シェル・クレイル

シェル・クレイル

『シェル・クレイル ~愛しあう逃避の中で~』は、
2003年にWIN用としてアリスソフトから発売されました。

このライターのゲームはもう1本見たかったなと。
たまに懐かしくなるゲームですね。

ゲームジャンル:ノベル系ADV
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最近ではもうアリスソフト=ゲーム性にこだわる会社って
イメージなんでしょうか。
WINDOWS以降にアリスファンになった人は、
もしかしたらこういうゲームに違和感があったかもしれません。
何かアリスらしくないなって。
いまいち売り上げが伸びなかったのも、
この『シェル・クレイル』が発売された2003年当時の
アリスのファン層とずれてた面も少なからずあるんでしょう。

でも私は久しぶりにアリスからストーリーで楽しめるゲームが出て、
ただ単純に嬉しかったんですけどね。

そもそも、98時代のアリスは結構ストーリー重視のゲームも出してました。
エウシュリーとかはずっとゲームにこだわってるかもだけど、
アリスはそうでないと思います。
よそでやらないなら、じゃあ俺らがやってやるよ。
そんな感じのコメントをどっかで見た気がするけれど、
まさにそうなんだと思います。
アリスは主流になれないんじゃなくて、わざと主流を外れていた気がします。
今はどのブランドもノベル物ばかりだから、
結果的にアリスはRPGやSLGばかりになってるだけであってね。

だから、私はアリスがノベル物を出すと聞いても普通に期待してました。
『デアボリカ』とかも凄く好きでしたしね。

そして、実際にやってみても十分に楽しめました。
ただ確かにノベルではあるものの、
内容的には萌え中心の今の多数層に受けるネタではなかったですね。
98時代からやってるような、年季の入った人なんかには受けそうでしたけど。

もっとも、じゃあ萌えや燃えなんかはいらないから、
純粋にストーリーだけなら名作なのかと訊かれると、
それはそれでちょっと首を傾げたくなる面もあるわけでして。

テキストにはライターの色は出ています。
しかし、ラストのオチにライターの個性が出てないんですよね。
想定の範囲内で終わってしまった感じで、もうひとひねりが足りないのです。

本作は逃避行物であり、かつ薬を題材に扱った作品でもあるわけですが、
確かにゲームとしては珍しい設定でしょう。
でも、小説等では決して珍しくもない題材なわけで、
そういう題材で名作と言い切れるためには、
やっぱり題材の調理にライターの個性がたっぷり詰まっているべきでしょう。
どうせ市場の多数派向け作品でないのだから、
もっと縛られることなく奔放に作った方が良かったのではないでしょうか。
それと、ADVの会話主体のスタイルよりも、
もっと純粋に小説っぽく書いた方が向いてる気もしましたね。

ライターの文章力は高いし非常に丁寧に描かれているのは好印象でしたが、
あちこち勿体無いところがある地味な良作、
終わってみればそんな印象でした。
非常に良質ではあるけど、
何かもう一つパンチの足りない作品と言えるでしょう。

ライターの上田庄吾さんは、結局これ1本だけでアリスを退社。
もう1本くらい見てみたかっただけに残念ですね。
その後は小説を書いてたみたいだけれど、
今も書いてるんですかね?
あの文章力と文体からは、
ゲームのテキストよりも小説家の方が向いてる気もします。
できれば頑張って欲しいですね。

ランク:B(良作)

シェル・クレイル

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上田庄吾さんですが 名義を変えてフリーランスでお仕事中のようです
http://www3.ocn.ne.jp/~liberate/index.htm

情報ありがとうございます。
またプレイできる機会ができたことは良いことですね。

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