Beast Within ~A Gabriel Knight Mystery~

Beast Within ~A Gabriel Knight Mystery~

『Beast Within ~A Gabriel Knight Mystery~』は、
1995年にWIN用としてSierra On-Lineから発売されました。

海外最高のミステリーADVであるGKシリーズの第2弾になります。

尚、日本語版はないので、英語版でのプレイになります。
gk201.jpg gk202.jpg

海外においてADVの最高傑作は何かと聞いた場合、
間違いなく候補に挙げられるであろう作品が幾つかあるわけでして。
その1つに、「Gabriel Knight」シリーズがあります。

よくよく考えてみると、海外のADVってファンタジー作品が非常に多いです。
Lucas Arts社の作品やMYST系ADVを筆頭に、どれもこれもって感じです。
そう考えると「Gabriel Knight」シリーズの様な本格的なミステリー作品って、
意外と少ない気もしますね。

もちろん、希少価値があるだけってわけではありません。
各地の伝説伝承といった超自然的なものと、
歴史上の人物や史実という現実的な要素。
この両者を上手く練りこみながら綴られるストーリーは、
シリーズのどの作品においても実に素晴らしいものでした。
因みに2作目である『Beast Within』では、人狼伝説を題材にしていましたね。

ライターであるJane Jensen(ジェーン・ジェンセン)さんは、
海外ではADVの女王と称えられているそうです。
それほどまでに、彼女の作る緻密なストーリーは非常に優れていたのです。
国内のADVにはストーリー重視と呼ばれる作品は多いけれど、
近年の作品は感情に訴えかける作品が多いですからね。
国内外を通じてもGKシリーズみたいにキッチリ構成されたストーリーは、
本当に稀でしょう。

このような傑出したストーリーの存在は、シリーズの1~3全てに該当します。
しかし個々の作品をシナリオ以外も含めてトータルで比較した場合、
私は断然2作目であるこの『Beast Within』を推します。

その理由が何かと言いますとね。
2作目である『Beast Within』は、グラフィックが素晴らしかったんです。
1作目は昔ながらのドット絵(これはこれで良くはありましたけどね)、
3作目は下手糞なポリゴン。
それに対し、2作目は全編実写とCGから成り立っています。

ゲームの舞台にはドイツの古城とかが頻繁に出てきます。
ヨーロッパの街並み等の雰囲気も含め、
そうしたものを伝えるのに実写は非常にマッチしていました。
もうね、画面を見てるだけでも満足してしまうのですよ。
一つ一つの行動に対し俳優さんの動きも見られますしね。
もちろん、音声付きで。

国内ではこうした実写やムービーをふんだんに使用した良質のADVって、
残念だけれどほとんどありません。
なので私が言及する機会ってほとんどないのだけれど、
実はこういう形式が一番好きなのです。

しかも、『Beast Within』はCD6枚組みでした。
95年当時では、この6枚組って最高なのでは?
それだけに、実写等を使っていてもボリューム面も十分でしたね。

優れたストーリーが、優れたグラフィックによって彩られる。
それだけでも、名作と言われ続ける所以が解るというものですね。

ところで、『Beast Within』は全編実写ということで、
各キャラクターも俳優さんたちが演じています。
主人公であるガブリエル・ナイトの暑苦しさも良い味を出してるけれど、
個人的には相棒のグレース・ナカムラの存在が大きかったです。

gk203.jpg gk204.jpg

ここでちょいと説明しておきますと、
ガブリエル・ナイトは普段は古本屋を経営する作家であり、
グレース・ナカムラはその古本屋でアルバイトをしている、
エール大学所属の日系2世の大学院生なのです。

このグレース・ナカムラ、
1の時は本当に学生か?って思う様なオバサンだったんですよ。
可愛さなんて、カケラもありゃしませんw
しかし、本作ではちゃんと女優さんが使われてまして。
しかも個人的には結構好みだったりしますしw
正直、そういう意味でもプレイしていて楽しかったですね。

もちろん、ゲームとしても優れています。
ここまでシステムには触れてきませんでしたが、
『Beast Within』は典型的なP&C(ポイント&クリック)タイプのADVです。
シエラ社ってのは昔からADVを作り続けており、
Lucas Artsと並んでADV市場では老舗中の老舗です。
国内ゲーム機のRPGで例えるならば、
昔のENIXとスクウェアみたいなものでしょうか。
老舗中の老舗の看板タイトルの続編ということもあり、
謎解き等も非常に洗練されていて、ゲームとしても非常によく出来ていました。

