京都龍の寺殺人事件

京都龍の寺殺人事件

『山村美紗サスペンス 京都龍の寺殺人事件』は、
1987年にファミコン用としてタイトーから発売されました。

山村美紗原作のゲームとしては最初の作品になります。

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<概要>


推理小説を読む人であるならば、
おそらく山村美紗さんの名前を知らない人はいないのではないでしょうか。
それ程有名な人だけあって結構ゲーム化もされおり、
ファミコンの頃から既に幾つかありました。

まぁ、当時ファミコンで遊ぶのって子供ばっかでしたからね。
子供にその名前がわかるわけもないし、
どれだけ売り上げに貢献できたんだかは疑問ですけどね。

さて、その山村美紗原作のゲームの中で一番最初に発売されたのが、
この『京都龍の寺殺人事件』でありました。
それと同時に、一番面白い作品でもあったと私は思います。

<ストーリー>


山村美紗作品と言えばキャサリン。
案の定と言うか、このゲームにもキャサリンが登場します。

主人公はゲームデザイナーであり、
京都・竜安寺で起きた殺人事件の第一発見者となります。
この殺人が自身の開発したゲームのシナリオと酷似していたことから、
容疑をかけられた主人公はキャサリンと共に捜査を開始します。

超一流の推理小説家がストーリーの原作であるだけに、
内容が水準以上なのは言うまでもありません。
またこのゲームは、タイトルにもあるように、
京都にある龍の名の付く寺が多数登場します。
実は私は京都出身でして、出てくる寺の全部行った事があったりします。
そういう意味でも、思い出深いものがありますね。

ストーリーの補足というか、余談ですが。
最初の被害者のところにあった花びらに書いてあった文字。
「お、さ、わ、み、な、こ、さ」(おお~未だに素で覚えてるよ)
ダイイングメッセージとして犯人の名前になりそうなんだけど、
ゲームの登場人物のほとんどがこの文字だけで構成されてまして。
よく考えたものだなって思ったものです。

<ゲームデザイン>


システムはコマンド選択式のADVになります。
特にこれといった特徴はないけれど、良く作りこまれていたかと。

とかく家庭用ADVはPC用のADVに比べ温いイメージもありましたが、
これはそんなこともなかったと思います。
ってか、調べるところの判定が結構シビアで意外と苦労したり。
主観的には難しかったですね。
コマンド選択式なんて総当たりすればって安易に考えると、
詰んでしまうかもしれません。

もう一つ特徴として挙げられるのは、
本作には日付の概念があるということです。
細かな時間の概念はないのですが、その日に一定の捜査を済ませると、
自宅に帰ることで次の日になります。
直接的にゲーム性を向上させるというものでもないでしょうが、
今日はここまでって感じでメリハリがつくので、
個人的には良いシステムかなと思います。

<サウンド>


原作の名が強すぎてストーリーに注目がいきがちですが、
このゲームで私が一番印象的に感じたのは、
実はストーリーでもシステムでもないんですよね。
個人的にはサウンドが一番記憶に残ってるんですよ。
雰囲気にピッタリあってましたからね。
このサウンドがなければ、
ここでこうして紹介することもなかったかもしれないですしね。

<感想・総合>


PCのADVと比べると粗くなってしまうのでしょうが、
ゲーム機のゲームとしてはグラフィックも綺麗でした。

また、このゲームはパッケージも豪華でした。
持ってるだけでも満足できそうな感じでしたね。
当時のファミコン用のパッケージは基本が紙でしたから、
余計にも際立ってました。

今とは異なり、ゲームは子供の遊ぶものというイメージが強かったです。
実際にファミコンのユーザーの大半も子供だったのでしょう。
そうなると、本作の様な本格的な作りは、
ファミコンのメインユーザーたる子供にとって、
決して手にしやすい作品ではなかったかもしれません。
どうしてもマイナーになりがちなのも分かります。
(私自身も、その時は山村美紗さんの小説は読んだことがなかったですし。
まぁクリスティやポー、クイーンら外国の推理小説にはまっていたので、
推理小説自体は好きだったのですけどね。)

でもオホーツクのFC版と同じ87年に発売された本作は、
FCでも大人が楽しめるゲームがあるんだよって示してくれた、
貴重な作品だったように思うのです。
その点で、十分に意義のあった作品なのでしょう。

明確な特徴が少しもの足りないので、総合では良作としておきます。
しかし評価以上に大好きであり、思い入れの深い作品でした。

ランク:B(良作)

ファミコンソフト 京都龍の寺殺人事件 (箱説あり)

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