蒼い海のトリスティア ~発明工房奮闘記~

蒼い海のトリスティア ~発明工房奮闘記~

『蒼い海のトリスティア』は2002年にWIN用として、
工画堂スタジオから発売されました。

「ぱんつはいてない」で有名になりましたが、
筋の通ったシナリオと遊べるゲーム性で、とてもよく出来た作品でしたね。

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<感想>


このゲームに関しては、大きな特徴を2つあげることができるでしょうか。
1つ目は、貴重な百合作品であること。
本作が発売された2002年はまだ百合ブームの前でしたよね。
マリみては『レイニーブルー』のあたりで既に大人気でしたが、
他の作品は少なかったかと思います。
専門誌の『百合姉妹』も2003年ですしね。
漫画や小説ですらそんな状況ですからね、
これがゲームとなると更に少ないわけです。
百合が好きでも、作品がなければどうしようもないですから。
ゲームにちょっとした百合的要素があっただけでも喜んだものです。

本作でも、主人公のナノカにはその気は全然ありません。
ただ、ナノカを慕うネネが百合っ娘でして。
ナノカ&ネネを見てるだけでも、百合好きとしては満足でした。

もう1つの特徴は、何と言っても「ぱんつはいてない」でしょう。
トリスティアのキャラデザは、当時人気の高かった駒都えーじさんです。
駒都えーじさんと言えば、
今では「ぱんつはいてない」が代名詞となっていますよね。
その言葉を誰が言い出したのかは知りませんが、
一躍有名になった主原因として、
このトリスティアの存在は外せないかと思います。
当時「ぱんつはいてない」でググると、
トップでトリスティアのOHPが出てきました。
これは、かなり話題になりましたね。
この影響で駒都えーじ=「ぱんつはいてない」になったようなものですから。
まさか~って思ってググったら本当にトップに出てきましたからね、
あの時は笑わせてもらいましたっけ。
尚、今は違うみたいなので、ちょっとだけ残念ですね。
PCの一般ゲームはすっかり下火になってきた時期ではありましたが、
その中でピンポイントではありますが、
こうも話題を提供してくれたってだけでも嬉しかったものです。

<ゲームデザイン>


ゲームのジャンルはSLG+ADVになります。
SLG部分は、材料を集めてアイテムを作成していくタイプでした。
ADVと紹介されることも多いけれど、
アイテム作成のSLGパートが苦手な人にはプレイがきついでしょう。
なので基本はSLGでそこにADVパートがついたと考えた方が、
問題は少ないように思います。
アイテム作成というのは、コンシューマーオンリーの人には、
アトリエシリーズのと似たような物と言えば分かりやすいでしょうか。
もっとも、元をたどれば『無人島物語』ですので、
無人島物語の派生版と言った方が適切でしょうけれどね。

この手のシステムとしては特別目新しいところはないけれど、
『無人島物語』が好きな私は結構楽しめました。
ただ、マンネリが嫌いな私は、
SLGで同じようなシステムが続くとすぐ飽きるんですよね。
だから傑作評価したSLGの続編もあまり楽しめないことが多いですし。
それなのに本作が楽しめたってのは、
単にSLGパートだけではなくそこにADVパートが組み合わさった結果として、
新鮮に感じられたからなのでしょう。
言い換えればSLG部分だけなら普通の作品ですから、
SLG部分だけを求める人にはあまり向いてない作品だと思います。

<ストーリー>


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本作はADVパートでストーリーも進行します。
原画が原画ですからね、一見するとギャルゲーっぽく思われがちです。
しかし、これは後から知ったのですが、
ライターは「シュヴァルツシルト」シリーズの人なんですね。
そのせいもあってか、萌え路線とは明らかに違う雰囲気です。
主人公のナノカからして、とても利発な女の子ですからね。
こういう子は、ゲームにはあまりいないです。
プレイ直後よりも、後になって良さが分かってくる感じですね。
萌え路線を求める人には地味に映りそうですが、
テキストやストーリーだけでなくキャラもしっかりと安定しているので、
萌え系が苦手な人にはむしろ安心して楽しむことが出来るでしょう。
外見で騙されがちなんだけど、
プレイすると「シュヴァルツシルト」の人のだよなって、
妙に納得できちゃうんですよね。

SLG+ADVというのは案外難しいもので、
大抵の場合においてSLG部分は同じシステムの純粋なSLGよりも劣ります。
そこを如何に補い更にプラスにもっていけるかは、
当然ADV部分の出来にかかってきます。
もちろん、安易で何の独自性も感じられなければ、
ゲーム進行を妨げるものとしてかえってマイナスにもなります。
本作は可愛い絵柄で百合っぽい展開を交えつつも熱い展開もありますし、
ナノカやスツーカがしっかりとしていることから、
ぶれずに安定感が感じられるのです。
もし本作のライターが違う人だったら、
私は少なくとも1ランク下げたでしょう。
目立たない部分かもしれませんが実はここが非常に大きかったわけで、
名作を決定付けた要因でもありました。

<総合>


本作の全体を通してみてみると、
内容自体は良くも悪くも普通に良作って感じでした。
あとは2つの特徴をどう捉えるかですね。
マニアックな要素ゆえに、必ずしもツボに来る人ばかりではないでしょう。
でも、もし特徴のどれかがツボにきそうであるならば、
その人には間違いなく名作になると思いますね。
加えて、可愛い絵は好きなんだけど、
露骨な萌え路線や無意味に白雉なキャラはうんざりという、
そんな私のような人間には、とてもぴったりのゲームでもありました。

ランク:A(名作)

蒼い海のトリスティア

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