天使の詩II 堕天使の選択

天使の詩II 堕天使の選択

『天使の詩II 堕天使の選択』は1993年にPC-E用として、
日本テレネットから発売されました。

ゲームジャンル:RPG

天使の詩II 堕天使の選択

毎年たくさんのRPGが出るのだけれど、
進化を感じさせてくれるゲームは中々ないものでして。
まぁ、ストーリーやシステムは、
必ずしも翌年にもっと良いものが作れるとは限りませんからね。
仕方ないと言えば、仕方ないのかもしれません。
でも、マンネリな同じことを繰り返しているゲームは、
私はあえてプレイする必要を感じません。
だから少しでも変化があれば、それを大事にしたいと思うのです。

その点、グラフィックは年々進化していきます。
グラフィックがゲームの本質でないことは確かなのだけれども、
それでも優れたグラフィックのゲームが出るたびに、
ゲームの進化を感じ取ることができるのです。
だから何だかんだで、グラフィックの優れたゲームは好きなんですよね。

さて、RPGにもいろんな要素があるわけですが、
この当時はハードにより得手不得手が分かれていました。
大雑把な傾向として、優れたストーリーやドット絵の緻密さ、
或いは斬新なシステムを求めるならPCのRPGをプレイしました。
逆にハズレを引いた後なんかに、
無難だけどストレスなく安心して遊べる物をやりたくなった時は、
SFCのRPGをプレイしました。
しかしムービーによる派手な演出と、
それに伴う盛り上がりを期待する場合には、
この当時はPC-Eが1番だったと思うのです。

正直なところ、PC-EのRPGの多くはゲーム性やボリュームに難がありました。
なので諸手を挙げて絶賛できるゲームは少なく、
本作とてそれは当てはまるのですが、
93年のムービー系のRPGでは一番楽しめたんですよね。
このシリーズはストーリーにも定評がありますし、
それをムービーで盛り上げてくれることの感動は、
他機種では絶対に得られるものではありませんでしたから。
ここのポイントは非常に大きいです。

まぁPC-Eには天外2という化け物ソフトが前年に出てしまっていて、
それを超えることはできてはいません。
後発なのに超えることができないということで、
その分は評価が下がってしまうのはやむを得ないでしょう。

しかし93年を代表するRPGであることは確かであり、
この年にこの手のゲームをやるならば、
絶対に本作を外すことはできないと思うのですよ。
その意味では名作と言っても良かったかもしれません。
これでもう少しキャラデザが良ければ、もっと楽しめたように思うわけで、
その点だけはちょっと残念でしたね。

ランク:B(良作)

天使の詩II 堕天使の選択

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