Morpheus

Morpheus

『Morpheus』は1998年にWIN用として、
Piranha Interactive Publishingから発売されました。

Morpheus、日本語ではモルペウス。ギリシャ神話に登場する夢の神であり、
「形作るもの」という意味を持つそうです。

morpheus1.jpg morpheus7.jpg

製作はSoap Bubble Productionsになりますね。
日本語版はありませんので、英語版でのプレイとなります。

その名が表すとおり、夢の中のようなとても神秘的な作品でした。
OPから凍え死にそうな男の人が出てきます。
北極に旅立った冒険家のようですが、
どうやら彼(マシュー・ホームズ)は同じく北極に旅立ち、
30年前に行方不明になった父の死の謎を求めているようです。
そして、旅の果てでマシューは幽霊船に出会います。
その幽霊船はマシューの父が長年探し求めていたものでした・・・

とまあ、イントロはこんな感じでしょうか。
舞台は幽霊船。
そこでは虚構と現実が入り乱れ、
何とも神秘的で幻想的な世界が繰り広げられるのです。

さて、本作はMYST系のADVになります。
これまで何度も書いてはきましたが、
MYST系のADVは97年の時点でおおよその完成は果たしました。
完成という表現も曖昧ですが、
映像面では『アトランティス』が全方向360度パノラマ映像を実現し、
以後の大きな発展はありません。
謎解きの面でも、『RIVEN』でやりつくした感がありました。
どちらも97年の作品で、故に97年で大体の要素は出尽くしたと思うのです。

98年以降のMYST系ADVは、
前年までにバラバラに現れて出た各要素が統合され、
成熟性を高めつつも設定や世界観で独自色を出していく。
そういったイメージだったかと思われます。

本作が発売されたのも98年。
グラフィック面では360度パノラマ映像を搭載し、
謎解き面でも『RIVEN』を髣髴させる出来でした。
加えて、MYST系ADVの弱点だったストーリー面を強化してきたのです。
本作をプレイした人の多くが真っ先に抱く感想は、
とにかく雰囲気の良い作品だねってことでしょう。
MYST系ADVの持つ各要素を充実させつつも、
素晴らしい世界観・ストーリーを展開してくれたのが、
この『Morpheus』だったのです。

morpheus6.jpg morpheus9.jpg

かように世界観や設定の良さが評価された本作ですが、
MYST系ADVですので世界観を伝えるために、
サウンドやグラフィックの良し悪しも鍵となります。

まずサウンド面ですが、効果音や俳優らの演技が秀逸でした。
ここは大きなプラスポイントだと言えるでしょう。

そしてそれ以上にグラフィックが伝える神秘的な光景は圧巻で、
見ているだけで惚れ惚れします。

ただ、グラフィックのデザイン自体は非常に秀逸ですし、
360度パノラマ視点と言うことで技術的にも優れてはいますが、
画質自体はそれ程でもないんですよね。
1画面だけで判断するならば、数年前の作品のような感じもします。
まぁ、これはある意味仕方ないのかもしれませんけどね。
2001年に発売された『MYST3』もパノラマ映像でしたが、
静止画で見ると97年の『RIVEN』以下では?って思えたりもしました。
4年あってもそう感じるわけですから、
98年の本作が画質面で97年の静止画切り替えタイプ式よりも劣るのも、
当然なのかもしれません。
グラフィック面はデザインの秀逸さと画質の荒さをどう天秤にかけるかで、
少し判断が分かれるかもしれませんね。

判断が分かれるという点は、ゲーム部分にも当てはまります。
MYST系ということで謎解きをさせられるわけですが、
難しすぎるって意見もあるんですよ。
他方で、そんなに難しくもないって意見もありますし。
これも結構割れている気がするんですよね。

しかし、難易度をどう捉えるにしろ、
私は本作のパズルは高く評価されるべきじゃないかなって思います。
『RIVEN』にも似た感覚っていうんですかね、
本作のパズルは論理的なんですよ。
論理性と高い観察眼を要求されるのです。
こういうのは苦手な人は苦手なので、
クリアできないとどれも同じに見えてしまいがちです。
しかしこの計算されつくしたパズルは、
やっぱり高く評価されて然るべきだと思うのです。

画質面を除けばほぼ完璧に見える本作。
ただ、若干操作性が悪かったわけで、
その辺が気になる人は注意が必要かもしれませんね。
同年のレガシーオブタイムの方が好きということもあり、
当初はAとしていたのですが、
あらためてみると傑作扱いで良いのではと思い、
AA-としておきます。

※今からプレイする人がいるかは分かりませんが、
このゲームはQuickTimeを使用します。
ただ、これが厄介でして、新しいバージョンじゃ起動しません。
ゲームに付属のバージョンでなきゃ動かなかったと記憶しています。
環境の構築とバックアップが必要なので、
若干面倒くさいかもしれませんね。
その点だけは、ご注意ください。

ランク:AA-(名作)

関連するタグ WIN /ADV /MYST系 /


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