しいて足りない部分を挙げるとするならば、
典型的なP&Cに留まりシステム面で斬新なところがない点でしょうね。
もっとも狭義のゲーム性は十分なんで、
プレイしている分には特に気にもならないでしょうけれど。

総じてどの項目も長所にこそなれ、短所たる部分はないんですよね。
本当にスキのない作りです。
まぁ、だからこそ最高傑作として名前を挙げる人が出てくるわけですがね。
個人的にも、実写系のADVでは歴代最高得点ですし。
この点数は今後も更新されることはないでしょう。

『Beast Within』は10年以上前の作品であり、確かに古いでしょう。
でもADVの中の最高峰に位置する上に、
現在は実写を用いた作品がほとんどないことも考慮すれば、
今尚プレイする価値はあるでしょう。
機会があるならば、ぜひとも挑戦してもらいたいものですね。

ランク:AAA(名作)

関連するタグ WIN /ADV /P&C式 /


  面影レイルバック      ヤミと祝祭のサンクチュアリ   それでも妻を愛してる2
カテゴリ「海外ADV」内の前後の記事





管理者にだけ表示を許可する

ああー、懐かしい……。これ欲しくて、手に入れるのに随分苦労した記憶があります。
醸し出される暗い雰囲気が良かったんですよね。Broken Swordとはまた違った味わいですね。
ドイツを舞台に人狼伝説とルードヴィッヒ(何世かは忘れた)を絡めたストーリーでしたね。てかなストーリーが完璧すぎて感想が浮かばない(笑)。終盤のオペラのシーンは圧巻でした。
私にとって最大の欠点は字幕がなかったこと。歴史用語が多く登場する上に、ドイツ訛りの英語は非常に大変でした(汗)。
ちなみにこのシリーズの1と2は小説版が存在します。当然未邦訳ですが(笑)。1の小説はゲームのおまけで付いていたので、2の小説もを枚はたいて買ったアホは私です。あれ、何気にレア本なんで(苦笑)。まあ本当は字幕無かったんでそれで結構取りこぼしている台詞があったんじゃないかってことで買ったですけどね。

ミステリー物としては、BWとBSは双璧ですよね。
本当に甲乙付けがたいです。
ストーリーもグラフィックもサウンドもどれもお見事で、オペラのシーンとか本当に凄かったですね。
でも、私も字幕がないのは辛かったです。全部理解できてたらもっと感動できたかと思うと、ちょっと悔しいですね。
1の小説は、ゲームについてきたやつなら持ってます。
でも2の方は持ってないんですよね。
何か話を聞いたら羨ましくなってきましたよw
私も欲しくなってきたけれど、レア本なんですか~
今からだと無理なのかな…
そういえば、『Gray Matter』は延期されちゃいましたね。
来年は忙しいので、実際にプレイできるのは大分先になりそうで残念です。

"The Beast Within"の小説本。今、Amazonで見たら出品者からの発送で6000円弱~8000円強といった感じのようですね。アメリカからの発送です。私が買ったときは9000円前後だったと思います。この値段の違いは何だ!? 円高の影響なのか!?どちらにせよ、かなりのお値段なので購入される際は覚悟を決められた方が良いかと……(汗)。
ところでこの"The Beast Within"。DVDかブルーレイで復活してくれないかなー? いや、限りなく不可能っていうのは分かっているんですけどね(号泣)。
"Gray Matter"延期になっちゃいましたよねー。残念です。

ご丁寧に調べていただき、ありがとうございます。
7000円前後ですか、ゲーム1本分と考えなければ駄目ですね。
でも、BW関連の物だと考えれば、決して高いわけでもないのかな。
円高は国としては痛いのだろうけど、個人的には結構ありがたかったりもするわけで。
私は文房具も集めているので、今だと結構安く買えるんですよね。
まぁ、それで出費が増えて金欠なんですけどw
昔のゲームはCDが多いしOSの問題もあるから、最新OSに対応したDVD版が出てくれると助かりますよね。
でも、やっぱり難しいんでしょうね、残念だけれど。

トラックバック http://advgamer.blog.fc2.com/tb.php/1621-1ef5c7e5
| ホームへ戻る |