDVD」の第1弾になります。

やるドラの説明は不要かとも思ったのだけれど、
10年以上経てばそろそろ知らない人も出てくるのかな。
まずPSで「やるドラ」というシリーズがありました。
これまでの「見るドラマ」から「やるドラマ」へということで、
「やるドラ」と名付けられたのです。
「やるドラ」ってどんなのかと最初は思ったものの、
やってみればフルボイスフルアニメーションの分岐タイプのADVで、
システム的には目新しくもなかったのですけどね。
でも「やるドラ」って名称は普及しましたし、ネーミングって大事ですよね。
余談ですが、サウンドノベルだのビジュアルノベルなんかもそうでして。
ノベルゲーってどんなのかと思ってプレイしたら、
昔で言うマルチシナリオのADVのことなんだねって言っていた、
古参の方を見かけたことがあります。
システム的には何も新しくないのだけれど、
ネーミングが変わることで斬新だと思う人が出てくるのですから、
やっぱりどう名乗るかも大事なんでしょうね。
まぁ名称は何であれ、このシリーズは好きな作品も多かったので、
PS2でも出るって発表されたときは嬉しかったものです。
PSの時はCD-ROMだったのですが、PS2はDVDでしたので、
「やるどらDVD」となったわけですね。
「やるドラ」って名称ほどのインパクトはなかったですが、
高画質でディスク交換なしで楽しめるということで、
新しい時代の「やるドラ」への期待が込められた作品でした。
まず一番の特徴であるグラフィックは、PS2になって画質は向上しましたね。
同じ年に『BLOOD THE LAST VAMPIRE』も出るのですが、
フルアニメーションADVの進化はその辺で止まってしまったような印象です。
当時から綺麗でしたが、今やっても遜色はないでしょう。
また内容がサスペンスアクションということもあり、
動きの面でも楽しめました。
大人しい落ち着いた物語も好きですが、
そういうのってゲームをフルアニメにする必要性を感じられないですから。
派手なアクションがあった方がフルアニメの魅力を活かせるように思いますし。
これまでの「やるドラ」は細かいジャンルこそ異なるものの、
基本はボーイミーツガールでした。
本作は主人公を女性にすることで、
これまでとは違うのだよと明確に示してきました。
女性主人公に抵抗のある人もいたかもしれませんが、
個人的には全く問題ないし、むしろ変化することは良いことだと思います。
ただ、問題はストーリーなんですよね。
ジャンルはサスペンスアクションなのですが、ぶっちゃけ平凡すぎて。
超展開と言われても仕方ない部分もありましたし。
まぁ酷いと言われたら反論もしようがないですが、
ギャルゲの鬱陶しい眠くなる日常シーンのようなものはなく、
テンポだけは良いですからね。
決して褒めれらたシナリオではないでしょうが、
だれない分だけ、それ程嫌いでもなかったりします。
ジャンルはインタラクティブムービーになります。
たまに選択肢が出てくるのですが、今作は時間制限のある場面も。
そういう部分も含めて、まさにインタラクティブムービーですね。
DVDになって容量が増えたので分岐も豊富になるかなと期待したのですが、
実質一本道であり、「やるドラ」と呼べるようなゲーム性はなかったなと。
この辺は初期の作品より退化しており、残念でした。
グラフィックだけでも進化したなと感じられたので、
一応は元を取ったとして佳作としておきます。
決して悪い作品ではないのですが、
過去の良かった作品と比べると、どうしても物足りなくなってしまいますね。
このシリーズは一般層をどれだけ取り込めるかも大事だったと思うのですが、
結局本作と、次の分割発売の『BLOOD THE LAST VAMPIRE』により、
何となくコンテンツとして終わったような印象になってしまったわけで、
その点は非常に残念でした。
まぁ、個人的にはフルアニメとかインタラクティブムービーも好きなので、
数は少なくても構わないから、コンスタントに発売され続けて欲しいのですけどね。
ランク:C(佳作)

駿河屋

関連するタグ PS2 /ADV /インタラクティブムービー /
さくら、もゆ。 イブニクル2 その日の獣には、
SCEから発売されました。
ハードをPS2に移した「やるドラDVD」の第1弾になります。

