臭作

臭作

『臭作』は1998年にWIN用として、エルフから発売されました。

オヤジ4段積みシステムって何?
何の情報もなく、ただそのシステム名だけが発表され、
多くの人は戸惑ったのではないでしょうか。

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<概要>


鬼畜道の美学を極めろ!
ガキ共め、みんなして俺の美学を踏みにじりやがって……
とある音楽学院の女子学生寮。そこに偽の管理人として潜り込んだ、
天下御免の鬼畜男〔臭作〕。彼は自らの容姿も省みず、
平凡な管理人を装いながら、密かにある計画を思いつきで企てていた…
その計画とは、「たくさんの写真を撮って女の子を脅しちゃうぞ、作戦」。

<ゲームデザイン>


オヤジ4段積みシステムが何だかさっぱり見当もつかないけれど、
『遺作』が面白かったんだからきっと面白いに違いない。
それに何より、WIN用オリジナルでは初のエルフゲーだし・・・
様々な思惑の中発売された『臭作』は、
当時アダルトゲーム史上最高の売り上げをたたき出しました。

ゲームジャンルは盗撮ADVになります。
目的場所にカメラやビデオを設置し、
撮れた写真やビデオを元にヒロインらを脅迫していくのです。

具体的には移動場所を選択し、
移動した先に誰もいなければ道具を設置することができます。
道具はビデオカメラかカメラであり、それぞれ長所短所があります。
ビデオは長時間かつ動画で取れるので優秀だけど、
所持数がカメラより少ないです。
カメラはその逆ですね。
数は一杯あってたくさん設置できるけど、静止画で動きがなく、
加えて決定的な証拠にしにくいという問題があります。
なのでどこに設置するかだけでなく
カメラとビデオのどちらを使うかもよく考えなければなりません。

尚、録画時間が過ぎれば回収しに行くことになりますが、
当然ながら移動した先に誰もいない時しか回収できません。

従って、上記のように移動先に人がいる場合もありますので、
本作は誰がどの時間にどこにいるのかを把握しながら、
スケジュール帳をうめていくような楽しみ方になります。
まぁ、正確なゲームジャンルこそ『同級生』とは異なりますが、
時間管理系作品ということで、
同級生系と楽しみ方の本質部分が似ていると言えますし、
エルフの得意分野とも言えるのでしょうね。

そもそもエルフはADVの作り方が非常に上手いところでしたが、
得意の時間管理系作品ということもあってか、
作品作りの上手さは本作でも十分に発揮されています。
何もない状況でのスケジュール管理はつらいですが、
画面にあるような表を用意したことで進行状況を実感でき、
クリアしようって気にさせてくれました。
また、以後の他社作品はもっと表の細かい物も出ていますが、
量が多い(=自由度が高い)だけでは、
ただしらみつぶしにやってるって感じで面白くないんですよね。
他社の作品をやるたびに、
本作のイベントの総数と自由度のバランスの良さが際立って見えます。

因みに評価とは関係ないですが、
本作ではマルチウインドウを使用しています。
いろんなデータを駆使するRPGやSLGでは有効に活用しやすいのですが、
ADVでは必ずしも必要とは言えません。
しかし内容によっては必須ではないというだけであり、
マルチウインドウを駆使するADVがもっとあっても良いはずです。
結果的に上手く利用できたのが『臭作』だけと言うのも、
後のアダルトゲームの幅の狭さ・多様性のなさを物語っているようです。

そうした苦労を経て回収し、
何も写ってないときのガッカリ感ときたら・・・
逆に、見事撮影に成功していたときなんかはもう嬉しくってね。
この撮れたかな?っていうワクワク感が解ってもらえるでしょうか。
(注:あくまでもゲーム内の話です。私に盗撮癖はありませんよw)

また、同じ撮影に成功したのでも、写真とビデオ動画とでは全然違います。
どうでもいい場面は写真でもOKでしょう。
でもね、着替えとかトイレとかの動きがある場面だったり、
または決定的な場面などではやっぱり動画で見たくなるものです。
脅迫材料としての価値も変わってきますしね。
だから写真が撮れても、今度はビデオで撮ってやろうと、
再プレイの意欲が沸いてくるのです。

