『怪傑NIKKI』

『怪傑NIKKI』

『怪傑NIKKI』は1994年にPC98用として、
アンジェから発売されました。

アンジェの4作目であり、小粒ながらもシステムの可能性に挑んだ作品でした。

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発端となる時代は西暦2100年という近未来であり、
そこで歴史を書き換えるペンが開発されます。
時間を自由に行き来できる「ニッキー」はそのペンを使い、
日夜、女の子の不幸な過去を書き換え明るい未来へと導きます。
主人公はその「ニッキー」のアシスタントであり、
今回は1994年の過去に戻り4人の女の子を救うことが目的となります。

ということで、主人公は過去へ行き4人が通う全寮制の高校に忍び込みます。
過去を書き換える方法は、まず彼女らの日記を探し出し、
その日記に書かれた悩みや悲しい過去の部分を探し出し、
魔法のペンをもって書き換えることになります。

具体的な流れにそって見ていきますと、
まずはどの娘の部屋に行くかを選びます。
部屋を選んだら書き換えできる日記を探すことになるのですが、
ここはポイント&クリック式のADVになります。
つまりあちこちクリックして情報やアイテムを取得し、
得た情報やアイテムを他の場所で用いながら進めることになるのです。
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更に細かく説明しますと、手の形をしたカーソルを移動し、
そこでクリックすると見るとかつかうといったコマンドが登場します。
2段階の方式であり、事前にカーソルを変更させるのではなく、
クリックした後に具体的な行動を選ぶことになりますので、
印象的にはルーカスアーツ系に近いですね。
ルーカスアーツタイプと言えば決して珍しくないのでしょうが、
アダルトゲームの範囲だと結構珍しいのかなと。
アダルトゲームの場合はアイコン式で最初に行動を選ばせる場合が多いですから。

このP&Cの部分は、例えばコンポを下手にいじると音が外部に漏れ、
管理人さんに見つかってやりなおしということもあります。
つまりゲームオーバーでないにしても一からやり直しになりますので、
注意して考えながら進めなければなりません。
難易度的には普通でしょうし、ちょっと操作性がもたつくのが気になりますが、
結構楽しめる方ではないかなと。

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そして部屋の中を探して無事日記を見つけたら、一度住処へ引き上げます。
ここで見つけた日記を読みながら、不幸につながる部分の書き換えを行います。
具体的には日記の中身が画面に表示されますので、それを読み進めます。
読み進めると書き換えられる部分が異なる色になっていますので、
そこをクリックすると3択の選択肢が登場します。
日記内の全部の改変ポイントで選択肢を選ぶと、
その組合わせに応じてマルチエンドになります。
システム的には前半がP&C式であり、後半がノベルって感じでしょうか。

全体のボリューム的には小粒だし、操作性もそれほど良くはありません。
またシナリオ重視って人だと、あまり楽しめないでしょう。
その点では人を選ぶのは確かなのですが、
プレイしていてしっかりと「ADV」をしているなって印象でした。
謎を探し出し、考えて解く。
今では失われかけていますが、これこそがADVの基本ですからね。

それでも上記の欠点がありますので、
初プレイ時の印象は特別良いものでもありませんでした。
その時なら佳作程度だったと思います。
でもね、日記を探すために画面をクリックして実際に探させる、
日記を改変するために読み進めつつ書き換える内容を選ばせると、
その場面ごとに応じて適切なシステムに切り替えた点は、
非常に好印象でした。
たぶん、かなり甘いとも思うのですが、
そのアイデアの良さを評価して良作としておきたいと思います。
せっかくこれは良いアイデアだなと思えたわけですから、
もっとボリュームを増して作りこんでくれていたらと思うと、
少し勿体無かったですね。
化ける可能性を秘めていただけに、惜しかったです。
アンジェは『KISS』で初めてアダルトゲームで個人EDを導入したのですが、
作品ごとにシステムが結構変わる場合がありまして。
たまにハズレが混ざっていたり、アイデアが光っても小粒だったりで、
中々名作とかって語りにくい作品が多いのですけどね。
シナリオに応じてシステムを変えようとする製作態度には好感が持てますし、
好きなブランドだったんですよね。

ランク:B(良作)

怪傑NIKKI



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