<概要>
やるドラの説明は不要かとも思ったのだけれど、
10年以上経てばそろそろ知らない人も出てくるのかな。
まずPSで「やるドラ」というシリーズがありました。
これまでの「見るドラマ」から「やるドラマ」へということで、
「やるドラ」と名付けられたのです。
「やるドラ」ってどんなのかと最初は思ったものの、
やってみればフルボイスフルアニメーションの分岐タイプのADVで、
システム的には目新しくもなかったのですけどね。
でも「やるドラ」って名称は普及しましたし、ネーミングって大事ですよね。
余談ですが、サウンドノベルだのビジュアルノベルなんかもそうでして。
ノベルゲーってどんなのかと思ってプレイしたら、
昔で言うマルチシナリオのADVのことなんだねって言っていた、
古参の方を見かけたことがあります。
システム的には何も新しくないのだけれど、
ネーミングが変わることで斬新だと思う人が出てくるのですから、
やっぱりどう名乗るかも大事なんでしょうね。
まぁ名称は何であれ、このシリーズは好きな作品も多かったので、
PS2でも出るって発表されたときは嬉しかったものです。
PSの時はCD-ROMだったのですが、PS2はDVDでしたので、
「やるどらDVD」となったわけですね。
「やるドラ」って名称ほどのインパクトはなかったですが、
高画質でディスク交換なしで楽しめるということで、
新しい時代の「やるドラ」への期待が込められた作品でした。
<グラフィック>
まず一番の特徴であるグラフィックは、PS2になって画質は向上しましたね。
同じ年に『BLOOD THE LAST VAMPIRE』も出るのですが、
フルアニメーションADVの進化はその辺で止まってしまったような印象です。
当時から綺麗でしたが、今やっても遜色はないでしょう。
また内容がサスペンスアクションということもあり、
動きの面でも楽しめました。
大人しい落ち着いた物語も好きですが、
そういうのってゲームをフルアニメにする必要性を感じられないですから。
派手なアクションがあった方がフルアニメの魅力を活かせるように思いますし。
<ストーリー>
これまでの「やるドラ」は細かいジャンルこそ異なるものの、
基本はボーイミーツガールでした。
本作は主人公を女性にすることで、
これまでとは違うのだよと明確に示してきました。
女性主人公に抵抗のある人もいたかもしれませんが、
個人的には全く問題ないし、むしろ変化することは良いことだと思います。
ただ、問題はストーリーなんですよね。
ジャンルはサスペンスアクションなのですが、ぶっちゃけ平凡すぎて。
超展開と言われても仕方ない部分もありましたし。
まぁ酷いと言われたら反論もしようがないですが、
ギャルゲの鬱陶しい眠くなる日常シーンのようなものはなく、
テンポだけは良いですからね。
決して褒めれらたシナリオではないでしょうが、
だれない分だけ、それ程嫌いでもなかったりします。
<ゲームデザイン>
ジャンルはインタラクティブムービーになります。
たまに選択肢が出てくるのですが、今作は時間制限のある場面も。
そういう部分も含めて、まさにインタラクティブムービーですね。
DVDになって容量が増えたので分岐も豊富になるかなと期待したのですが、
実質一本道であり、「やるドラ」と呼べるようなゲーム性はなかったなと。
この辺は初期の作品より退化しており、残念でした。
<総合>
グラフィックだけでも進化したなと感じられたので、
一応は元を取ったとして佳作としておきます。
決して悪い作品ではないのですが、
過去の良かった作品と比べると、どうしても物足りなくなってしまいますね。
このシリーズは一般層をどれだけ取り込めるかも大事だったと思うのですが、
結局本作と、次の分割発売の『BLOOD THE LAST VAMPIRE』により、
何となくコンテンツとして終わったような印象になってしまったわけで、
その点は非常に残念でした。
まぁ、個人的にはフルアニメとかインタラクティブムービーも好きなので、
数は少なくても構わないから、コンスタントに発売され続けて欲しいのですけどね。
ランク:C(佳作)

駿河屋

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2013-08-17