七回死んだ男 西澤保彦

七回死んだ男 西澤保彦

『七回死んだ男』

西澤保彦氏の代表作で、元々は1995年に発売された作品です。

推理+SFに対する偏見を取っ払ってくれた作品でした。

七回死んだ男

商品説明は以下の通り。
「どうしても殺人が防げない!?不思議な時間の「反復落し穴」で、
甦る度に、また殺されてしまう。渕上零治郎老人―。
「落し穴」を唯一人認識できる孫の久太郎少年は、
祖父を救うためにあらゆる手を尽くす。
孤軍奮闘の末、少年探偵が思いついた解決策とは。 」

今は文庫で発売されていますが、最初は新書でした。
私が読んだのは新書版で、
細かい時期は忘れてしまったのだけど、もう10年以上前になるんですかね。

この作品はタイトルからも分かるように、ループモノになります。
主人公の祖父が殺されてしまうのですが、
主人公は殺される前の日に戻ってしまいます。
それで何とか祖父の死を防ごうとするのですが、
また死んでしまい、主人公も前日に戻されてしまいます。

まぁこのブログを訪れる人の大半はゲーマーだと思いますし、
そうなるとループモノも好きだって人も多いのではないでしょうか。

で、この作品はループモノでありSFモノであるのですが、
同時にミステリーでもあるんですね。

昔は推理+SFの組み合わせで楽しめた作品がなかったこともあって、
一時期の私は推理モノとSFモノは相性が悪いのだと決め付けていました。
たぶん、そんな風に考えるのは私だけでないと思うのですが・・・

でも、必ずしもそうではないんですね。
私が嫌なのは、緻密に推理を組み立てていたにもかかわらず、
最後でSFネタを用いてトンデモ展開にもっていくことなのです。
それだと、せっかく積み重ねてきたものが全て無駄になりますし、
考えながら読んでいたこちらの労力も無駄になりますからね。

そういう展開にしないのであれば、
つまりきちんとSFの設定をしておいて、
それを元にミステリーとして構成されているのであれば、
推理+SFでもきちんと楽しめるのです。
そのことをハッキリと示してくれた点で、
この作品は私にとっては印象深いものとなりました。
もし推理+SFの組み合わせは駄目だと思い込んでいる人がいたら、
その人にはぜひとも読んでもらいたい小説です。

ただ、一つだけ注意するべき点があるかもしれません。
『七回死んだ男』は一般小説の扱いになっていますが、
軽いキャラや描写がライトノベルのキャラの描き方と似ているのです。
挿絵があれば、まんまライトノベルですね。
まぁ今はそういうキャラを立てた一般小説を「キャラノベ」と言うそうですが、
当時はそういう言葉がなかっただけなので、
今風に言うのであれば、まさしくキャラノベになるのでしょう。
私はラノベ系は好きですし、
このブログに来る人の多くも大丈夫だと思うのですが、
ラノベとかキャラを立てる作品に抵抗のある人は注意が必要かもしれません。
逆にラノベ大好きって人ならば、普通の小説よりも読みやすいので、
すんなり読めてしまうように思います。

七回死んだ男

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