妖獣戦記2 黎明の戦士たち

妖獣戦記2 黎明の戦士たち

『妖獣戦記2 -黎明の戦士たち-』は1995年にPC98用として、
D.O.から発売されました。

2と名付けられていますが、『妖獣戦記』『続妖獣戦記』に次ぐ3作目になります。
そして、同時にシリーズの完結編にもあたります。

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<概要>


物語が、また動き始める。

妖獣との壮絶な戦いから10ヶ月余・・・・・・。
A.S.S.P.によって弱体化したはずの妖獣が、
新たなる脅威となって再びよみがえった・・・・・・。
人類に未来はあるのか?
A.S.S.P.の人類の存亡を賭けた最後の戦いが始まる!

ゲームジャンルはシミュレーションRPGになります。
妖獣戦記シリーズも本作で3本目、同時に完結編でもあります。
こういう雰囲気の作品は昔は他にもあったと思うけれど、
最近では本当に少なくなりましたよね。

<ストーリー>


ゲームはイベントにつぐイベントで、
飽きるどころかあまりの怒涛の展開に、
一気にプレイしたくなること必至です。
しかも、近年のゲームに見られるような、
あまっちょろい要素はありません。
シリアスでシビアな、重い展開が次々と訪れるのです。

さて、本作は迫り来る妖獣との戦いが描かれているのですが、
何といっても隊長である主人公と部下、
即ち妖獣と戦うための兵器として生まれてきた、
バイオソルジャー達との交流が重要な意味合いを持ってきます。

バイオソルジャーといっても、見た目は人間と変わりません。
3作目にもなる本作の頃には、
主人公にとって掛け替えのない仲間であり戦友になっているのです。
それは同時に、長く一緒に戦ってきたプレイヤーにとっても、
掛け替えのない戦友なのです。

でも、やっぱり使命を帯びて作られた存在なんですよね・・・
ラストの展開はとても衝撃的で、
それこそ、ご飯が喉を通らないくらいにショックでした。

降って湧いた不幸とかではないから、
その結末にはとても説得力もあります。
お涙頂戴なあざとい展開ではないから、涙自体は流れていません。

でも、だからこそ、そんなリアルな流れだからこそ、
現実がプレイヤーには重くのしかかってくるのです。
胸の奥にギュッとくるような、そんな感じです。

バイオソルジャーとは何だったのかと、
SF的に考えるのも良いでしょう。
怒涛の展開に翻弄され、戦記物として楽しむのも良いでしょう。
ただ1つだけ個人的に言えるとするならば、
数あるS・RPGの中でも、
ストーリーだけならこれが最高傑作だということです。

アダルトゲームをやっていると、時として、
一般作品では絶対に味わえないような感動に出会うことがあります。
94年の『闘神都市2』に95年の『妖獣戦記2』、
それに96年の『YU-NO』。
奇しくもRPGにSLG、それにADVとジャンルも全て異なりますが、
そのどれもが本当に素晴らしい作品でしたね。

かようにストーリーに秀でた本作。
本作の場合はキャラにどれだけ愛着が沸いていたかでも、
ラストで受ける印象が大きく変わってきます。
ストーリーの繋がりや流れの面からだけでなく、そういう面からも、
できれば全作品を通してプレイした方が良いでしょうね。
ってか、前2作をやってると、本作の出だしから感動しちゃいますし。

ただ、本作は大傑作といえるけれど、
前2作品はそれほどでもないわけで。
『妖獣戦記』は凡作~良作。
『続妖獣戦記』は単体では良作で、
『妖獣戦記』をプレイした上でなら一応名作ってところでしょうか。
なので3作全部やれとはなかなか言いにくい面もあるんですけどね、
それでも本作を心底楽しみたいならば、
全部やっておくべきなのでしょう。

<グラフィック>


さて、私は本作を高く評価しているし、
他にも本作が最高傑作だって評している人も結構多いです。
その割には、例えば『闘神都市2』や『YU-NO』、
或いは同じS・RPGの『ドラゴンナイト4』なんかよりも、
はるかに知名度が低いですよね。
その大きな要因足りえたのは、グラフィックにあったかと思います。

