Bioscopia

Bioscopia

『Bioscopia』は2001年にWIN用として発売されました。

もともとはドイツ語のゲームになるんですかね。
とりあえず2001年にドイツ語版が発売され、
翌2002年に英語版が発売されています。

bioscopia4.jpg

残念ながら日本語版はないので、私が購入したのも英語版です。

当時は全く関心を持ってなかったので気にもしなかったことですが、
win95が出たあたりは様々なCD-ROMソフトが発売されました。
中には知的好奇心を満たすような教育系のソフトもありましたが、
如何せん味気ない上にゲーム性も乏しく、
あまり普及しなかったかと思います。

その当時の一般PCのADVはMYST系が多かったわけですが、
絵と音で表現するMYST系は、
決して教育系ソフトと排斥しあうものではありません。
例えばエジプトの知識の習得とMYST系ADVの良さを融合させようとした、
『アンク』シリーズなんかもありますしね。

でも、これらはどこか中途半端な感じがして、
私がはまれた作品はありませんでした。
なのでそういう類のゲームは、存在自体忘れつつあったんですけどね。
この『Bioscopia』でこういうのもあるんだよなって、再認識させられました。

『Bioscopia』は「Edutainment adventure」と名付けられていますが、
生物学を中心としたマニアックな作りとなっています。
このゲームが発売されたのは2001年なのですが、
この頃にはMYST系はブームが過ぎ去っていました。
いや、ブームというより作る方のネタが尽きたって方が強いですかね。
新しい作品は画質は良くなっているのですが、
どうにも新鮮さや驚きがないんですよ。
遊ぶ方としてはもっと出して欲しかったのですが、
遊ぶ方も作る方も皆やり尽くしたような、本当に末期的な感じになっていました。

そこに来ての、この徹底的に濃くマニアックに作られた『Bioscopia』の登場です。
温故知新とは良く言ったものですね。
ジャンル的に全く皆無だったわけではないけど、当時は未成熟だった分野。
そこに焦点をあてることで、MYST系ADVに再度可能性を見出させてくれたのです。
本当に久しぶりに、MYST系ADVで新たな発見をすることが出来た作品でした。

かように、教育的な視点に注目した作品というのが、
他とは異なる一般的な特徴となるのでしょう。
もっとも、私は多くの場合教育系ソフトは評価していません。
理由は大きく2つあって、1つはゲームとしては未熟であることと、
もう1つは味気なくて純粋に楽しめないからです。

本作はシステム的にはMYST系ADVとなります。
謎解き部分に関しては格別優れていたという程でもありませんが、
十分水準以上は保っていました。
むしろ内容がマニアックなだけに、
他のMYST系とも違った新鮮な謎解きを楽しむことが出来ました。
これで1つ目の点は問題なくクリアです。

bioscopia8.jpg

残るもう1つの点に関してですが、
実はここが私が本作を名作として判断した最大の理由だったりします。
とにかくね、画面を見ていて楽しいのですよ。
SFチックでもありファンタジーチックでもある独特の世界観とCGは、
思わず見とれてしまうような出来です。
2001年というのは本家たる『MYST3』も発売された年ですが、
『MYST3』ではあまり世界に引き込まれなかったんですね。
いろいろやり過ぎてMYST系に慣れたのもあるのでしょう。
初代をプレイしたときのような吸い込まれるほどの神秘性や芸術性を、
年々感じることが出来なくなっていったんです。
なので、初見でここまで惹かれたのは本当に久しぶりでした。
この世界観とCGは実に秀逸でしたね。

素晴らしい世界観とCGに、教育系ADVという稀な分野。
効果音も良く出来ているし、ここまでなら傑作評価でも良いかと思います。

ただ、残念なことに画面が切り替え方式だったんですね。
360度パノラマ映像が標準となっていた時代だけに、
これではどうしても古臭い前時代的な印象になってしまいました。
それ故、私はランクを1つ下げることとしましたが、
当然そんなことなんか気にしないよって人もいるでしょう。
傑作と判断する人がいても何ら不思議ではない、
そんな魅力を一杯持った作品でした。

ランク:A(名作)

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