季節を抱きしめて

季節を抱きしめて

『季節を抱きしめて』は1998年にPS用として、SCEから発売されました。

いわゆる「やるドラ」の第2弾であり、
ヒロインの麻由がとても可愛かったですね。

kisetsu01.jpg

<概要>


ゲームジャンルはインタラクティブムービー系のADV、
或いはフルボイスフルアニメーションのノベルゲーになります。

公式には「やるドラ」シリーズの第2弾になります。

あらすじ・・・
季節は春、山間の地方都市に住み、
一年間の浪人生活の後大学に入学した主人公は、
大学構内の通称「悲恋桜」の下で倒れている、
セーラー服を着た記憶喪失の女の子を見つける。
以前思いを寄せていた女性に瓜二つだったその女の子に惹かれた主人公は、
彼女の記憶を取り戻す手伝いをしようとする。

<キャラ>


麻由が可愛すぎる。
ちょうどこの頃、個人的に少女漫画にドップリとはまってまして。
このゲームの少女漫画っぽいキャラデザが、
もろにツボにはまったって感じでしたね。

少女漫画はビデオゲームよりずっと昔からありますが、
ADVやRPGのようにシナリオのあるゲームって、
専ら男向けって時代が長かったです。
本作の発売された98年頃には女性向けのゲームも出始めていましたが、
そういう作品のキャラデザと、
男性が好む少女漫画のキャラデザはまた違ったりします。
なので男の好む少女漫画っぽいデザインの本作は、
ある意味待ち望んだキャラデザだったんですよね。
しかも「やるドラ」ということで、
動きまくりのしゃべりまくりですからね。
正直、私はそれだけでも満足だったようにも思います。

まぁ個人的には凄く可愛く見えるのだけれど、
この当時のオタクに受ける萌え絵とはまた違いますからね。
少女漫画っぽいということで合わない人もいたようですし、
その辺はどうしても好みはあるのでしょう。
もっとも、好き嫌いは別にして、
普通のギャルゲーっぽくない本作のデザインは、
独自性があるとしてむしろ高く評価されて然るべきだと思うんですよね。

<サウンド>


とは言うものの、キャラが可愛いだけなら他にもあるし、
何年も経てば次第に忘れていくんですけどね。
いつまでも心に残り続けるのは、
間違いなく主題歌とEDの存在があるからでしょうね。

主題歌も確か、「季節を抱きしめて」って題名そのままでしたっけ。
このEDは非常に好きでした。
当時も何回、いや何十回と見直しましたし、
それでも毎年春になるとまた無性に見たくなりますしね。

グラフィック・サウンド・キャラは、個人的には文句なしでした。
合わない人には合わないかもだけど、とても好きな作品でしたね。

<ゲームデザイン>


ところで、PS時代に発売された「やるドラ」は、
春夏秋冬の何れかの季節を舞台にしていました。
当初は季節順に発売する予定だったみたいで、
即ち春を舞台にした本作が、
本来はやるドラの第1弾になるはずでした。
それが諸事情で発売の順番が代わったようで、
第一弾が夏を舞台にした『ダブルキャスト』となり、
第二弾が春を舞台にした本作となったのです。

結果的に言えば、私はこの発売順で良かったかなと思います。
なぜなら本作は、『ダブルキャスト』よりゲームの分岐が複雑だからです。
このシリーズは選択肢を選ぶことで分岐していく、
マルチストーリー・マルチエンディングのADVなのですが、
『ダブルキャスト』の頃は分岐がそれ程複雑じゃありませんでした。
だから、既読100%を目指そうって考えてプレイして、
実際に達成することもできました。

一方の「季節を抱きしめて」は細かい分岐が多くて、
自力での既読100%はかなり難しかったです。
それでもその分だけ物語もいろんな風に発展すれば良いのですが、
そうでもなかったですからね。
これでは意欲も削がれかねません。
なので、難しい本作のほうが後で良かったなと思ったわけです。

この難しいという部分の判断は微妙ですよね。
並の読むだけゲーよりははるかにゲーム性は高いと思うけれど、
決して難易度の高さとゲーム性の高さは一致しません。
適度に歯応えを感じさせつつも、
自力でフルコンプできるバランスに仕上げた『ダブルキャスト』の方が、
ゲーム性は高いと言えるでしょう。
それ故に本作は、難易度は上がったけどゲーム性は落ちたかなというのが、
私の持った印象でした。

<感想>


ストーリーに関しては、割と叩かれているのも見かけます。
ただ批判的な意見を見てみますと、
これは個々人の好みに由来する面もかなり大きかったのかなと思います。

やるドラシリーズは記憶障害を扱う点では共通しますが、
物語のジャンルとしては作品ごとに異なってきます。
先の『ダブルキャスト』はサスペンスでしたが、
『季節を抱きしめて』は恋愛モノとなります。

普段ギャルゲーを好んでプレイする人には、
恋愛モノっていうのはむしろ馴染みのある、
好きなジャンルと言えるでしょう。
しかし、一般的には必ずしもそうでもないんですよね。
話題性の高かった『ダブルキャスト』(DC)は、
普段ギャルゲーをしない層にまで普及し好評を得ました。
不幸にもこのDCのヒットが、本作にはマイナスに影響しました。
DCが面白かったからこれも買ったけど単なる「恋愛モノ」でつまらない、
ってな感想はよく聞きましたからね。
それって恋愛ものとしての作品の質がどうこうという問題ではなく、
「サスペンス」ではなく「恋愛」になった時点でもうアウトなんですね。
まぁ、恋愛モノが好きでない人がプレイしたら、
当然そういう感想になるでしょうね。
感覚のズレというものの怖さでもありますが、
アダルトゲームで名作とされる作品の多くは恋愛モノだったりします。
でもそれは、悲しいことに私らのように一部が騒いでるだけで、
アダルトゲームって売れてないんですよね。
本作のように一般人が多く買ったら、
大概の名作ノベルはつまらないって言われちゃうでしょう。
これはもう恋愛モノが好きか否かで、大分変わってくると思います。
ですので、恋愛モノが嫌いなら本作はスルーすべきでしょう。
逆に好きなら、本作は決して悪くはないと思います。

まぁ、恋愛モノといっても更に人を選びそうな作品ではありますけどね。
理由の1つは悲恋物であることから、
ハッピーエンドでなきゃ駄目って人には向きません。
この部分でギャルゲー好きには拒否されそうではありますよね。
また、ヒロイン同士が鉢合わせする修羅場も出てくるので、
そういう雰囲気が合わない人には向かないでしょう。

しかしフルアニメで張り手をかますシーンなんかは、
今まで見たどの修羅場シーンよりも迫力がありました。
この類が好きな人には、たまらなかったのではないでしょうか。
こういう鬱な話や修羅場シーンが出てくる話が好まれる時代は、
2001年以降に到来します。
そう考えると、本作は出てくるのが少し流行より早かったのでしょうね。

<総合>


これ、子供の頃にプレイしてそれ程面白いと思えなかった人なんかは、
逆に大人になって許容できることが増えてからの方が、
おそらく楽しめるのではないでしょうか。

上記のようにグラフィック・サウンド・キャラなどのクオリティ自体は、
かなり高かった作品ですし、
ストーリーも当時はあまり見かけないタイプの作品だったことから、
十分楽しかったですしね。
個人的には非常に好きな作品でしたね。

ランク:A(名作)

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季節を抱きしめて

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