当時のD.O.というと、とかく触手や人外のイメージが強くってね。
もともとアクの強いドギツイ原画ではありましたが、
更に触手がうようよ出てくると、どうしても人を選んでしまいます。
私もそれで最初は敬遠していましたが、
同じようにそれで敬遠した人も多かったかと思います。
この当時のD.O.は素晴らしい作品が多かったですが、
強烈な印象を持っているがゆえに、
プレイヤーも限られてしまったのが勿体無かったですね。

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逆に触手とかそういうのが好きで、
このキャラデザも好きってな人には、
D.O.は最高のブランドにもなりえたんですけどね。
萌えとか可愛いと思える美少女とは無縁なので、
アダルトゲーマー全般に受ける絵ではないかもしれませんが、
デッサンとか凄く上手いですからね。
一度良さが理解できると、他所の絵よりもずっと良く見えますし。

それに私も、今ではこのゲームには、
この原画があってこそだと思います。
このシリアスでシビアな物語には、
今風の萌え絵では合わないでしょう。
広崎さんの絵があって初めて、
ゲームの魅力を伝えきれたんだと思いますね。

<ゲームデザイン>


かようにストーリーやキャラ、
グラフィックは素晴らしかったのですが、
ゲーム部分は普通に楽しめるって程度でしょうか。
前作までよりはボリューム面も含めて進歩していますが、
それでも特別優れていたとは言えないでしょう。

まぁ初代の頃とかはゲーム部分にも難があり、
人によってはマイナスに感じたでしょうから。
それが少しずつ改善されいって、
本作ならではの独自要素も加えられることにより、
ゲーム部分だけで名作と言えるほどではないにしても、
マイナスではなくなったということですね。

<感想・総合>


SRPGという範囲で語るならば、
個人的にはシステムなら『ファイアーエムブレム』、
ストーリーなら『妖獣戦記2』といったところですかね。

蛭田さんに『同級生』と『DE・JA2』があるのなら、
広崎さんには『妖獣戦記2』と『虜』があるということで、
アダルトゲーム史上に燦然と輝く、非常に素晴らしい作品でした。

最後に、本作はWIN用にも移植されています。
移植作品ってイマイチなのが多いので、
大抵の作品は好きになれません。
でも、本作に限って言うならば、話は別です。
WIN95用の移植版は余計なことはせずに基本的にはベタ移植で、
そこにグラフィックの色数を増やして音声を付けたんです。
この声優さんがまた、異常に豪華だったんですね。
折笠愛さんとか川上とも子さんとか、
アニメで見かける人らがこういう作品に出てくるとは、
全く思いもしませんでしたし。
そもそも98時代の傑作に声が付いてるってだけでも、
数が少ないですからね、
これだけはもう、今となっては超レア商品なので、
運良く見かけたら確保しておくべきでしょうね。

ランク:AAA-(名作)

Win95 CDソフト妖獣戦記2

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このソフト大好きでした。アルファやハルカはかっこいいし、アユミは可愛いし。冴子のEDには泣けました。最新版は…ちょっとね。どうせリプレイするなら旧作がいいかなー。

>>やまねさん
確か、以前もそう言っていましたよね。
本当に良い作品でした。
自分は、キャラでは特に冴子が好きでした。
まぁ、皆良かったですけど。
結局2は真説版が出てないみたいだけど、
あの絵なら出なくでも良かったかもですね。
やっぱりオリジナルの絵が一番ですよ。

たまたま何かを検索してココにたどりつき、妖獣戦記2のラストには自分も大きな衝撃を受けたので、懐かしく読ませてもらったのですが、続けて Wikipedia を見てびっくり……
天城冴子の声をされていた佐久間純子さんが去年亡くなられていたのですね。
あの声は今でもリアルに耳に蘇るのに……残念でなりません。

Re: 冴子

はじめまして。

> 天城冴子の声をされていた佐久間純子さんが去年亡くなられていたのですね。
そうだったのですか・・・
全く知りませんでした。貴重な情報ありがとうございます。

つい先日EVEシリーズの桂木弥生役、個人的にはガンダムZZのエルピー・プル役を演じていた本多知恵子さんの訃報を知りショックを受けたところでした。

このような話を聞くたびに、何だか寂しくなってきてしまいますね。

未だにこれを越えるエロゲは出てないです。
あーー、ニュアンスが少し違うかな、私はこれをエロゲという範疇に置いてないんです。
エロが薄かったからということもありますが、それ以前にエロはいらないと判断したからです。
触手ものというイメージでしたから、強烈で濃いエロが多いのかと思いきや、私としては薄いという判断でした。
まあ、あの頃のエロゲなんてあんなものかも知れませんが、基本的に一枚画にテキストがついてるだけのエロシーンで、そういう意味では「使えません」でした。