盗撮好きのツボを上手く押さえてますよね。
斬新なだけでなく、非常によく出来た作品でした。

ツボという点で少し補足しておきます。
少し極端な話かもしれませんが、
究極的には盗撮好きにエロシーンはいらんのです。
『臭作』も実は意外とエロくはなく、抜きだけを目的とするなら、
他にも優れたゲームはあるでしょう。
しかしそれにもかかわらず『臭作』絶賛されるのは、
盗撮部分が優れていたからなのです。

盗撮好きはね、延々と盗撮できてりゃ満足なんですよ。
理想的なのは、美少女だらけの街で365日盗撮だけできるような作品で、
それさえあればOKなんです。

他のゲームは、中にはそこを履き違えてる作品があります。
盗撮ゲームとして宣伝しておきながら、
盗撮が単に相手を脅迫するための「手段」に使われているケースが多いのです。
余計な陵辱要素とかに力を入れたりするものだから、
肝心の盗撮部分の作りこみが甘いのばっかなんですよ。
盗撮ゲーを作るなら、まずは盗撮部分をしっかり作らないと。

手段が写真だけでなくビデオがあるとかね、
こうマニアの収集癖をくすぐるようじゃないと駄目でしょう。
撮って集めたコレクションを見てニヤニヤできる、
そんなゲームをファンは待ってるのです。
その点において今尚『臭作』は最高の作品であり、
盗撮ゲーの金字塔として君臨し続けるのです。

・・・と、盗撮癖のない人間の感想でしたw
真の盗撮好きがどう思うかはまた別かもしれないので、
そういう人ならもっとマニアックな意見が出てくるでしょうね。
でもいずれにしろ、『臭作』以上に濃い、
マニアから絶賛された作品もないので、
結果的に『臭作』が優れている点に変わりはないのでしょう。

こうしたいわゆる盗撮ゲームは、
『臭作』の発売以後もいろんな所から発売されています。
しかし、『臭作』の発売から既に10年以上経ちましたが、
残念ながらこれを超える盗撮ゲームが発売されていないのが現状です。

<感想>


ここまで主にゲーム部分の話になりましたが、
エルフは他にも魅力を持っています。
つまりエルフ作品のグラフィックはいつの時代も綺麗ですが、
『臭作』では盗撮シーンにアニメを導入しています。
WIN用のアニメはまだ珍しさもあり、非常に満足でしたね。

サウンドも凄く雰囲気にぴったりでした。

ストーリーは、ラストであっと驚かされますよ、間違いなく。
プレイヤーの存在をもゲーム内に引き込んだあの方法は、
ある意味反則っぽいですけれどw
プレイした人で最後にディスプレイに手のひらを重ねたのは、
少なくないのではないでしょうか。
最後の最後で驚かされるとともに感動するとは、
思っても見なかったですね。
・・・まぁ、盗撮好きは余計な事すんなって人もいますがw

<総合>


ゲームを評価する場合、項目は幾つかあります。
ストーリー・キャラ・ゲームデザイン・ゲーム性・
グラフィック・サウンド・ボリューム等・・・
その全ての項目で長所と判断しうる非常に高レベルな傑作でした。

文句があるとしたら1つだけ。
メインヒロインの高部絵里を盗撮・陵辱できない事です。
盗撮ゲーでメインヒロインに手を出せないなんて、
偉い人は一体何を考えてんだか・・・

それをやるとエンディングが成り立たないと言う人もいますが、
そんなのマルチストーリーのゲームならば、
ifということでかたがつくでしょうに。
そこがゲームの特権なんだから。

後に発売されたDVD版にはエロシーン(和姦)が追加されています。
でもね、そんなのが欲しいんじゃない。
自分らは盗撮がしたいのだと・・・
そういうわけで、『臭作・完全版』出してください、お願いしますw

ランク:AAA-(名作)

臭作

DL版
臭作

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おやぢ三部作で唯一ホモシーンがない作品ですねw
むしろあとの2作品があったのかw
萌えたからいいんですけどね。
そういう所がelfの枠からはみ出してるとも言えますね。

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