<ゲーム雑記> ヒット・・・?

<ゲーム雑記> ヒット・・・?

ヒットしたとか売れたとか、その線引きって難しい。
その辺りのことについての素朴な疑問というか、
どうなんだろうなとアダルトゲームについて思ったことのお話です。

まずは、2011年のアダルトゲームの売上ランキングです。
雑誌「TECHGIAN」のデータで、20位までです。

1 大帝国  ALICESOFT
2 ワルキューレロマンツェ[少女騎士物語]  Ricotta
3 穢翼のユースティア  オーガスト
4 恋騎士 Purely☆Kiss  エフォルダムソフト
5 カミカゼ☆エクスプローラー!  クロシェット
6 神採りアルケミーマイスター  エウシュリー
7 ランス・クエスト  ALICESOFT
8 Rewrite  Key
9 恋色空模様 after happiness and extra hearts  すたじお緑茶
10 グリザイアの果実  フロントウイング
11 めばえ  たぬきそふと
12 sisters~夏の最後の日~  Jellyfish
13 黙って私のムコになれ!  ensemble
14 あっぱれ!天下御免  BaseSon
15 愛しい対象(カノジョ)の護り方  AXL
16 11eyes-Resona Forma-  Lass
17 your diary  CUBE
18 WHITE ALBUM 2~closing chapter~  Leaf
19 Strawberry Nauts -ストロベリーノーツ-  HOOKSOFT
20 晴れときどきお天気雨  ぱれっと


次に、1996年のアダルトゲームの売上ランキングです。
雑誌「電撃姫」のデータで、20位までです。

1 下級生  elf
2 Piaキャロットへようこそ!!  カクテルソフト
3 同窓会  フェアリーテール
4 悪夢~青い果実の散花~  スタジオメビウス
5 鬼畜王ランス  アリスソフト
6 脅迫  アイル
7 きゃんきゃんバニープルミエール2  カクテルソフト
8 虜(とりこ)  D.O.
9 カスタムメイト3  カクテルソフト
10 バーチャコール2  フェアリーテール
11 GLO・RI・A ~禁断の血族~ シーズウェア
12 ランス4.1 ~お薬工場を救え~ アリスソフト
13 ハーレムブレイド 戯画
14 この世の果てで恋を唄う少女YU-NO elf
15 ランス4.2 ~エンジェル組~ アリスソフト
16 殻の中の小鳥 ブラックパッケージ
17 痕 ~きずあと~ leaf
18 ぺろぺろCandy ~陽の章~ ミンク
19 魔性の貌 ミンク
20 拘束 ~淫燗授業~解かれたリボン ペルシャソフト


ヒットしたとか売れたというのは人によって基準にする部分が異なるので、
前提とかを事前に明確にしないと難しいよなと。
まぁブランドがヒットしたと言ったからヒットというのは論外ですが、
何位ぐらいとか何本くらいとなると、
どうしても人それぞれにならざるを得ないですからね。
それによって扱いの変わりうるゲームも出てくるのでしょう。

さて、ここからが本題なのですが、
2011年に『WHITE ALBUM 2~closing chapter~』が発売されました。
WA2に関しては私は非常に低い評価をしていますし、
交流している方も非常に低く評価していました。
細かい部分を探せば感想の異なる部分もあるでしょうが、
大雑把には両者とも今更感が強かったと感じた点は共通しているのでしょう。
でも巷では支持する声もあるわけで、
その辺りの違いはプレイする年代にもよるのかなと。
私も昔の昼ドラとかを知らずに、かつ厨房だったら絶賛してたかもですし、
立場が変わればその辺も変わりうるのでしょうね。

まぁ評価云々は究極的には人それぞれなので今回はどうでも良い話ですが、
このゲーム、上記のデータでは売上が18位になっています。
これはあくまでもTECHGIANのデータであり、
他所の雑誌では25位というのもあります。
とは言え、昨年のデータとしては比較的信憑性の高いデータでしょうし、
多少の上下はあってもその辺りの順位ではあるのでしょう。

ところでこの18位というのは、売れた或いはヒットしたと言えるのでしょうか。
何とも微妙なポジションですよね。
ステマ騒動でも話題になったゲームですが
(まぁ、私のところにもこのゲームを宣伝しましょうってメールが来たので、
過剰な宣伝は否定できないのでしょうけどね・・・)、
一連の動きのわりに18位というトップテンにも入らない順位は、
売上としてもその年を象徴する作品としてもあまりにも寂しすぎます。
でも、詳しい数は知りませんが、
今でもアダルトゲームって500本以上でているわけでしょ。
その中で20位前後にいるっていうのは、
決して売れていないとは言えないわけで、
それはそれで立派な順位だと言えるでしょう。

面白いか否かは人それぞれになってしまいますが、
内容的に見てみれば、時代を変えたゲームというのは、
後に似たようなゲームが出てきたりブームが生まれたものです。
その点ではWA2は弱く、ここが新しかったとか、
これにより新たなムーブメントが生まれたというのは、
今のところはないのでしょう。
あくまでも好きな人が好きって言うレベルってことですね。


さて、ここでふと思い出されたのが、
同じくleafから発売された『痕』や『雫』です。
上記のデータだと、『痕』は17位で『雫』は圏外です。
雫は絶対的な順位の上では2011年におけるWA2のそれよりはるかに下ですし、
痕は1つ上ではあるものの、実質的には同等と言えるでしょう。
むしろ200本前後の中の17位よりも、
500本以上の中の18位の方が価値は大きいのではないでしょうか。