でも、そんなものは地平線の彼方へ放り投げるほどの出来映えでした。
キャラにストーリー、そして音楽。
どれもこれも素晴らしくて本当にはまりました。
泣けるシーンもあるんですが、いわゆる泣きゲーみたいに、いかにも「ほら、ここが泣くシーンですよ」という押しつけ感がない。
わーわー大泣きするんじゃなくて、じわっと涙腺が緩む感じがたまらなかったですね。
あのラストで、真っ黒な画面にぽつん、ぽつんと隊員たちの名前が表示されるくだりなんかもう、思い出すだけで涙が滲んでくる。
過剰な演出なんかなくたっていい。
ドラマってああいう風に作るものだと思うんですよ。
前二作は、このゲームをやるためにプレイしたんだなと思えるソフトでした。

難点があるとすれば、やはりエロシーンでしょう。
妖獣に襲われる一般人の描写は必要でしょうが、それならもっと執拗に描写して欲しかったし、よく考えると隊員たちが妖獣に凌辱されるシーンてのもなかったんですね。
なんかこれは不完全燃焼な気がします。
隊員達のエロは基本的にプレイヤーの分身である隊長との和姦になるわけですが、これっていらなかったと思うんです。
どの隊員も隊長に好感以上のものを持っているのはわかるんだけど、安易に関係しすぎだなあ、と。
この場合、隊員の尻が軽いというよりは隊長の節度がないって感じですけども。
隊長と隊員の関係に感づいた曽我部香織が隊長に「バイオソルジャーの慰安夫」と言っていたけど、その通りでしたもんねえ。
唯一、納得がいったというか物語上必要不可欠だったのは冴子とのシーンで、あれだけは良かったと思いました。

でも不満らしい不満はその程度で、100点満点が98点になったくらいのものであり、傑作だったという評価は揺るぎません。
windows版で音声がついた時は嬉しかったですね。
DOS版ももちろん持っていたんですが、即座に買いました。
当時のマシンに音源がなかったもんですから、このソフトのためにわざわざ買った記憶があります。
声優さんたちも信じられないくらい豪華でしたし、おまけでサントラが収録されていたのもポイントでした。

> 未だにこれを越えるエロゲは出てないです。
> あーー、ニュアンスが少し違うかな、私はこれをエロゲという範疇に置いてないんです。
妖獣戦記2は素晴らしい作品でしたからね。
アダルトなゲームではあるのだけれど、エロゲと言うと何か違うよなって思ってしまう。
こういう作品があるから、私は普段あまりエロゲ(この言葉の方が短いので使いやすいのですが)という言葉を使わずにアダルトゲームって表現したくなるんですよね。

> エロが薄かったからということもありますが、それ以前にエロはいらないと判断したからです。
> 触手ものというイメージでしたから、強烈で濃いエロが多いのかと思いきや、私としては薄いという判断でした。

DOって、やっぱりちょっと損しているなって思います。どうしても触手のイメージが強いので、それで敬遠しちゃう人も出てくるでしょうから。
そして触手とかがあるとエロが濃そうなのだけど、いざやってみるとそれ程でもないって感じで。だから濃い物を期待した人はあれって思ってしまうと。
でも、仰るように、ほんの数点程度の些細な問題にしかすぎませんけどね。

> windows版で音声がついた時は嬉しかったですね。
私は、当時はそれ程音声にこだわっていなかったのと、基本的にリメイクとか買わない主義なので、最初はスルーしたんですよね。
でも、後でなくなる前にこれは確保せねばと思い、購入しました。
私の中ではリメイクも持っているというのは、例外中の例外って感じです。でも、それだけの価値のある作品でしたね。
古いゲームはディスクをどこに置いたか忘れている物も多いのですが、このWIN版はいつでも取り出せる目立つ位置に置いてありますし。

またこういう作品がやりたいものですね。

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