パラサイトムーン 渡瀬草一郎

パラサイトムーン 渡瀬草一郎

「パラサイトムーン」(渡瀬草一郎)

電撃文庫から発売されたライトノベルで、
2001年から2003年にかけて全6巻が刊行されています。

パラサイトムーン〈3〉百年画廊

どうも私はライトノベルに関しては一期一会と言いますか、
基本的に一人の作家につき一つの作品しか好きになれない傾向が強いです。
あまり読んでいると、粗の方が目に付いてしまうんですね。
だから2作品以上お気に入りと言える作家は非常に珍しいのですが、
渡瀬草一郎さんは数少ない例外に属します。
具体的にはこの『パラサイトムーン』シリーズと、
『空ノ鐘の響く惑星で』が大好きなのですよ。
先日には『輪環の魔導師』も読み終わりましたが、あれも良かったです。

『空ノ鐘の響く惑星で』に関しては、
元々ロードスなどのハイファンタジー大好き人間で、
かつ幼馴染属性も持っていて、
かつ岩崎美奈子さんの絵も好きで・・・っていろいろ重なるので、
好きになるべくして好きになったんでしょうけどね。

先に発売された『パラサイトムーン』は、
いわゆる異能モノになるわけでして。
主人公が途中で交代するので、巻によっても好き嫌いあると思いますし、
おそらくラノベの中心的な読者層の間では、
4~6巻にかけての異能バトル路線がうけるのかなと思います。
今だと異能バトルはうんざりするくらい溢れ返っていますが、
このシリーズが出た頃はまだ少なかったこともあり、
私もしっかりと楽しむことができました。

その4~6巻と、鬱な展開の2巻が一般的に人気を得そうなのは分かりますが、
逆に1巻と3巻はラノベ読者には一般うけしないかもしれません。
派手なバトルとかないですからね、
合わなかったよと言われてもそれはそれで納得してしまいます。

でも、個人的にこのシリーズが印象深く記憶に残っているのは、
むしろその1巻と3巻があったからこそなのです。

この両者の主人公である希崎心弥は、
感情を色で見ることができるという異能を持っています。
でもこれは、戦闘には基本的に役に立ちません。
戦闘能力を持たない主人公は神の前には無力であり、
力でどうこうできないのです。
だから展開としても派手に盛り上がるようなものが弱く、
一見すると地味に見えてしまい、合わない人がいるのも分かるのです。

でもね、今の何でもかんでも異能バトルなんてのは論外ですが、
それ以前にも異能バトルは良くあるパターンでした。
異能はバトルにしか使えないのかと、
そういう用い方にうんざりしていたんですね。
(だからゲームとかでもゼロ年代以後の燃え系は、
ブームが来る前に既に飽きていましたし)。

パラサイトムーンの1・3巻は安易なバトルに頼ることなく、
駆け引きなど別の方法で設定した異能を上手く活用しているわけで、
この異能の用い方に非常に好印象を抱いたのです。

異能バトルを完全に否定するつもりはないし、
あれはあれで楽しめるのだけれど、
そうでない異能モノももっと増えて欲しいなと、
1・3巻のような話をもっと読みたいよなとたまに思ってしまうんですよね。

パラサイトムーン―風見鳥の巣


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