ミッシングパーツ3

ミッシングパーツ3

『ミッシングパーツ3』は、2003年にDC用としてFOGから発売されました。
現在はPS2版も出ていますね。

尚、オリジナルのDC版は各2話の全3作でしたが、
PS2版は各3話収録の2作品に纏まっており、PSP版は1本に全て収録しています。

MP3-01.jpg

ADVの主流がノベル物になってから何年が経つでしょうか。
これまでに、数多くのノベル物が発売されました。

ノベル物が増える事により、
一般的にはストーリー重視な作品が増えたと言われています。
はたして本当でしょうか?

近年のノベルについて少し思う事があります。
途中までの盛り上がりは良いのです。
しかし最後でこける、竜頭蛇尾な作品ばかりじゃないかと。

起承転結の結が駄目とも言え・・・いや、ちょっと違いますね。
その場合だと起承転はしっかりしていることになってしまう。

結に問題があるだけでなく、その前段階にも問題がある気がします。
伏線と呼ばれるものが単に伏せてるだけの意味不明な物が多く、
本当の意味で伏線足りえていないのです。

結局、どれをとっても悪い意味でラノベ的。
ストーリー重視ではなく、キャラ重視なんですよね。
穴がある部分を妄想で補うと言えば聞こえはいいですけど・・・
従って、萌えを求める人には現状は良いかもだけど、
ハッキリ言ってストーリーに関しては退化すらしていると思います。

物語の結末から逆算してキッチリと構成し、伏線を張る。
エンディングでは全てが決着し、心から満足できる。
そんなゲームは本当に少ないです。
それをきっちりと実現できたのが、
『ミッシングパーツ』シリーズなのではないかと思います。

エンディングを見ながらきっと思うでしょう。
あぁ、この瞬間のためにここまでやってきたんだなと。
ストーリー重視派の人、ぜひやってみてください。
きっと後悔することはないはずですから。

MP3-02.jpg

と言うことで、少し細かい部分も見ていきますが、
システムはコマンド選択式の推理ADVになります。
もっとも時間の概念が混ざっているため、全部のコマンドを試す事はできません。
加えて、とった行動によりエンディングが若干異なってきます。

ここは人によって捉え方が変わってくるでしょうね。
コマンドを全部試してその反応を楽しむのが好きという、
昔ながらのコマンド選択式のファンには少し不満かもしれません。
でも、出来の悪い選択式にありがちな総当り的なダルさからは開放されますので、
おそらく今であれば多くの人に好意的に受け止められるかと思います。

また、選択式とはいいましたが、少し違和感がありますね。
これは、ノベル書きが選択式の形を借りて作ってみたって感じです。
昔からの選択式の作り方とは、雰囲気が異なるんですね。
ここは説明は難しいけど、古くからのADVファンならわかってくれるかと思います。

グラフィックも非常に良好です。
すっかりメジャーになった、一枚絵の拡大・縮小による演出方法。
アダルトゲームでは2004年頃から認知度が高まったように思いますが、
MPは2002年のMP2の時点で既に取り入れています。
加えて、もともとの1枚絵のレベルも非常に高いので、
本作でも十分に長所と言える出来と言えるでしょう。

シナリオは、MP3には5話と6話が収録してあります。
MPシリーズは上記の通り1~3まであり、全部で6話から構成されています。
一つ一つは別個の事件ではありますが、黒幕がいて根っこで繋がっています。
6話はこれまでの総決算ですので、故に5話までのプレイが前提になります。
従って、1から始めないと最後の纏めである6話は意味不明でしょう。
一応どのシナリオからでも楽しめるということになっていますが、
ストーリーの良さがうりのゲームですので、
ストーリーが理解できないと話になりません。
MP3から始めようという人もあまりいないと思いますが、
くれぐれも最初からプレイするようお願いします。
そういう構造なので、評価的には単独っていうのは事実上不可能でしょう。
なので個人的なランクも、全てをクリアしたことを前提としています。
感想としては冒頭に書いた通りで、プレイして良かったと心底思える内容でした。

因みに、絵柄だけだと勘違いする人もいるかもしれないのですが、
最近は恋愛ものが多い関係でヒロインの存在が欠かせません。
MPにもヒロインらしきキャラは登場しますが、このゲームは推理ものってことで、
ヒロインとの個別ENDなんてものはありません。
もしギャルゲー的要素を期待すると肩透かしにあうと思います。

キャラはもちろん女性キャラも良いのですが、
むしろ主人公も含めて男性キャラの魅力が大きかったのかなと。
主人公には哲平という親友がいて、
ホームズとワトソンみたいな感じで活躍します。
ヒロインとの交流より、むしろこの親友との交流の方が遥かに熱いです。
そのためか、BL好きな人には結構評判が良かったはず。
そういうわけで女性にもオススメですね、これは。

この年になって音声がない等足りない面もありますが、
それが気にならないくらい魅力の詰まった作品です。
現時点では推理物で傑作評価した最後の作品ですので、
推理物好きにはぜひともプレイしてもらいたい1本ですね。

ランク:AA-(名作)

MPB MPPSP

関連するタグ ドリームキャスト /ADV /コマンド選択式 /


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