因みに、上記のデータは集計期間がその年の1月から12月になっています。
12月26日発売のYU-NOは数日分のデータしかなく、
96年12月末までの年間データでは14位になっています。
こういう集計方法ではどうしても12月発売のゲーム、
特に年末付近になればなるほど不利になります。
12月発売のゲームの総売上であるとか当時の支持などを考える場合には、
翌年の97年も重要になってくるのでしょう。
実際12月発売の鬼畜王ランスは97年上半期でも売上2位に入っていますし、
YU-NOも5位に入っています。
両者とも96年の売上と合算すればかなりの数になります。
痕や雫も後のleaf人気に伴い最終的にはそれなりに売れているでしょうが、
97年のランキングでは共に圏外であり、
96年のランキングと合算してもそれ程増えないでしょう。
そういう意味では雫はWA2以下ですし、
痕はWA2と非常に似ているように思います。

また内容にしても、これまでにも散々書いてきたように、
雫や痕によって何か新しいものが生まれたとか、
ここからムーブメントが生まれたというものもありませんでした。
ノベルや伝奇なんてのもそれ以前からありましたし、
leafの人気が爆発してノベル普及の一翼を担うことになるのも、
97年の『To Heart』以後の話です。
それまでは一部で好きな人が好きっていうレベルってことですね。

つまり客観的なデータであるとか全体的な位置付けみたいなものとしては、
痕もWA2も同様なんですよね。
どこに基準を置くかで好意的にみる人も否定的な人もいるのでしょうが、
それ自体はどっちても構わないのだと思います。
でも異なる扱いはおかしいのかなと。
つまり私はどちらかと言うとWA2も痕も大したことはないと思うのですが、
いやいやこれだけ売れれば十分だし自分が楽しめればOKだということで、
WA2も痕もどっちも同じくらいに凄いのだと言うのであれば、
それはそれで一理あるのだと思うのです。

ただ、巷での扱いは決してそうではないのかなと思うわけでして。
雫や痕のときは、全てはここから始まったとか、
大ヒットして周りに影響を与えたみたいなことを言う狂信者がいて、
またそういう人に限って声が大きい上にしつこいものだから、
何年か経つとそれが本当だと信じ込む人が増えているんですよね。
当時を経験している人ですらも、
何年も経つとそうだったけかとなる人もいますし。
継続は力・・・というのはちょっと違うかもしれませんが、
子供の頃は勝つと信じた戦時中の国民の存在を信じられなかったのですが、
今になればそういうものなんだろうなと。
嘘でも唱え続ければ事実っぽくなるのであり、
それは今も何ら変わらないのでしょうね。

しかしWA2の場合、そういうことが許されにくい状況になっています。
あまり凄い凄いと言うと売れてないくせにとステマ扱いされてしまうし、
今年発売された恋愛ゲーム・浮気ゲーム等を、
もし仮に全部WA2の影響下にあると言うと、
信者の痛いゲームとしてイメージが下がるだけでしょう。
昔はまぁ、WA2と同程度の売上順のゲームに対して、
これで時代が変わったみたいなことを言い出す人がいても、
それが何となく許されちゃったんだろうなぁ・・・
今風に言うのなら、WA2でノベルが確立した、
今年発売されたノベルゲーは全部WA2に影響された作品であると。
そんな阿呆な意見を言っても信じる奴はいないだろと思う人は甘いわけで、
過去にそんな妄言を信じる奴はいないし馬鹿だろと思って無視してたら、
いつの間にか信じてる奴増えてビックリだねって話なのですがw
ちょっと話がずれかけましたが、
絶賛することにより無用な敵を増やしたり印象を悪くするのであれば、
良識のある人ほど好きなゲームを好きと言い難くなります。
狂信者が好き勝手に暴れていた時代も嫌なものですが、
好きな物を好きときっぱりと言いにくい時代も、
それはそれで嫌なものだよなと。
どっちが良いとは一概には言えないのだろうけど、
前者の方が盛り上がりにはつながりやすいのでしょうね。

書きながらふと思ったことは、
両者の中間付近に発売されたFateの頃はどうなのでしょうね。
型月信者も一時はかなり鬱陶しいくらいに盛んに動いていたし、
これまでのノベルは未完成で、
Fateによりノベルゲーは完成したという意見を見たことはあります。
その意見の賛否を問われれば私の立場からは否となるのでしょうが、
そういう意見が飛び出してくるだけの「勢い」みたいなものがあったのも、
確かではあるんですよね。
他方で新しい流れを生み出したかはやや微妙な点は残るものの、
一時はバトルものも増えましたし、
ちょっとしたブームの火付け役にはなったでしょう。
そして何より雫や痕やWA2と異なり、
Fateは年間で最も売れ注目され続けたという客観的裏付けもあります。
今挙げた4作品の中では、最も時代を象徴する点の意義は大きいのでしょう。
ただ、多くのファンがいると同時に多くの敵も生んだ気もするわけで、
過度な信者が嫌われる土台も既にあったのかなと。
まぁそれが信者の狂いっぷりが葉信者ほどには及ばず足りなかったからか、
型月作品が続かず勢いが途切れてしまったからか、
ネットの普及で妄言を信じ込ませることが不可能になったからか、
その辺りは意見がいろいろあるのでしょうけれど。

いつも以上に今回はまとまっていないし、
また自分の意見をどうのというものでもないのでまとめる気もないですが、
90年代後半以降の信者は黒いものも白と言ってしまうような、
今以上に悪く言えば狂っており、良く言えば勢いがあったのかなと、
ただそんな風に思ってしまうのです。
今のユーザーの価値観を過去に連れて行けば痕はヒットしてないと捉えるでしょうし、
昔のユーザーの価値観を現代に連れてきたらWA2は後世に影響を与えたと言い出す。
売上の順位やどこに基準を置くかだけでなく、
ユーザーの気持ち次第でもこういうのは変わってくるのかもしれませんね。

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