ドラゴンクエスト3 そして伝説へ・・・

ドラゴンクエスト3 そして伝説へ・・・

『ドラゴンクエスト3 そして伝説へ・・・』は1988年にFC用として、
当時のENIXから発売されたRPGです。

日本で一番有名なRPGって、今でもこれなんでしょうか。
FCどころかSFCも知らない世代が増えてきてますからね、
最近のことはよくわかりません。
でも、90年代まででアンケートをとったならば、
知名度が一番高いのはこのゲームに間違いないでしょう。

ドラゴンクエストIII

よくドラクエは社会現象も引き起こしたとか言われますけどね、
それもこの3があったからこそですし。
それだけ、猫も杓子も皆が買ったって感じでした。
確か、約380万本でしたっけ。
この記録は2000年にドラクエ7が出るまでは、
国内では破られなかった数字ですからね。

じゃあ、それ程ヒットした理由は何なんでしょうか?
これに端的に答えるとするならば、
おそらく「完成度」になるのでしょう。

「完成度」って言っても、人それぞれっぽくて曖昧ですけどね。
狭義の意味でのゲーム性、
そのシステムをどれだけ使いこなしたかってことなんでしょう。

堀井さんは、とにかくこの部分が抜群に上手かったです。
ADVを作っていた頃からもコマンド選択式とか斬新な手法を用いるだけでなく、
明らかに他の人が使うのとは別次元の面白さに仕上げてましたから。
そのセンスの良さは、RPGに舞台を移しても何ら損なわれていません。

ストーリー的にも3部作の完結編という事もあり、
本作はまさしく集大成的内容でした。
RPGの最高傑作と考える意見が出てくるのも当然でしょう。
また同時に最もRPGらしいRPGとして初心者への入門にも抜群な点からも、
RPGの中のRPGとも呼べる気がするのです。

まぁ、今更私がこれは名作だよ~なんて言うまでもなく、
各地で絶賛されてきましたからね。
ぶっちゃけ、褒める記事を長々と書く気力も沸かなかったりw
それでも自分もRPGの最高傑作だって思ってれば熱くも語りますが、
決してそうでもないわけでして。

まずはグラフィック。
この年にもなると、RPGやSLGでも派手な演出のゲームも増えてきてます。
ゴチャキャラバトルの『ファーストクイーン』や、
FCの『キャプテン翼』なんかは画面を見てるだけでも楽しめたものです。
一方の本作は、それらに比べるとはるかに地味でした。
またOPですね。OPでゲームの良し悪しが決まるわけではないけれど、
良いゲームの多くはOPからプレイヤーの心を捉えたものです。
若干私の守備範囲外ではあるけれど、
『イース2』のOPなんかは本当に鳥肌物でしたね。
あれは、電源を入れた瞬間から心を鷲掴みにされた気分でした。
一方の本作は、そもそもOPがありません。
前作の2ですらあったのに、何もありません。
いきなり真っ黒い画面から始まります。
容量の関係といえばそれまでだけど、他のゲームと比べるとどうしてもね・・・

次にシステムです。
RPGというのは、ある意味SLGの派生だと思います。
そのSLGも、本作の発売された88年には斬新なゲームが数多く登場しました。
枚挙に暇がないほどです。
RPGに限定してみても、英語版でダンマスが前年に発売されてますし。
87年から88年にかけてというのは、
システム的にも新鮮な楽しみが一気に増えた年でした。
その点、本作は基本的には前作のマイナーチェンジでしかないんですよね。
堀井さん流のパーティ戦闘の面白みってのは、
2の時点で表現されていたと思います。
3はボリュームが増えたし、それはそれで完成度にも繋がって評価しますが、
新鮮味という点ではどうしても弱かったですね。
オリジナリティとクオリティ、
あるいは独創性と完成度という表現でも良いですかね。
ゲーム性が高いというにはこの2つの要素が欠かせないと思いますが、
本作は完成度は突出しているものの、独創性には欠けていましたね。

また、ゲーム自体の難易度も下がりました。
3から始めた人も多いので、全体的な観点からは良かった事だとは思います。
でもね、1からやってきた人には決してプラス要因ではないでしょう。
よく堀井さんは3をやるために、
1から段階を経てきたって言う話を聞きます。
確かに、表面的なシステムの変遷を見るとそうなんです。
だけど段階を踏ませたいのなら、
1より2、2より3と徐々に難易度を上げるべきなんです。
2より3の難易度が下がる理由が解りません。
弘法も筆の誤りと言いますが、堀井さんにしては珍しいミスかと思います。

さらにマップ。当時のプレイヤーはほとんど子供でしたからね。
世界地図を模したマップは、スゲ~って評価されていました。
でもよくよく考えると、むしろ逆じゃないですか?
独自の物を作れず、安易に他から流用したとも言えるのですから。
今こうしたマップを用意しても、きっと叩かれるだけでしょう。

ファミ通の評価って、今では全くアテになりません。
しかし、ファミコン時代にはとても信憑性のあるものでした。
発売タイトルが少ない上にクリアまで時間もかかりませんでしたからね、
1本にかけられる時間も今とは違います。
当然、その点数にも説得力があったものです。
そのファミ通の点数では、
ファミコンのドラクエ作品では2が一番高いんです。
これに違和感を感じる人もいるでしょうが、私は納得です。
確かに今プレイしたならば、後発な分だけ2よりも3の方が面白いです。
でも、正直3には2程のインパクトはなかったです。
2によって内容的にもPCのRPGの最高水準に並ぶことが出来、
むしろ手軽にプレイできる分PCのRPGを上回ったとも言えました。
3はそこから進化はしているけれど、
88年における周りの進化ほどではなかったと思うのです。
キャプテン翼で例えれば、
DQ2は小学6年の日向でDQ3は中学2年の日向です。

相対的に見れば、88年という年には他にも面白いゲームが存在しました。
それ故に、私は本作は広い意味で名作ではあるけれど、
決して傑作足りえないと考えるのです。

ランク:A(名作)

ドラゴンクエストIII

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ドラクエ3は懐かしいですね
以後の作品は別の方向に進んだと思います
それでも4,5,6は好きでした
ファミ通はPSの頃から当てになりませんねw

>>京さん
本質的な面白さは今でも変わらないんでしょうけどね。
でも、新しめのはどうにもマンネリに感じてしまって。
(8のグラフィックには感動しましたが)
誰しもが諸手を挙げて褒められたのは、
この3までだったでしょうね。
個人的には他社より抜け出ていたのは、4までかなと思っていますけど。

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